2010年9月4日土曜日

お祝ひ歌仙・夕立の巻 満尾

掲示板で巻いていた月野ぽぽなさん現代俳句協会新人賞受賞お祝ひ脇起し歌仙・夕立の巻が満尾しました。

   一心に空の崩れる夕立かな       ぽぽな
    青汁となる刈りたての草       ゆかり
   晴ればれとピアノに向ふ人ありて     ぐみ
    色なき風をつかまへる指        苑を
   逆立ちに見る月のなほまどかなる      令
    運動会の明日がたのしみ        銀河
ウ  おむすびも私の母と父の母       のかぜ
    箸さへ忘れただ二人きり         み
   あらぬとこくすぐる睫毛とれかかり     AQ
    ががんぼのごと果ててしまへり      り
   大空といふ天井に月涼し          な
    第七官界彷徨うてみる          七
   標識のこのまま行けば教会に        河
    積もれる罪は爪で剥ぎ取り        ぜ
   ゆでたまご乗せてサラダを元気にす     を
    恋患ひの二月礼者は       ざんくろー
   向き合うてたちまち匂ふ花衣        を
    紐ひいて消す春の電灯          り
ナオ プードルと五番街へと足早に        み
    やつと見つけた明日のスターさ      河
   どこまでも青信号が続きます        七
    子らの歌声つつむ寒晴          令
   やはらかき日に鴬のぎこちなく       AQ
    春を動かすからくり時計         を
   東風吹かば調律師呼ぶピアニスト      七
    眠れる森の獅子を起こせよ        み
   谷川に紅葉黄葉と湧きかへり        河
    祝ひの膳のために剥く栗         を
   月の野の宴にぽぽと鳴る鼓         み
    白い化粧をみんなしてゐる        な
ナウ お豆腐に鎹(かすがひ)かけてとどまりぬ  ぜ
    一字あたへて店開かせる         河
   雪豹の足跡辿る冒険譚           七
    はやる心に晴れ渡る空          AQ
   神々の代よりたゆまず花愛でて       な
    記憶をゆるす夜のふらここ        ー

起首 2010/07/19
満尾 2010/09/04
捌き 三島ゆかり

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