2022年7月7日木曜日

掲示板過去ログ73

 2013年 4月22日(月)23時58分21秒から2013年 7月14日(日)09時58分32秒まで。




封印  投稿者:野口裕  投稿日:2013年 7月14日(日)09時58分32秒

   あらためて句一覧を見ると、選句の際に「繰り返し」ということばに相当影響されていたのを感じます。このことばに句を読む際の驚きを封印され、打ち水は見落としたか。

 逆に、「夏濤の呑みこんでゆくおなじもの」は、封印があって句が生きたのではとも思います。難しいところです。  

 

 

繰り返しの効用とは。?  投稿者:銀河  投稿日:2013年 7月12日(金)18時36分55秒

   どういうのが、表現としての繰り返しであるかが、わたくしもわからなかったので、「枇杷の木の熟すを捥ぎ来偏頭痛」は、せめて、繰り返しの省略のところに入れるべきだったかな、と今にして思ったりしています、それでも、通るかどうかわかりませんが。みなさんの出句や選句を見て、ああこういうふうに考えてはるのか、とわかった次第。


泥酔様。「来来軒」はうちの近くのラーメン屋ですが、この「来来」はにこにこ笑った顔文字になってましてね、「へい。らっしゃい!!らっしゃい!! 来。来。来。」とネオン文字のなかから、既に呼び込みの声がくりかえし響いているようで、まことにすぐれものの商標デザインです。店の裏はどこもおなじ、ゴミゴミしていて、ひまわりが強烈にさいております。熱いし暑い、皆様どうぞご自愛ください。


七さんもどうもありがとう。

リフレーンは、永遠を求める心に通うものがる、というの、誰かの言説にあったような、記憶さだかではありませんが。そうだ、ミクシィ。阿部嘉昭さんのところで橋本多佳子を引いて。


なお、「繰り返し」の名句は多いですよ。「るふらんくん」をはじめとして。  

暑い!あつーい!  投稿者:令  投稿日:2013年 7月10日(水)15時57分3秒

  ぐみさま、はい、吟行で蟻の標本を見たところだったので、安易なことですみません。

京大の総合博物館にアジアかアフリカだかの蟻たちが並んでました。

ルナールの蟻では、「33333333・・・・」というのがありますね。


今回、よくわからぬまま出しましたよ。


泥酔さまは北海道なのですか。暑いといっても涼しいでしょうね。羨ましい。

関西は暑くてたまりません。

外を歩いて倒れそうになって帰って来ました。

皆様、ご自愛下さい。  

見物席より  投稿者:ぐみ  投稿日:2013年 7月10日(水)14時20分22秒

  苦吟せずに発言権なしかもしれませんが、


蟻の標本. . .  ・・・, , ,‘‘‘  いったいどなたのお作かと発表を待ちかねました

らなんと令さま。

和田 誠氏が蟻蟻蟻 と並べたのを作られていましたが、掲句はその何倍もすごいです。

この句に会えてよかったです。難解な俳句理論の展開をあきらめないで見物していてよかったです。  

いきなり猛暑!  投稿者:七  投稿日:2013年 7月 9日(火)23時26分50秒

  早くもバテ気味です。「詩レ入句会」わからぬままに入門してしまい、泥酔さんの「不気味に面白くなって・・」って、感じになにげに共感。)繰り返しも、省略も理解せぬまま、「賑わいで」と、投句いたしやした(-_-;)・・・


やはり、選ぼうかどうか迷ったんですよ~銀河さんのこの句「物言わずこころ晴れざる梅雨旱」

http://soup-stock7.blogspot.jp/


 

繰り返し  投稿者:泥酔  投稿日:2013年 7月 9日(火)18時24分55秒

  こにちはー

お暑いですねぇ北海道もちょっと気温が高くて切ない状況です。

今回初めて参加させていただきましたが、繰り返しも繰り返しの省略も

意識して向き合ってみると難しく、繰り返しもうっかりすると安易なものになったり

大喜利的ダジャレになりそうになったりでしたし、省略に至っては

まったくもってご指摘の通り、「おなじもの」ではじめ逃げを打ってみたんですよ~

でも読み直しているうちに、これまたご指摘通り内容に関して寧ろ不気味に面白くなって

やっぱり出してみたりした次第です。

とても勉強になり・・・というにはまだよくわかっていないような気もするのですが、

面白かったことは間違いありません。

また遊ばせていただければ嬉しいです。

選には入れませんでしたが、「来来軒」にじつは大きく共感しておりました(^^  

詩レ入句会(9)作者発表  投稿者:ゆかり  投稿日:2013年 7月 4日(木)00時25分54秒

  大変長らくお待たせ致しました。あまり空いてしまったせいか

ご自分の句を採られた方も(^^);


西日本東日本沖縄忌          裕   銀      【繰り返しの句】

時の日の針穴のある時計針       裕          【繰り返しの句】

異形としてさし出されつつ古典降る   裕   露      【繰り返しを省略した句】

残像の蝶の球形ボルヘス忌       裕   露      【繰り返しを省略した句】


瓜もちて瓜はかるなりゆんでめて    らくだ 銀泥七    【繰り返しの句】

鈴蘭のすずらんという風情かな     らくだ        【繰り返しの句】

つけようかつけようかつけようクーラー らくだ 裕      【繰り返しの句】

青梅やひととせという酒の色      らくだ ゆ令     【繰り返しを省略した句】

忌々しき油虫なり飛びにけ       らくだ 苑泥     【繰り返しを省略した句】

皮だけを欲せられたるバナナかな    らくだ 露      【繰り返しを省略した句】


父を父にせしはわたくし父の日よ    令   ゆ銀裕ら露  【繰り返しの句】

睡蓮に睡蓮語鳥きて鳥語        令   ゆ苑泥ら七  【繰り返しの句】

蟻の標本. . .  ・・・, , ,‘‘‘   令   ゆ銀苑七   【繰り返しの句】

手で叩く釣鐘の音梅雨晴間       令   銀裕七    【繰り返しを省略した句】

笙の音の出でて青葉を揺らしけり    令   ら露     【繰り返しを省略した句】


鄙にゐて鄙は遠きにバナナ食う     七   ゆ苑令ら露  【繰り返しの句】

我思う故に我ありさくらんぼ      七          【繰り返しの句】

短夜の夜の静寂はゼリ-質       七   銀苑泥    【繰り返しを省略した句】

昼顔の昼果てしなく無口かな      七   苑      【繰り返しを省略した句】


物言わずこころ晴れざる梅雨旱     銀河         【繰り返しの句】

ゆったりと空母水母はなおゆったり   銀河  ゆ令泥    【繰り返しの句】

ひまわりや来来軒の物おき場      銀河         【繰り返しの句】

枇杷の木や熟すをもぎ来偏頭痛     銀河         【繰り返しを省略した句】

夕焼けは広いストール陽を巻きぬ    銀河  令      【繰り返しを省略した句】


ひまはりの種ひまはりとなりにけり   露結  ゆ      【繰り返しの句】

あさがほの蔓あさがほ蔓つかむ     露結  苑令泥    【繰り返しの句】

はつなつや空見上げれば空の色     露結  銀七     【繰り返しの句】

遠海やたちまち雲の峰育ち       露結  銀裕七    【繰り返しを省略した句】

ことごとく腐つてをりぬたまねぎも   露結  ゆ苑泥ら露  【繰り返しを省略した句】


お茶の間やメロンでメロンメロン切る  苑を         【繰り返しの句】

蚕豆のさみどりみどり小雨降る     苑を  令裕泥ら   【繰り返しの句】

むぎのあき追いかけていたのはだあれ  苑を  裕七     【繰り返しを省略した句】

蔓薔薇の伸びて二階を覗きをり     苑を         【繰り返しを省略した句】


打ち水をして打ち水に打たれけり    泥酔  ゆ苑令ら七露 【繰り返しの句】

竹皮を脱ぐ竹皮をたふさぎに      泥酔  銀令     【繰り返しの句】

夕暮や薔薇ひらくたび薔薇園に     泥酔         【繰り返しの句】

夏濤の呑みこんでゆくおなじもの    泥酔  裕ら     【繰り返しを省略した句】


くり抜いて花氷また花氷        ゆかり        【繰り返しの句】

水中に水中花あるぬるさかな      ゆかり 銀令裕ら七露 【繰り返しの句】

パイロンの先の草いきれの向こう    ゆかり 裕泥     【繰り返しを省略した句】

梅雨晴の夜は如何せん梅雨の闇     ゆかり        【繰り返しを省略した句】


(以上)


しばしご歓談下さい。

 

詩レ入句(9)選句デス  投稿者:露結  投稿日:2013年 6月30日(日)13時04分27秒

  〇水中に水中花あるぬるさかな

「水中花水中に」でもいいかも。


〇打ち水をして打ち水に打たれけり

水の動きが見える。


〇父を父にせしはわたくし父の日よ

意味がつかみにくいところが魅力なのかも。


〇鄙にゐて鄙は遠きにバナナ食う

なるほどな心理。


〇ことごとく腐つてをりぬたまねぎも

【繰り返しを省略】という意味では秀逸でしょうか。


〇異形としてさし出されつつ古典降る

「古典降る」がわかりにくい。でも好き。


〇残像の蝶の球形ボルヘス忌

「残像」が効いてます。


〇皮だけを欲せられたるバナナかな

皮をどうするんでしょう。


〇笙の音の出でて青葉を揺らしけり

揺れるというよりは震える感じ。

 

詩レ入句(9)選句デス  投稿者:七  投稿日:2013年 6月28日(金)22時31分55秒 編集済

  さぱっぱりわからないまま投句し、はてまた、さっぱりわからぬままに選句しまぁす。


◯瓜もちて瓜はかるなりゆんでめて

重い方が瓜科は美味いのでしょうね。


◯蟻の標本. . .  ・・・, , ,‘‘‘

あ、上手く使いましたね。三十花丸を差し上げます!って、絵文字で行けよ三十花丸・・


◯はつなつや空見上げれば空の色

見上げてみれば、空は夏の色


◯水中に水中花あるぬるさかな

見事な観察力だと思います。


◯睡蓮に睡蓮語鳥きて鳥語

かわいらしい童画みたいだけれど、かなりに皮肉な句にも思える。


◯打ち水をして打ち水に打たれけり

ジド-リツの不快なんてのをふと思いけり・・!?


◯むぎのあき追いかけていたのはだあれ

サリンジャ-、は、ライ麦、か・・


◯遠海やたちまち雲の峰育ち

見事な記憶の写生句のようで美しい景。


◯手で叩く釣鐘の音梅雨晴間

内側に籠もる音でしょうか。手に冷たさも残るし、なんか情けないくて一人笑いしてしまいそう。


http://soup-stock7.blogspot.jp/


 

詩レ入句会(9) 選句  投稿者:らくだ  投稿日:2013年 6月26日(水)19時48分7秒

  ○蚕豆のさみどりみどり小雨降る

音が素晴らしい。そして句全体が「さみどりみどり」のイメージ。きれい。


○水中に水中花あるぬるさかな

たしかにぬるい。繰り返しによって水中花自体のうさんくささみたいなものも感じます。


○睡蓮に睡蓮語鳥きて鳥語

鳥語はともかく、睡蓮にまで睡蓮語をしゃべらせるとは驚き!です。


○打ち水をして打ち水に打たれけり

うまいっ!最後にダメ押しの「打つ」が俳味。俳句での繰り返しのお手本と思います。


○父を父にせしはわたくし父の日よ

自分は第二子なのでこれは意表でした。第一子や一人っ子だと、なるほど自分が生まれなければ父は父ではなかったんだなぁと、当たり前のことに感心してしまった^^;


○鄙にゐて鄙は遠きにバナナ食う

いまここの「鄙」と遠い「鄙」はちがう場所なのか、今ここにいながら自分が遠くなってしまったということなのか、今いる鄙はかつての良さを失った「鄙」なのか。バナナが何とも飄々とした感じ。


○ことごとく腐つてをりぬたまねぎも

「ことごとく」でありたまねぎ「も」であり、語の繰り返しは省略されながら繰り返し以上に重複感がある。うまいなぁ。


○夏濤の呑みこんでゆくおなじもの

「おなじもの」=「夏濤」(繰り返しを避けた)と読むこともできませんか?

(というか最初そう読んじゃいました^^;)

普通に読めば、海藻かなにかが何度も波に揉まれているんですね。で、どなたかが書いていた同じとは限らないというちょっとこわい感じ。「おなじもの」という明言しなさは奇妙なものと奇妙な状況を想像してしまうなぁと思いました。


○笙の音の出でて青葉を揺らしけり

笙の音が風を生み青葉を揺らす。吹いている人の存在を感じさせないところが好き。



作る時には、【繰り返しの省略】というのは必然的に一物仕立て、と思って呻吟したんですが、どうなんでしょう……。  

詩レ入句会(9)選句  投稿者:泥酔  投稿日:2013年 6月26日(水)13時42分49秒 編集済

  みなさんこんにちは~

実のところイマイチ理解度の上がらないまま初参加させていただきました。

特に繰り返しの省略についてが、作るも読むも未だ未消化なようで申し訳ない(/_;)

ともあれ以下選句をご覧くださいませ。


【繰り返しの句】


○あさがほの蔓あさがほ蔓つかむ

 結構なスピードで巻き上げる蔓が浮かびます。

 2回目のあさがほには「の」が入るのではないかとも思ったのですが

 計画的字足らず?


○ゆったりと空母水母はなおゆったり

 ゆったりのリフレイン。でもって字面が空母と水母。なんというテクニカルな。


○瓜もちて瓜はかるなりゆんでめて

 まったくもって繰り返し。ゆんでめて、上げたり下げたりの実感。

 そして結構正統派俳句。かっこいい。


○蚕豆のさみどりみどり小雨降る

 色の繰り返しが小雨に揺れる蚕豆を眼前に。

 S,R,Mの音の繰り返しもまた心地よい繰り返し。


○睡蓮に睡蓮語鳥きて鳥語

 睡蓮語て。鳥語て。厳密にお題の繰り返しにあたるのかどうか

 よくわかりませんが(そもそも句会の趣旨がわかっていませんでした(/_;)

 これは俳句としてわたしの心のど真ん中直球でズバンです。



【繰り返しを省略した句】


○ことごとく腐つてをりぬたまねぎも

 厨の悲惨。ことごとくがすでに繰り返しを内包ですね。


○パイロンの先の草いきれの向こう

 草いきれの向こうに草いきれがあるんだな。そういう景だ。


○忌々しき油虫なり飛びにけり

 飛びっぷりまで忌々しかったんでございますね(/_Tお察しします。


○短夜の夜の静寂はゼリ-質

 実のところどこが繰り返しを省略しているのか読み切れてないんです(/_;)

 でもゼリー質。これをとらないというのは無理というものです。

 

詩レ入句会(9)選句  投稿者:野口裕  投稿日:2013年 6月25日(火)20時06分4秒

   AはAである、AはAでない。どちらも二回目のAはAダッシュと考えるべきで、おそらく、「クレタ人は嘘つきであると、クレタ人は言った」というパラドックスに行き着く問題でしょう。

 繰り返しの句にある音の繰り返しと、意味のずれを楽しむのはセットになっていると思いますが、どちらに比重が傾くかの判定が私には難しい。


【繰り返しの句】

○つけようかつけようかつけようクーラー

 二者の会話体という珍しい形式。微妙な暑さの度合いも想像できる。


○蚕豆のさみどりみどり小雨降る

 これは音の繰り返しの楽しさが勝っていると見ました。


○水中に水中花あるぬるさかな

 見慣れてしまった景を、見慣れてしまったと改めて確認しているところか。「ぬるさ」がそうした複雑さを垣間見せている。


○父を父にせしはわたくし父の日よ

 「父の日」は疑問。ではあるが、自己と肉親との関係の相対化に成功している。


【繰り返しを省略した句】

○パイロンの先の草いきれの向こう

 道を遮断している赤い円錐が結界にもなりそうな成り行き。


○むぎのあき追いかけていたのはだあれ

 「だあれ」が句に無理な謎かけをしているのか、読者の想像の導きをしているのかどうか微妙ながら、ひらがな効果によって、あどけなさを醸し出している分後者がまさるか。もっとも、あざといとも言えるわけでやはり微妙だろう。好悪がはっきり分かれるかも知れないが、私の場合、若干好感に傾く。


○遠海やたちまち雲の峰育ち

 沖を眺めていると、確かにそんなことがある。ぼんやり眺めていた時間がたちまち過ぎる浦島太郎効果。


○夏濤の呑みこんでゆくおなじもの

 波間に何かが浮かび、波に沈んでは再び現れる。「おなじもの」がはたして同じものがどうか。


○手で叩く釣鐘の音梅雨晴間

 釣り鐘を手で叩いたときの情けない音と梅雨晴れ間の情けなさとが表裏一体となる。

 

詩レ入句会(9)選句  投稿者:令  投稿日:2013年 6月25日(火)11時36分46秒

  【繰り返しの句】


○あさがほの蔓あさがほ蔓つかむ

  景が浮かびます。朝顔の蔓が蔓に捲きついていきそうな光景。


○ゆったりと空母水母はなおゆったり

  そうか、水母と空母と字が似てるなあ。


○蚕豆のさみどりみどり小雨降る

  「さみどり」「みどり」と書き分けているのが、緑にもいろいろな緑があることを思わせてくれます。


○水中に水中花あるぬるさかな

  水中花は涼を呼ぶためのものなんだけれど、「ぬるさ」というのはよくわかります。


○打ち水をして打ち水に打たれけり

  繰り返しが効いてます。


○竹皮を脱ぐ竹皮をたふさぎに

  可笑しすぎて。ゴワゴワすると思うけど。


○鄙にゐて鄙は遠きにバナナ食う

  これは雛の繰り返しがなくてはならないと思いました。


【繰り返しを省略した句】


○青梅やひととせという酒の色

  これは「梅酒の色」というところを、梅を省略してあるのですね。


○夕焼けは広いストール陽を巻きぬ

  夕陽を巻いているのですね。  

選句しました。  投稿者:苑を  投稿日:2013年 6月25日(火)00時16分17秒 編集済

  まるで意図がわかっていない…ような気がする…。

選句は意図に関わらずと言うことで、お許しを。


【繰り返しの句】

○あさがほの蔓あさがほ蔓つかむ

絡んだ蔓の様子をサラリと言って、朝顔らしさが出ているなと。


○蟻の標本. . .  ・・・, , ,‘‘‘

いや~まいりました。好きです。


○睡蓮に睡蓮語鳥きて鳥語

そう言われたら、そうでしょうと。静かな池も実はにぎやかなんですね。


○打ち水をして打ち水に打たれけり

おお、俳句!


○鄙にゐて鄙は遠きにバナナ食う

鄙とバナナの距離感がいい味です。


【繰り返しを省略した句】

○ことごとく腐つてをりぬたまねぎも

一個の腐ったたまねぎは腐敗のすべてを象徴するに足ると納得いたしました。


○忌々しき油虫なり飛びにけ

禍々しきだともっといいな、とか勝手に思ったりもしたのだけれど、この日常感もなかなか。


○短夜の夜の静寂はゼリ-質

なにが省略なのか不明なれども、ゼリー質なんて怪しい言葉がよろしいです。


○昼顔の昼果てしなく無口かな

こちらもなにが省略なのか不明ですが、昼顔性に惹かれます。


 

選句です  投稿者:銀河  投稿日:2013年 6月25日(火)00時12分5秒

  皆様、お久しぶりです。ゆかりさん、おいそがしいようですね。ご自愛を。


【繰り返しの句】

○はつなつや空見上げれば空の色

 あざやかな初夏の空の色、見上げる表情が目に見えるようです。


○瓜もちて瓜はかるなりゆんでめて

 瓜に爪あり、爪に爪なし。「ゆんでめて」には省略効果もあり。なかなかのものだと思いました。


○蟻の標本. . .  ・・・, , ,‘‘‘

  横書き俳句のビジュアル性を上手く活かしたくりかえし。


○水中に水中花あるぬるさかな

 水中花ってほんとうはちっとも涼しくない。水に水を重ねるとぼてっとしてきてぬるくなるので。


○西日本東日本沖縄忌

 列島全体に災害は尽きない、沖縄忌とは敗戦の時を言うのですか?日本列島を一歩離れているために、東西日本という時にもつい忘れられがちな、しかし日本の重要な場所を、ワンポイントの〆においたところに、この句の重厚さをみました。


○竹皮を脱ぐ竹皮をたふさぎに

こういうリサイクルの現場は未見ですが、アイディアには感心。


○父を父にせしはわたくし父の日よ

 少し理に落ちていますが、家系図に込める思いををうまくいっている。


【繰り返しを省略した句】


○遠海やたちまち雲の峰育ち

 同じような形の雲がむくむくと、見飽きないです。


○手で叩く釣鐘の音梅雨晴間

 なにが省略されているのか、鐘のなかにこもってゆく音の谺ですね。聴く人の繊細な感覚を感じる。


○短夜の夜の静寂はゼリ-質

 蒸し暑くて、息が詰まりそうなしずかさ、ゼリー質という皮膚感覚に共鳴。

 

詩レ入(9)選句です  投稿者:ゆかり  投稿日:2013年 6月24日(月)21時30分2秒

   北川透さんの書かれた「ことばが同じでありながら、意味だけが微妙にずれてゆく過程」というのを読んで、自分が今まで俳句を鑑賞するときにそこまで踏み込んで感じたり考えたりしていただろうかと思ったのでした。ある種の名付けられた技法は、それが技法だと分かった途端に思考停止させてしまうところがあると思います。おっ、ボトルネック奏法だ!とか、おっ、オープンチューニングだ!とか。


【繰り返しの句】

○ひまはりの種ひまはりとなりにけり

 なんという時間の長さを句にしているのでしょう。ひまわりがひまわりの種になるんだったらありそうだけど…。


○ゆったりと空母水母はなおゆったり

 字面だけ繰り返しというのもすてきですね。


○蟻の標本. . .  ・・・, , ,‘‘‘

 おお、発音不能。この題でこの句が出てくるとは…。


○睡蓮に睡蓮語鳥きて鳥語

 すごい十七音の使い方ですね。力ずくの対句が効いていると思います。


○打ち水をして打ち水に打たれけり

 下五「打たれけり」が面白いですね。水に流して下さい。


○父を父にせしはわたくし父の日よ

 四億五千万の精虫のひとつに過ぎないののなれの果てがそう思っているって妙に可笑しいですね。もったいぶった上五字余りがじつにいいです。


○鄙にゐて鄙は遠きにバナナ食う

 「遠きに」だけで「遠きにありて思ふもの」と読ませてしまうようですね。


【繰り返しを省略した句】

○ことごとく腐つてをりぬたまねぎも

 句評ではとかく目の敵にされる「も」ですが、じつはオールマイティなのですね。


○青梅やひととせという酒の色

 『ひととせ』という銘柄ではなくて、一年経った梅酒の色と今年の青梅を見比べての感慨ですね。


 

詩レ入句会(9)投句一覧  投稿者:ゆかり  投稿日:2013年 6月24日(月)00時42分57秒

  大変長らくお待たせ致しました。


【繰り返しの句】

あさがほの蔓あさがほ蔓つかむ

お茶の間やメロンでメロンメロン切る

くり抜いて花氷また花氷

つけようかつけようかつけようクーラー

はつなつや空見上げれば空の色

ひまはりの種ひまはりとなりにけり

ひまわりや来来軒の物おき場

ゆったりと空母水母はなおゆったり

瓜もちて瓜はかるなりゆんでめて

我思う故に我ありさくらんぼ

蟻の標本. . .  ・・・, , ,‘‘‘

蚕豆のさみどりみどり小雨降る

時の日の針穴のある時計針

水中に水中花あるぬるさかな

睡蓮に睡蓮語鳥きて鳥語

西日本東日本沖縄忌

打ち水をして打ち水に打たれけり

竹皮を脱ぐ竹皮をたふさぎに

父を父にせしはわたくし父の日よ

物言わずこころ晴れざる梅雨旱

夕暮や薔薇ひらくたび薔薇園に

鈴蘭のすずらんという風情かな

鄙にゐて鄙は遠きにバナナ食う


【繰り返しを省略した句】

ことごとく腐つてをりぬたまねぎも

パイロンの先の草いきれの向こう

むぎのあき追いかけていたのはだあれ

異形としてさし出されつつ古典降る

遠海やたちまち雲の峰育ち

夏濤の呑みこんでゆくおなじもの

忌々しき油虫なり飛びにけ

残像の蝶の球形ボルヘス忌

手で叩く釣鐘の音梅雨晴間

青梅やひととせという酒の色

短夜の夜の静寂はゼリ-質

昼顔の昼果てしなく無口かな

梅雨晴の夜は如何せん梅雨の闇

皮だけを欲せられたるバナナかな

枇杷の木や熟すをもぎ来偏頭痛

蔓薔薇の伸びて二階を覗きをり

夕焼けは広いストール陽を巻きぬ

笙の音の出でて青葉を揺らしけり


(以上)


9句くらい選(特選、逆選なし)

選句締切:6月29日(土)24時(JST)

投稿先:みしみし(ここ)

http://9317.teacup.com/3434/bbs


題に関わらず全体から9句くらい選にてお願い致します。

整理の都合上、句の順番はそのままにして下さい。


ではよろしくお願い致します。  

只今投句7名  投稿者:ゆかり  投稿日:2013年 6月21日(金)00時02分59秒

  ふふふ。  

只今投句5名  投稿者:ゆかり  投稿日:2013年 6月19日(水)23時17分2秒

  自分が呼ばれていると感じた方はぜひ御投句願います。  

只今投句2名  投稿者:ゆかり  投稿日:2013年 6月17日(月)00時02分22秒

  もう少し待ちます。  

意味だけが微妙にずれてゆく過程  投稿者:ゆかり  投稿日:2013年 6月11日(火)08時17分2秒

  「ことばが同じでありながら、意味だけが微妙にずれてゆく過程」というあたり、俳句の場合、どうなのでしょう。さしあたり、ロボットたちが作った句を引用しつつ。


くちなしの味くちなしの冷蔵庫  るふらんくん

此の国の空此の国の夏の夜

汗又汗島ぐるみ又島ぐるみ

爪に水遠泳に水ありにけり

菖蒲田の角そのほかの角も脳

ひざの火に色ある限り蝉に色


http://yukari3434.web.fc2.com/refrainkun.html




はつなつを吸ふはつなつの中の子も  ロケットくん

空の輪の夢の輪となるソーダ水

はつなつや少女の中を見る少女

午後の日の糸の日となる夏料理

夜の目の夜となりけり夏来る

汗光る背で持つ汗の背に光る


http://yukari3434.web.fc2.com/keturo.html  

詩レ入句会(9)出題  投稿者:ゆかり  投稿日:2013年 6月11日(火)00時04分48秒 編集済

   ほぼ半年ぶりの出題です。いよいよⅢ章です。とはいえ、論考は次第に俳句に応用しづらい地平へと向かっているので、途方に暮れてそれっきりになっていたのでした。


Ⅲ章 詩と散文のあいだで

1 「かやの実」の不思議


 北原白秋に「かやの実」という短歌に似た韻律を持つ詩があり、同じ白秋の短歌「から松」や白秋の自解を引用しつつ、北川透は論考します。


かやの木に

かやの実の生り

かやの実は熟れて落ちたり、

かやの実をひろはな。


北原白秋「かやの実」


 こんな歌があるものかと批判されて、白秋が反論のためにあえて短歌に仕立てたものは以下。


かやの木にかやの実のなりかやの実は熟れて落ちたりその実ひろはな


 これに対し北川透は<白秋が、もし、はじめから歌をつくるつもりだったら、決して、こんな発想はとらないだろう>として、白秋の「から松」を紹介します。


から松にから松の影うつりをり月の山路に眺めて来れば


 北川透曰く、<後者は叙景とそれを叙する作者の眼の位相とが、音数律の構成における上句と下句として、きっちり対応させられているが、前者にはそんな短歌的な構成の意識が、まったくないところが、発想として根本的に違うのである。「かやの実」は、韻律がほぼ短歌の形式をもっていても、それを書き下ろした時に、しまりのない(歌らしくない)印象を与えるのは、そこに理由がある。では、それを行分けにしたときに、まさしく詩にほかならないものとして、好ましい印象を与えるのはなぜだろうか。>と。

 続けて白秋の自解(繰り返しの省略をも想定した面白いもの)を紹介した上で、白秋が<気合>とか<味>と呼んだものを北川透は論理的に解いてみせます。


 たしかに、そこで《かやの》ということばは繰り返され、それが聴覚的、視覚的に、頭韻としてのひびき合いの効果を生んでいる、と言っていい。しかし、その同語と繰り返しと見えるものも、行かえ(余白)を媒介にして、意味の変化を生み出していることに注意すべきである。一行目のかやは木をさしており、二行目のかやはなったばかりの実をさし、三行目のかやは熟れたそれ、四行目は落ちているそれである。つまり《かやの》木や実は、その下に連接されることばとの関係で、同じ<かや>でありながら、それこそ微妙な意味の差異をつくりあげている。この詩は、そのことを通して自然や宇宙の流転のもつ神秘さや淋しさを象徴しようとしている。とすれば、《かやの》の省略は、ことばが同じでありながら、意味だけが微妙にずれてゆく過程を見えなくしてしまい、それはたしかにこの詩の<いのち>を奪ってしまうことになるだろう。(後略)


 この後、白秋が口語自由詩を批判したことに関するくだりも面白いのですが、それは割愛して、お題です。俳句の場合、重信とそのフォロワー以外は、まあ改行などせず、貫く棒の如く書くわけですが…。


【繰り返しの句】(2~3句)

【繰り返しを省略した句】(2~3句)


投稿締切:6月15日(土)24:00(JST)

投稿宛先:yukari3434 のあとにアットマークと gmail.com


よろしくどうぞ。




 

いえ  投稿者:ゆかり  投稿日:2013年 6月10日(月)22時54分5秒

  発句を出してくれれば、いつだって始まるのです。ユビキタスの理念である「いつでもどこでも」というのは、商売にとってはあまり魅力的ではなくて「今だけあなただけ」という方が人は飛びつくのだとか。

 

空梅雨  投稿者:七  投稿日:2013年 6月10日(月)22時23分59秒

  ちびちび呑みながら泥酔する七です。

再開店する日をゆるゆると待ちませう(@_@)ウィ~~ッス

http://soup-stock7.blogspot.jp/


 

なるほど  投稿者:ゆかり  投稿日:2013年 6月10日(月)22時11分54秒

  DRAGONとあるからには漢風のようでもあり、顔立ちはキャプテン翼のようでもありますね。その車を出すときには、just marriedよろしく引きずって行くのかしら。  

梅雨の晴間に  投稿者:ぐみ  投稿日:2013年 6月10日(月)05時04分33秒

  おじゃまします。近所のショッピングモールの空手道場の宣伝です。

傍に駐車の車と紐でつながれています。

そちらではゆるキャラ全盛のようですね。


 

ゆるゆるで  投稿者:月犬  投稿日:2013年 6月 8日(土)23時29分16秒

  大量酒量流浪民族の月犬です(笑)。

ゆるゆるでいいでせう。  

すみません  投稿者:ゆかり  投稿日:2013年 6月 2日(日)13時49分4秒

  泥酔さん、こんにちは。

捌き人も酒量民族化しておりまして、なおかつ通信環境が不如意でままなりません。

詩レ入句会の再開も企ててはいるのですが、とにかくそんなこんなでゆるゆる行きます。  

こんにちは!  投稿者:泥酔  投稿日:2013年 6月 2日(日)12時54分25秒

  お久しぶりです(^^

五月はとうとう一巻もまかなかったんですねぇ(@@  

巡礼満尾おめでとうございます!  投稿者:泥酔  投稿日:2013年 4月29日(月)07時20分21秒

  おはようございます。

連衆のみなさん、ゆかりさん、

楽しい時間をありがとうございました。

漢字のことはわたしも恵さんと同様に感じておりましたが

薄い視力でモニタから離れてみるとなんとなく

読み解きを待っている経絡図のように濃淡が浮き上がります(^^

改めて読み返すと軽く酔っぱらってしまいそう。

初音ミクや林真理子は絶品でした。


ガリンコ号は道産子でも乗ったことがあるひとはそれほど多くないと思います。

かくいうわたしも未体験。一度は乗ってみたいものです。

皆さんも是非乗りに来てくださいませ♪  

ガリンコ号!花郎徒!  投稿者:銀河  投稿日:2013年 4月29日(月)00時22分28秒

  七さんのおっしゃるように、私もこういう存在、初めて知りました。世界には、大半の人は知っていても、私は知らない・ことがたくさんあるものです。(まれに、逆の場合もありますが)、ともかく世界は広い。  

満尾おめでとうございます。  投稿者:七  投稿日:2013年 4月28日(日)23時36分9秒

  ガリンコ号!花郎徒!泥酔さんに新しい世界を教えられ、酩酊しながらも楽しい旅でした。

お捌き様、連衆の皆様ありがとうございました。

http://soup-stock7.blogspot.jp/


 

あ、いいふうに・・  投稿者:銀河  投稿日:2013年 4月28日(日)23時35分39秒

  まとめてくださってありがとうございました。この季節、るんるんと歩きたい頃ですね。漢字が多いのは事実。でもそれなりの味があり、みなさんの関心が広いことがわかりました。またよろしくお願いします。ゆかりさん、どうもお疲れ様でした、お花見にはゆまれました?  

祝巡礼満尾  投稿者:恵  投稿日:2013年 4月28日(日)23時25分19秒

  連衆の皆様、楽しい旅をありがとうございました。

ゆかりさんお捌きお疲れ様でした。

なんとなーく眺めていると画数の多い漢字が多くて、なんとも濃密な巡礼の旅でしたが、挙句の「笑ふふるさとの山」で力が抜け、やっと連休気分です。

そのうちまた、道中一緒になることがあれば、皆様よろしくお願いします。  

ゆかり様  投稿者:月犬  投稿日:2013年 4月28日(日)19時05分55秒

  挙句ありがとうございました。

思いついてすぐに書き込む月犬の悪いクセ。

しっかり推敲しないといけませんね。

助かりました。

巡礼の旅、満尾おめでとうございます。

楽しい道中でした。いずれまた。  

巡礼満尾  投稿者:ぐみ  投稿日:2013年 4月28日(日)17時49分17秒

  おめでとうございます。


挙句、車窓に笑ふふるさとの山   犬

        ↑

       此処、ほんとに笑ってますね。グラフィカルな効果にニンマリ。

 おさばきさま、皆様有難うございました。

 連休 お楽しみください。  

巡礼  投稿者:ゆかり  投稿日:2013年 4月28日(日)11時38分53秒

   ちょっと字余りなのでいじります。


   巡礼の手のみな愛でし菫かな    月犬

    土に染み込む春の人影     ゆかり

   流氷をガリンコ号の割り行きて   泥酔

    殻の混じりしチーズオムレツ    恵

   三日月はねずみの仕業気にかけず  ぐみ

    原子心母に聞き入る夜長      七

ウ  綱引きに勝ちて笑顔の爽やかに   銀河

    手首の傷を撫でる指先       犬

   耳許で子音ばかりを囁かれ      り

    溶けたるチョコで書く起請文    酔

   駆落ちの荷物に傘の見当たらず    恵

    浅瀬に這ふはアメフラシかと    み

   正体のわからぬものと夏隣      七

    春も明日なき就活のドア      河

   ネットには拝金主義者の記者会見   犬

    麦酒瓶にて腹筋鍛へ        り

   花郎徒の諸肌脱げばホソマッチョ   酔

    天を突き刺すシンデレラ城     恵

ナオ 片方の下駄で占ふ明日の晴れ     み

    好みは案外B面のほう       七

   チジミにはなくてはならぬニラの味  河

    湯気の向かふに麒麟嘶き      犬

   千人の二枚舌なる間歇泉       り

    亡者欲しがる閻魔の花押      酔

   ばぶばぶと這ひ寄つてくるお父さん  恵

    初音ミクにも曾孫できる日     み

   尻尾持つ種族も混じる運動会     七

    葛掘る邑を過ぎて征き征く     河

   月の下読み解く壁の経絡図      犬

    呪文の言葉足裏目裏        り

ナウ 御邸の上棟札の黒光り        酔

    胸に降り来て消ゆる初雪      恵

      真つ白き日記の頁たどりつつ     み

    るんるんを買ひ春の野を行く    七

   河幅のとぎれることも花列車     河

    車窓に笑ふふるさとの山      犬


 これにて満尾とします。連衆の皆様、ありがとうございました。しばしご歓談下さい。


 

巡礼  投稿者:月犬  投稿日:2013年 4月28日(日)10時45分28秒

      るんるんを買ひ春の野を行く    七

   河幅のとぎれることも花列車     河



      車窓に故郷の山々笑う     犬


お捌きお願いします。  

ありがとうございました  投稿者:銀河  投稿日:2013年 4月28日(日)10時30分52秒

  「花列車」は、鉄橋を渡る花見列車のつもりでしたが、伝達性いまいちでした。挙句でめでたくまとめてくださいませ。  

巡礼  投稿者:ゆかり  投稿日:2013年 4月28日(日)09時16分27秒

   おはようございます。無声映画は類想句あまた感があるので、ボツ。「花列車」は造語でしょうか。人間界の列車ではなく、花筏の長いのなのでしょう。「とぎれてあれど」が収まりがよろしくないので、ちょっといじってみます。いかがでしょうか。


   巡礼の手のみな愛でし菫かな    月犬

    土に染み込む春の人影     ゆかり

   流氷をガリンコ号の割り行きて   泥酔

    殻の混じりしチーズオムレツ    恵

   三日月はねずみの仕業気にかけず  ぐみ

    原子心母に聞き入る夜長      七

ウ  綱引きに勝ちて笑顔の爽やかに   銀河

    手首の傷を撫でる指先       犬

   耳許で子音ばかりを囁かれ      り

    溶けたるチョコで書く起請文    酔

   駆落ちの荷物に傘の見当たらず    恵

    浅瀬に這ふはアメフラシかと    み

   正体のわからぬものと夏隣      七

    春も明日なき就活のドア      河

   ネットには拝金主義者の記者会見   犬

    麦酒瓶にて腹筋鍛へ        り

   花郎徒の諸肌脱げばホソマッチョ   酔

    天を突き刺すシンデレラ城     恵

ナオ 片方の下駄で占ふ明日の晴れ     み

    好みは案外B面のほう       七

   チジミにはなくてはならぬニラの味  河

    湯気の向かふに麒麟嘶き      犬

   千人の二枚舌なる間歇泉       り

    亡者欲しがる閻魔の花押      酔

   ばぶばぶと這ひ寄つてくるお父さん  恵

    初音ミクにも曾孫できる日     み

   尻尾持つ種族も混じる運動会     七

    葛掘る邑を過ぎて征き征く     河

   月の下読み解く壁の経絡図      犬

    呪文の言葉足裏目裏        り

ナウ 御邸の上棟札の黒光り        酔

    胸に降り来て消ゆる初雪      恵

      真つ白き日記の頁たどりつつ     み

    るんるんを買ひ春の野を行く    七

   河幅のとぎれることも花列車     河


 月犬さん、挙句をお願いします。春のめでたい句でお願いします。


 

追加  投稿者:銀河  投稿日:2013年 4月27日(土)01時06分42秒

  河幅はとぎれてあれど花列車  銀河


から、おっもいつきましたのですが、


河下はとぎどき荒れて花列車  銀河


こういうほうがいいのではないかな、と。いかがでしょうか。  

巡礼、花  投稿者:銀河  投稿日:2013年 4月26日(金)22時38分21秒

  河幅はとぎれてあれど花列車  銀河

花散るは無声映画のごとく散る


かなりあちこち巡礼して、旅の気分はまだおわらないけど。どうぞよろしくおさばきくださいませ。   

巡礼  投稿者:ゆかり  投稿日:2013年 4月25日(木)22時59分53秒

  二句目、三句目はきっと挙句の人に影響を及ぼすと思うので、一句目を頂きます。林真理子でしょうか。


   巡礼の手のみな愛でし菫かな    月犬

    土に染み込む春の人影     ゆかり

   流氷をガリンコ号の割り行きて   泥酔

    殻の混じりしチーズオムレツ    恵

   三日月はねずみの仕業気にかけず  ぐみ

    原子心母に聞き入る夜長      七

ウ  綱引きに勝ちて笑顔の爽やかに   銀河

    手首の傷を撫でる指先       犬

   耳許で子音ばかりを囁かれ      り

    溶けたるチョコで書く起請文    酔

   駆落ちの荷物に傘の見当たらず    恵

    浅瀬に這ふはアメフラシかと    み

   正体のわからぬものと夏隣      七

    春も明日なき就活のドア      河

   ネットには拝金主義者の記者会見   犬

    麦酒瓶にて腹筋鍛へ        り

   花郎徒の諸肌脱げばホソマッチョ   酔

    天を突き刺すシンデレラ城     恵

ナオ 片方の下駄で占ふ明日の晴れ     み

    好みは案外B面のほう       七

   チジミにはなくてはならぬニラの味  河

    湯気の向かふに麒麟嘶き      犬

   千人の二枚舌なる間歇泉       り

    亡者欲しがる閻魔の花押      酔

   ばぶばぶと這ひ寄つてくるお父さん  恵

    初音ミクにも曾孫できる日     み

   尻尾持つ種族も混じる運動会     七

    葛掘る邑を過ぎて征き征く     河

   月の下読み解く壁の経絡図      犬

    呪文の言葉足裏目裏        り

ナウ 御邸の上棟札の黒光り        酔

    胸に降り来て消ゆる初雪      恵

      真つ白き日記の頁たどりつつ     み

    るんるんを買ひ春の野を行く    七


 銀河さん、花の座をお願いします。挙句は月犬さんです。


 

巡礼  投稿者:七  投稿日:2013年 4月25日(木)20時35分32秒 編集済

   胸に降り来て消ゆる初雪         恵

      真つ白き日記の頁たどりつつ     み


るんるんを買い春の野を行く      七

家族写真は風光る午後         々

卒業アルバムDVDに           々


ん~難っちゃしい(汗

にしても、あの漫画みたいな「尻尾」から、古事記に信夫、コ-ジまで出てくるなんて!銀河さんの引き出しの多さに安心して駄句つくちゃいましたム~~ン(_ _);              

http://soup-stock7.blogspot.jp/


 

巡礼  投稿者:ゆかり  投稿日:2013年 4月24日(水)22時38分42秒

  一句目がいちばんクールでいいと思います。


   巡礼の手のみな愛でし菫かな    月犬

    土に染み込む春の人影     ゆかり

   流氷をガリンコ号の割り行きて   泥酔

    殻の混じりしチーズオムレツ    恵

   三日月はねずみの仕業気にかけず  ぐみ

    原子心母に聞き入る夜長      七

ウ  綱引きに勝ちて笑顔の爽やかに   銀河

    手首の傷を撫でる指先       犬

   耳許で子音ばかりを囁かれ      り

    溶けたるチョコで書く起請文    酔

   駆落ちの荷物に傘の見当たらず    恵

    浅瀬に這ふはアメフラシかと    み

   正体のわからぬものと夏隣      七

    春も明日なき就活のドア      河

   ネットには拝金主義者の記者会見   犬

    麦酒瓶にて腹筋鍛へ        り

   花郎徒の諸肌脱げばホソマッチョ   酔

    天を突き刺すシンデレラ城     恵

ナオ 片方の下駄で占ふ明日の晴れ     み

    好みは案外B面のほう       七

   チジミにはなくてはならぬニラの味  河

    湯気の向かふに麒麟嘶き      犬

   千人の二枚舌なる間歇泉       り

    亡者欲しがる閻魔の花押      酔

   ばぶばぶと這ひ寄つてくるお父さん  恵

    初音ミクにも曾孫できる日     み

   尻尾持つ種族も混じる運動会     七

    葛掘る邑を過ぎて征き征く     河

   月の下読み解く壁の経絡図      犬

    呪文の言葉足裏目裏        り

ナウ 御邸の上棟札の黒光り        酔

    胸に降り来て消ゆる初雪      恵

      真つ白き日記の頁たどりつつ     み


 七さん、花の座や挙句が困らない程度に春の句をお願いします(^^);


 

巡礼  投稿者:ぐみ  投稿日:2013年 4月24日(水)16時30分25秒

  ナウ 御邸の上棟札の黒光り        酔

    胸に降り来て消ゆる初雪      恵


      真つ白き日記の頁たどりつつ     み


   空白の日記に耳を当ててみる


   真白なる日記に時の容赦なく


   どれか、・・・お願いします。↓┌(_ _)┐↓



      

巡礼  投稿者:ゆかり  投稿日:2013年 4月24日(水)08時23分42秒

   では二句目を頂きます。


   巡礼の手のみな愛でし菫かな    月犬

    土に染み込む春の人影     ゆかり

   流氷をガリンコ号の割り行きて   泥酔

    殻の混じりしチーズオムレツ    恵

   三日月はねずみの仕業気にかけず  ぐみ

    原子心母に聞き入る夜長      七

ウ  綱引きに勝ちて笑顔の爽やかに   銀河

    手首の傷を撫でる指先       犬

   耳許で子音ばかりを囁かれ      り

    溶けたるチョコで書く起請文    酔

   駆落ちの荷物に傘の見当たらず    恵

    浅瀬に這ふはアメフラシかと    み

   正体のわからぬものと夏隣      七

    春も明日なき就活のドア      河

   ネットには拝金主義者の記者会見   犬

    麦酒瓶にて腹筋鍛へ        り

   花郎徒の諸肌脱げばホソマッチョ   酔

    天を突き刺すシンデレラ城     恵

ナオ 片方の下駄で占ふ明日の晴れ     み

    好みは案外B面のほう       七

   チジミにはなくてはならぬニラの味  河

    湯気の向かふに麒麟嘶き      犬

   千人の二枚舌なる間歇泉       り

    亡者欲しがる閻魔の花押      酔

   ばぶばぶと這ひ寄つてくるお父さん  恵

    初音ミクにも曾孫できる日     み

   尻尾持つ種族も混じる運動会     七

    葛掘る邑を過ぎて征き征く     河

   月の下読み解く壁の経絡図      犬

    呪文の言葉足裏目裏        り

ナウ 御邸の上棟札の黒光り        酔

    胸に降り来て消ゆる初雪      恵


 ぐみさん、雑でお願いします。




 

巡礼  投稿者:恵  投稿日:2013年 4月24日(水)02時32分0秒 編集済

      呪文の言葉足裏目裏        り

ナウ 御邸の上棟札の黒光り        酔


    空を狭めし雲梯の雪        恵

    胸に降り来て消ゆる初雪


いかがでしょうか。お捌きください。  

あらら  投稿者:月犬  投稿日:2013年 4月23日(火)00時12分0秒 編集済

  無粋なことを……。

スズキコージさん懐かしいなあ、20代のころご近所でよく遊びましたよ。

無常迅速(笑)。  

裏山椎。。。綿櫛も。  投稿者:銀河  投稿日:2013年 4月22日(月)23時58分21秒

  スズキコージさん、て。あの。絵本作家の方ですね。

我が地方は、神話の宝庫です。畏れ多くも、ハツクニシラスメラミコトとか、ミマキイリヒコとか、ヤマトトトモモソヒメ、とかサホヒメとか、がおとなりさん、という感じ。日本神話も面白いですね。

歌仙が世界の構造をシンボリックに示している、という気がするのとおなじように、日本神話も、世界の構造をそれなりにせつめいしていて、よくできたものだという気がします。  


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