2017年4月6日木曜日

七吟歌仙 炒飯の巻

掲示板で巻いていた連句が満尾。


   炒飯の仕上げに煽るレタスかな   らくだ
    ガスを止めればあとは囀り    ゆかり
   しやぼん玉垣根の外へ流れ出て    媚庵
    歩む舞妓の美しき鬢髪       伸太
   三味の音の絶えて更待月昇る   まにょん
    闇深々と蟄虫咸俯す         七
ウ  青銅の鼎に入れてくわりんの実     令
    素描の前に削るえんぴつ       だ
   尖塔の屋根裏にある女中部屋      り
    汗にまみれた下着散らばる      庵
   蒼穹の白き機体を消ゆるまで      太
    キングコングの棲むあの孤島     ん
   北緯35度最東端と標識に        七
    青田道ゆく大八車          令
   引越のどこかで失せし日記帳      だ
    旧悪を知る友の集ひて        り
   野良犬が花を見上げる昼下がり     庵
    ぶらんこ触れて尾ののの字なる    太
ナオ 晩春の常寂光土は無人にて       ん
    プロメテを呼びまづ火を点す     七
   阿波木偶の眼のにらむ蔵のなか     令
    やや早すぎるチャチャチャのリズム  だ
   雪の夜の姿勢矯正器2型よ       り
    慈母のごとくに眠る山脈(やまなみ)  庵
   村興しさては文金高島田        太
    以下省略と手紙に書いて       ん
   長き夜のながき言葉のアナグラム    七
    外郎売の提げる瓢箪         令
   よろこんで罰杯受くる月の宴      だ
    畏れ知らずの少年少女        り
ナウ 制服の紺自転車の銀光る        庵
    向日葵までの熱き語らひ       太
   珈琲はおかはり自由カフェの午後    ん
    すみずみにまでのどかな光      七
   花降れば船頭の櫂ゆつくりと      令
    厨の窓を過るてふてふ        だ


起首:2017年 3月10日(金)
満尾:2017年 4月 6日(木)
捌き:ゆかり

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