書き殴るやうに地球に紅葉かな ざんくろー
句点を打てる秋のみづうみ ゆかり
月を待つひまに一節終はりゐて 銀河
汽笛の尾には北風混じり ぐみ
白煙を残す駅舎の寒椿 藤実ん
モボモガふうのエキストラたち れい
ウ 春眠の全休符から始まりぬ ー
また一尾減る蝌蚪の共食ひ り
つばくらめ頬をかすめて軒下に 河
庇の蔭の初めてのキス み
跪くきみの耳たぶ冷たくて ん
美童のあそび照らす燭の火 い
炎天に沈んだやうに浮かぶ月 ー
貼り出されたる営業成績 り
郵便的不安切手の足りぬらし 河
三くだり半は猫の舌借り み
牛乳を冷ましをる間に花一片 ん
海市のことを消す電子音 い
ナオ 鳥の木と呼びたきほどの百千鳥 り
予感のありぬ鉄砲百合に ー
豆喰らふ顔して辻に宇宙人 み
かごめかごめの環に閉じこめる 河
それからは波羅那国には雨降らず い
からから空き缶つけし自動車 ん
新婚といふその響き嗚呼しんこん り
やまびこに遭ふ我が旧校舎 ー
整列の少し乱れて曼珠沙華 み
色なき風のありやなしやと 河
逃亡の背後に鎌の月かかる い
御息所は頬杖をつき ん
ナウ 糠床のしづかに増える虚子の種 り
教会を突くパイプオルガン ー
先ゆきしものらの戦ぐ木ぬれなり い
就職きまる街に淡雪 河
蒼穹へ一途に咲ける嶺桜 み
水平線に春の膨らむ ん
起首 2009/10/13 22:22
満尾 2009/11/22 00:55
捌き ゆかり
掲示板で巻いていた連句が満尾しました。
もう一巻行きます。どなたか発句をどうぞ。
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