掲示板で巻いていた連句が満尾。
炒飯の仕上げに煽るレタスかな らくだ
ガスを止めればあとは囀り ゆかり
しやぼん玉垣根の外へ流れ出て 媚庵
歩む舞妓の美しき鬢髪 伸太
三味の音の絶えて更待月昇る まにょん
闇深々と蟄虫咸俯す 七
ウ 青銅の鼎に入れてくわりんの実 令
素描の前に削るえんぴつ だ
尖塔の屋根裏にある女中部屋 り
汗にまみれた下着散らばる 庵
蒼穹の白き機体を消ゆるまで 太
キングコングの棲むあの孤島 ん
北緯35度最東端と標識に 七
青田道ゆく大八車 令
引越のどこかで失せし日記帳 だ
旧悪を知る友の集ひて り
野良犬が花を見上げる昼下がり 庵
ぶらんこ触れて尾ののの字なる 太
ナオ 晩春の常寂光土は無人にて ん
プロメテを呼びまづ火を点す 七
阿波木偶の眼のにらむ蔵のなか 令
やや早すぎるチャチャチャのリズム だ
雪の夜の姿勢矯正器2型よ り
慈母のごとくに眠る山脈(やまなみ) 庵
村興しさては文金高島田 太
以下省略と手紙に書いて ん
長き夜のながき言葉のアナグラム 七
外郎売の提げる瓢箪 令
よろこんで罰杯受くる月の宴 だ
畏れ知らずの少年少女 り
ナウ 制服の紺自転車の銀光る 庵
向日葵までの熱き語らひ 太
珈琲はおかはり自由カフェの午後 ん
すみずみにまでのどかな光 七
花降れば船頭の櫂ゆつくりと 令
厨の窓を過るてふてふ だ
起首:2017年 3月10日(金)
満尾:2017年 4月 6日(木)
捌き:ゆかり
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