日傘さし一個の点となりにけり 茱萸
遠近法で続く万緑 ゆかり
地球儀の海のあたりに耳あてて 小奈生
やがて安らぐしろい神経 四羽
自転車で遅番に行く月明り 媚庵
薄原より魔女の飛び立ち 恵
ウ カプセルに遺骨を詰める暮の秋 桐子
等身大のベティ・デイヴィス 萸
値札ある水族館を冷やかして り
降れば降るほど逢ひたいと言ふ 生
夜の土に二人で下りて落書きし 羽
ヘリコプターがよぎる寒空 庵
着膨れて左手重きサイコガン 恵
夜が足りない緞帳の裏 子
初凪の岬を一周廻る猿 茱
灯台しろくうららかにして り
バザールのベルベル人と花の下 生
おほきな箱に蝶がびつしり 羽
ナオ モニターに迷彩服のやくみつる 庵
渋谷スクランブル交差点 恵
うつすらと火薬匂ひて月涼し 子
赤い貼絵にいそしむ画伯 萸
ポルシェとかボリシェヴィキとか走り抜け り
微調整する景気判断 生
裏切の宇宙怪獣やるせなし 羽
じゃがたら芋を大鍋に煮る 庵
水澄みて洗濯板の硬き音 恵
こめかみの奥きつつきの来て 子
体幹は洞となり果て後の月 萸
遠めがねにて見やる行くすゑ り
ナウ しんしんと雪の音聞くカテドラル 生
二十世紀の冬帽傾ぐ 羽
蒼穹に輪を描くブルーインパルス 庵
赤で記せし恋猫の地図 恵
あしあとにひかり生まれる花の朝 子
みんな似てゐる四月の子ども 萸
起首:2019年 5月27日(月)
満尾:2019年 6月20日(木)
捌き:ゆかり
2019年6月22日土曜日
2019年6月9日日曜日
不定期刊連句誌『みしみし』第二号発売
不定期刊連句誌『みしみし』第二号を6月9日に発売しました。
第二号は2年前に巻いた大岡信追悼連句その他二巻とその連衆17名による新作を掲載しています。大岡信追悼連句といえば、今年一月に発売された岡野 弘彦、三浦雅士、長谷川櫂『歌仙 永遠の一瞬』(思潮社)がありますが、ぜひその隣に併せて並べて頂きたい一冊となっています。
【内容】
・大岡信追悼脇起し七吟歌仙 覆へるともの巻
・七吟歌仙 ゆふぐれにの巻
・七吟歌仙 宙に日のの巻
・上記三巻の評釈
・連衆作品(敬称略)
堀本吟、伸太、田中槐、羽田野令、藤原龍一郎、なかはられいこ、
小林苑を、佐藤りえ、高松霞、なかやまなな、岡村知昭、岡田一実、
西生ゆかり、くらげを、田中義之、柏柳明子、三島ゆかり
・大岡信と連句
・連句骨子(三十六歌仙)
定価千円(送料、消費税込み)
お申し込みはofficemisimisiアットマークgmail.com まで。
(アットマークは@に変えて下さい)
以下の書店様、古書店様でもお取り扱い頂いています(ほぼ北から順。創刊号とは増減がありますのでご注意願います)。
札幌のがたんごとんさん、新宿の紀伊國屋書店さん、明大前の七月堂古書部さん、下北沢の本屋B&Bさん、松本の栞日さん、京都の三月書房さん、London Booksさん、梅田の蔦屋書店さん、中崎町の葉ね文庫さん、神戸元町の1003さん、福岡の本のあるところ ajiroさん、松山の本の轍さん、古書ほやけん洞さん。
第二号は2年前に巻いた大岡信追悼連句その他二巻とその連衆17名による新作を掲載しています。大岡信追悼連句といえば、今年一月に発売された岡野 弘彦、三浦雅士、長谷川櫂『歌仙 永遠の一瞬』(思潮社)がありますが、ぜひその隣に併せて並べて頂きたい一冊となっています。
【内容】
・大岡信追悼脇起し七吟歌仙 覆へるともの巻
・七吟歌仙 ゆふぐれにの巻
・七吟歌仙 宙に日のの巻
・上記三巻の評釈
・連衆作品(敬称略)
堀本吟、伸太、田中槐、羽田野令、藤原龍一郎、なかはられいこ、
小林苑を、佐藤りえ、高松霞、なかやまなな、岡村知昭、岡田一実、
西生ゆかり、くらげを、田中義之、柏柳明子、三島ゆかり
・大岡信と連句
・連句骨子(三十六歌仙)
定価千円(送料、消費税込み)
お申し込みはofficemisimisiアットマークgmail.com まで。
(アットマークは@に変えて下さい)
以下の書店様、古書店様でもお取り扱い頂いています(ほぼ北から順。創刊号とは増減がありますのでご注意願います)。
札幌のがたんごとんさん、新宿の紀伊國屋書店さん、明大前の七月堂古書部さん、下北沢の本屋B&Bさん、松本の栞日さん、京都の三月書房さん、London Booksさん、梅田の蔦屋書店さん、中崎町の葉ね文庫さん、神戸元町の1003さん、福岡の本のあるところ ajiroさん、松山の本の轍さん、古書ほやけん洞さん。
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