掲示板で巻いていた連句が満尾。
四吟歌仙 目覚めればの巻
目覚めればとんと冬めく水辺かな ぽぽな
白き息吐き波立つ川面 ゆかり
かさばれるメシエカタログ広げ見て ざんくろー
知らない国の切手をはがす のかぜ
執事しか入れぬ部屋の窓に月 な
紅茶美味しき夜長始まる り
ウ 八朔にくちびる寄せてよく分かる ー
預ける背に蜜語の響き ぜ
明日からはもう先生と呼べません な
石膏像の白目おそろし り
現実の浸食される火山灰 ー
すべなく過ぎる夏の語らひ ぜ
地球儀にポツダムの位置確かめて な
西瓜番にも抑止力あり り
強情の静まり返る秋の沼 ー
あかね蜻蛉の離散集約 ぜ
幾千の花の莟は夢想する な
野良にもなれず望む鳥の巣 り
ナオ 諸葛菜教への窓辺後にして ぜ
へべれけとなり次ののれんへ ー
海老蔵が来たので誰もゐなくなる り
丑三つ時の闇はいたづら な
朔月に嘯くガレのひとよ茸 ぜ
いかれた白い象の導き ー
カラー版江口寿史のポーズ集 り
また使ひ方間違へてゐる な
頬被り今はレゲエのニット帽 ぜ
おいらん淵で腰をくねくね ー
仙人は月から落ちて火の玉に り
見ないふりしてもろこし齧る な
ナウ 左手馬手野分荒ぶる夢のあと ぜ
日米安保の傘を開きて ー
三猿のやうなこと言ふ片時雨 り
付き合ひの良き新入社員 な
歯車の回り始める花筵 ー
ピッチカートで弾く春の野 ぜ
起首:2010年11月18日(木)
満尾:2010年12月18日(土)
捌き:ゆかり
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