掲示板で巻いていた連句が満尾。
耳遠くして水鳥を眺めけり 露結
音もひかりも春を待つ波 ゆかり
梅一輪東京の空ふとらせて キャミー
うぐひす餅をやさしく摘まむ 苑を
チャンネルを朧月へと合はせれば 恵
砂の嵐に踊る人影 泥酔
ウ 枕から貨物列車の通る音 令
手紙の旅の行きつ戻りつ 結
山羊髭のたかまつてゆくサキソフォン り
半音先のきみの横がほ ー
その視線熱くてからだぢゆう沸騰 を
液化ガスから取り出した薔薇 恵
胸筋をひらく外科医の指白く 酔
疲労すつぽり包む月光 令
秋の日のラーメンライス食べ切れず 結
炭火恋しきぶくぶくの本 り
花万朶映る外車のボンネット ー
帽子目深に被る三鬼忌 を
ナオ かぎろひの中のお茶会終はらずに 恵
蹠しびれて老若男女 酔
唾つけて京へのぼれといふ呪文 令
生死を分かつ水分補給 結
炎帝を以てシシカバブーとせり り
トルコ石彫る盗賊の宿 ー
青い目になつてお婆さんになつて を
路地へ無理やりRANGE ROVER 恵
水牛に頚木をかけて曳きゆけば 酔
うちなーぐちの歌のながれ来 令
八方をニライカナイとして月夜 結
ライカないかと探す秋の日 り
ナウ 木の実降るやうにアルバム開いたら ー
絆創膏を十字に貼つて を
丘ふたつ越えて鐘の音届く頃 恵
真澄の空を切る春疾風 酔
によつぽりと投手立ちたる花のあひ 令
どこも浮世と笑ふ山々 結
起首:2013年 1月22日
満尾:2013年 3月10日
捌き:ゆかり
0 件のコメント:
コメントを投稿