掲示板で巻いていた連句が満尾。
六吟歌仙 さながらにの巻
さながらに落ちゆく鮎のながめかな ざんくろー
崩れ簗には億のたましひ ゆかり
有明の月に福助頭を下げて 痾窮
ふつと目をやる鏡台のうへ 七
ぷるぷるとサプリメントの効き目あり 銀河
冷蔵庫から琥珀のゼリー 苑を
ウ 真鶴のつがふ到達不能極 ー
二億六千年前の海 り
頂上に化石見つけるパリサイ人 窮
バベルの塔を登り続けて 七
タラの芽をまづ撮つてから御飯ですよ 河
シャガール色に染まるきさらぎ を
淡月の幽かな記憶届けられ ー
ひたと寄り添ふ送り狼 り
玄関に熊の親父の懐手 窮
山姥の呼ぶ声木霊して 七
長月のここ豪州に三分咲き 河
珍種の虫に生まれ変はりぬ を
ナオ ゆふぐれの危険を灯し烏瓜 り
足早になる呪文を唱ふ ー
ハンプティダンプティどこここはだれ 七
真夜のお城の長ききざはし 窮
国道を北へ向かつてひた走る を
凍土のゆるむ日も来たりなん 河
東郷といふ麦酒にて乾杯し り
幸と不幸を満たす撃鉄 ー
島々の棚田を染める秋夕焼 七
蛤となる雀をかしき 窮
猫の目に波にただよふ月を見る 七
毒とおもふな石見銀山 河
ナウ 語り部の背から雪の降りはじむ を
赤いショールと乙女の因果 ー
占ひのテレビを消して家を出る り
つちふる中をざわめく鴉 窮
夜の花の近づくほどに遠のきて を
元気をもらふ丘のはるかぜ 河
起首:2010年11月 3日(水)18時27分51秒
満尾:2010年12月 3日(金)07時13分55秒
捌き:ゆかり
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