夏至の陽に光りてスカイツリーかな 媚庵
十間橋を浴衣の少女 ゆかり
おもむろに極彩色のボール立て りゑ
絶好調でも不調でもなく 銀河
雲去りて繊月の空静まりぬ 霞
夜学に詰まる音読のこゑ 庵
ウ 銃痕のことにはふれず秋灯 り
ためつすがめつ減らない煙草 ゑ
裘着せかけらるる波止場街 河
化けて出るのもこの日が最後 霞
シネコンで「万引き家族」二回観る 庵
四百円を割るデカンター り
蛸壺をうをにとられて梅雨の月 ゑ
明石大橋わたるまでよと 河
スクロールしてゐる人の死について 霞
絵踏の日時高札にあり 庵
目にものを云はせ花筏の遡上 り
イチゴミルクを奢ろぢやないか ゑ
ナオ 台風のコース気づかふ始発駅 河
地図は燃やして秋遍路ゆく 霞
小結と自称し兄の草相撲 庵
骨折見舞のハムに巻紐 り
年忘れ数へるごとに人の増え ゑ
ケーブルカーを揺らすやまかぜ 河
私しか見ぬ両足の爪を塗り 霞
タンゴ奏でるジュークボックス 庵
猫の目の合はせ鏡をワープして り
涼も新たな茶を酌み交はす ゑ
月下敲門渋 舌下推飴甘 河
彼岸花踏み虚しく往きて 霞
ナウ 驟雨過ぎ雨の匂ひの村となる 庵
注意を払ふ葉書投函 り
鼻歌のあるじは庫裏の大和尚 ゑ
降りねばならぬ石段の数 河
見上げれば花の蕾もゆつくりと 霞
色はうつりて百千鳥鳴く 庵
起首:2018年06月21日
満尾:2018年09月04日
捌き:ゆかり
十間橋を浴衣の少女 ゆかり
おもむろに極彩色のボール立て りゑ
絶好調でも不調でもなく 銀河
雲去りて繊月の空静まりぬ 霞
夜学に詰まる音読のこゑ 庵
ウ 銃痕のことにはふれず秋灯 り
ためつすがめつ減らない煙草 ゑ
裘着せかけらるる波止場街 河
化けて出るのもこの日が最後 霞
シネコンで「万引き家族」二回観る 庵
四百円を割るデカンター り
蛸壺をうをにとられて梅雨の月 ゑ
明石大橋わたるまでよと 河
スクロールしてゐる人の死について 霞
絵踏の日時高札にあり 庵
目にものを云はせ花筏の遡上 り
イチゴミルクを奢ろぢやないか ゑ
ナオ 台風のコース気づかふ始発駅 河
地図は燃やして秋遍路ゆく 霞
小結と自称し兄の草相撲 庵
骨折見舞のハムに巻紐 り
年忘れ数へるごとに人の増え ゑ
ケーブルカーを揺らすやまかぜ 河
私しか見ぬ両足の爪を塗り 霞
タンゴ奏でるジュークボックス 庵
猫の目の合はせ鏡をワープして り
涼も新たな茶を酌み交はす ゑ
月下敲門渋 舌下推飴甘 河
彼岸花踏み虚しく往きて 霞
ナウ 驟雨過ぎ雨の匂ひの村となる 庵
注意を払ふ葉書投函 り
鼻歌のあるじは庫裏の大和尚 ゑ
降りねばならぬ石段の数 河
見上げれば花の蕾もゆつくりと 霞
色はうつりて百千鳥鳴く 庵
起首:2018年06月21日
満尾:2018年09月04日
捌き:ゆかり
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