掲示板で巻いていた回文歌仙が満尾。
七吟回文歌仙 譲りしはの巻
譲りしは闇の火のみや走り梅雨 ぽぽな
卯の花腐しを仕度縄の鵜 ゆかり
父無し子らしかる頭腰なでて 二健
来るだけのひと問ひのけだるく 令
満月は如何にと二回発言魔 ぐみ
菊の酒の香かの今朝の茎 あとり
ウ はぎ取りし湯巻秋繭尻伽は 吾郎
君愛し妬く悔しい編み機 み
もつれ的濡れ場のばれぬ奇天烈も 令
盗りても燈火買うとも照りと あ
傘も買ふ冬清き夕深藻坂 み
雪にやさしき岸さやに消ゆ な
春の月死んでぞ電磁気募るは ゆ
酔ふ夜の水が霞のやうよ 健
隅の陰試験案消し外科のミス 郎
つながる管をたぐるが夏 ゆ
丸く汝はやめよやよめや花車 健
弓塚に来て敵に勝つ見ゆ 令
ナオ 新酒を酌め憩ひめくを今朝日に あ
芒はらりと鳥等はキスす な
虫置きし土間のその窓子規惜しむ 郎
根岸界隈岩生かし杵 ゆ
風俗なないろ風呂いななく臓腑 な
寸暇文会いかん俯瞰す 健
不意にみなシネマを真似し波に言ふ 令
人力飛行浮かび麒麟児 み
初霜の行方問へ崩ゆ野燃しつは あ
悲しき性へ屁が割きし仲 郎
八日月閨のあの屋根気遣ふよ な
鶏頭の庭ワニの疎い毛 ゆ
ナウ 地味も咲くしがない流し草紅葉 健
黴の下駄裏らうたげの美か 令
占ひで天気は禁手で易習ふ み
永日草の野裂く辻家 あ
今の名は飲みし伏見の花の舞 郎
遠のき乗るは春の木の音 な
起首:2011年 5月28日(土)
満尾:2011年 6月23日(木)
捌き:ゆかり
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