2014年9月1日月曜日

七吟歌仙・日盛の巻

掲示板で巻いていた連句が満尾。 

   日盛をわたる真白き機体かな      ぽぽな
    網引くやうに夏の物音        ゆかり
   目覚めれば朝餉支度の母がゐて    まにょん
    摘まみてちぎるバジル三枚       玲奈
   満月に小気味よきほどビルの影      銀河
    馬肥ゆる地のあたりに及ぶ       ぐみ
ウ  水澄んで行きつ戻りつ誰が声        七
    逢ひにゆくことパパには内緒       な
   神様とGPSがついてゐる         り
    スプートニクのライカは哀し       ん
   描きかけのカンバスに差す冬の月      奈
    似てゐるやうで似てゐない眉       河
      モスラには琵琶湖一気に呑み干され     み
    にはかに上がるBMI値         七
   春寒の運動靴の紐むすぶ          な
    双子ころがる日永の堤          り
   ふるさとを思へば遠き花の夜        ん
    改修中のからくり時計          奈
ナオ こつこつと窓を敲いて小鳥来る       河
    たゆまず励む綱取りの秋         み
   懸賞に当たり新酒を酌み交はす       七
    ロバートデニーロは左利き        な
   オーボエの調べに乗せる頭蓋骨       り
    金毘羅宮の長き石段           ん
   土踏まずまだ無き吾子に靴を買ふ      奈
    ここでは犬が泳いでもいい        河
   綱吉の墓をたづねる歴女たち        み
    明日は湯島のカルチャ-センタ-     七
   月光のスマホの声はぎこちなく       な
    案山子に詰めるあをき脳味噌       り
ナウ 爽やかに気球は恋の唄を乗せ        ん
    君と暮らした街を横切る         奈
   てのひらにはらりと受けるぼたん雪     河
    運命線で入試うらなひ          み
   ぬかるみを歩めば花の開く音        七
    夢もうつつも春のきらめき        な

  

起首:2014年 7月26日(土)
満尾:
2014年 9月 1日(月) 

捌き:ゆかり  

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