かと思うと、こんな句群はいかがでしょうか。いずれも複写をモチーフとしたものです。
僧の子の僧となりけり竹の秋 山田露結
コピーして赤はグレーに昭和の日
秋祭記憶のごとく父となりし
また、ふたつのもの、あるいは全体と部分が似ている/少し違うというモチーフの句群もあります。
春寒や首細くして姉妹 山田露結
うららかや位牌のひとつあたらしき
涅槃図の外にも人の溢れをり
かなしからずや殻の中まで蝸牛
半畳を囲む四畳や夏椿
そもそも、同じようなものが「たくさん」ということにセンサーが働いてしまうような面も感じます。
春の川無数に流れゐて頭痛 山田露結
われわれに無数の毛穴蠅生まる
夜の新樹までの襖の無数なる
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