Money Jungle
ミンガスもローチもチャーリー・パーカーの世代に属するので、それ以前の世代の大御所エリントンとの共演というだけで、このアルバム、ずいぶん長いこと敬遠していたのだが、実際に聴いてみると一期一会の大変なアルバムなのだった。鉄槌を下すように強靱なエリントンのピアノのタッチに対し、ミンガスがまるでどこかの民族の撥弦楽器みたいにベースを荒々しくべんべんとかき鳴らして挑みかかり、ローチはローチで激しくあおり立てる。とにかく常軌を逸したパワーのぶつかり合いなのだ。「キャラバン」やタイトルナンバーがぶつかり合い系の最たるもの。一方でエキゾチック極まりない「アフリカの花」の香気はどうだろう。「ソリチュード」などのスロー・バラードも異様にスリリングである。
0 件のコメント:
コメントを投稿