しばらく山田露結『永遠集』について書く。まずは写真をご覧頂きたい。
大きさの比較のためにホチキスの針の箱を並べたが、いわゆる豆本である。豆本に四十一句とあとがきが収められている。発行所は文藝豆本ぽっぺん堂、発行者は先日別の豆本で国際的な賞をとった佐藤りえさん。りえさんは最近NHKの朝の情報番組にも出演されていた。私が知らないだけで、豆本は流行っているらしい。
『永遠集』はこんな句から始まる。
右利きのギキキは春を待つ調べ 露結
山田露結は知る人ぞ知るブルース・ギターの名手でもある。それを念頭におけば、右利きのミは四拍目の裏に置かれ、粘っこい三連のリズムのうねりとともに強拍で耳に飛び込んでくるのはギキキなのだ。ブルースが春を待っている。
(続く)
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