掲示板で巻いていた連句が満尾。
日盛をわたる真白き機体かな ぽぽな
網引くやうに夏の物音 ゆかり
目覚めれば朝餉支度の母がゐて まにょん
摘まみてちぎるバジル三枚 玲奈
満月に小気味よきほどビルの影 銀河
馬肥ゆる地のあたりに及ぶ ぐみ
ウ 水澄んで行きつ戻りつ誰が声 七
逢ひにゆくことパパには内緒 な
神様とGPSがついてゐる り
スプートニクのライカは哀し ん
描きかけのカンバスに差す冬の月 奈
似てゐるやうで似てゐない眉 河
モスラには琵琶湖一気に呑み干され み
にはかに上がるBMI値 七
春寒の運動靴の紐むすぶ な
双子ころがる日永の堤 り
ふるさとを思へば遠き花の夜 ん
改修中のからくり時計 奈
ナオ こつこつと窓を敲いて小鳥来る 河
たゆまず励む綱取りの秋 み
懸賞に当たり新酒を酌み交はす 七
ロバートデニーロは左利き な
オーボエの調べに乗せる頭蓋骨 り
金毘羅宮の長き石段 ん
土踏まずまだ無き吾子に靴を買ふ 奈
ここでは犬が泳いでもいい 河
綱吉の墓をたづねる歴女たち み
明日は湯島のカルチャ-センタ- 七
月光のスマホの声はぎこちなく な
案山子に詰めるあをき脳味噌 り
ナウ 爽やかに気球は恋の唄を乗せ ん
君と暮らした街を横切る 奈
てのひらにはらりと受けるぼたん雪 河
運命線で入試うらなひ み
ぬかるみを歩めば花の開く音 七
夢もうつつも春のきらめき な
起首:2014年 7月26日(土)
満尾:2014年 9月 1日(月)
捌き:ゆかり
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