2022年7月8日金曜日

掲示板過去ログ140

 2016年12月 5日(月)17時11分8秒から2016年12月19日(月)21時22分9秒まで。




評釈3  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月19日(月)21時22分9秒

  ナオ 迷ひたる偽遍路かと鈴の音      み


 日常からの脱出にはいろいろあるが、春の季語で遍路を持ってきた。春の句は三句続けるルールだが、「草間彌生」は彌生ではあるが春なのか。始まりが悩ましいので、終わりもどちらにもとれるよう「偽遍路」としている。「偽」だし「迷ひたる」だし、作中主体はぜんぜん脱出できていなくてなかなか不憫である。


    生きものもゐる遺失物棚      を


 前句では錫杖だった「鈴の音」を猫と捉えたものか。遺失物棚に動く暖かいものがいる意外性が楽しい。


   傘といふ傘神宮の宙を舞へ      り


 釣った蛸みたいな別の生き物を出そうかとも思ったが、転じることにした。遺失物と言えば傘。傘といえばヤクルトスワローズの応援。東京中の遺失物の傘が神宮球場を埋め尽くし舞う。


    青嵐吹く午後の城跡        庵


 ヤクルトスワローズ的色彩を受けつぎ地続きに江戸城址を詠んでいる。


   カステラの名前の由来短夜に     み


 カステラはポルトガル伝来なので、殿様も食したものだろう。寝物語に名の由来など語ったものか。


    3時のあなたを知つてますか    を


 文明堂の有名なCMをもとにしつつ往年のワイドショー番組と組み合わせ、さらに口語体で意表をついている。


   逢ひみての後もころころしてゐたる  り


 思春期の記憶として、男子が「知る」には性的関係を結んだという意味もあるんだと力説していたのを、甘酸っぱさとともに思い出す。権中納言敦忠を本歌取りしている。


    母の形見の歌留多の絵札      庵


 前句から「母」が出てくるのが、なんだかすごい。現実は現実だ。


   漱石の髭のみ財布より抜かれ     み


 ある意味、母の財布ほど現実的なものはない訳だが、紙幣の肖像から髭のみ抜くという、俳諧的としかいいようがない付け句になっている。


    鏡磨くに袖を使ひて        を


 『吾輩は猫である』の登場人物の水島寒月や、実在の鏡子夫人が頭をよぎる。


   満月はまつたきままに剥落す     り


 月の座の前に水島寒月的なものを出され、いささか困った。袖を使って磨いたらそのまま剥落した、という景を思い浮かべた。


    アポロ計画はるかなる秋      庵


 地球に帰還後のぼろぼろになった船体は、まさに「剥落」だろう。  

 


 


満尾おめでと-ゴザりマス星三つ!☆☆☆  投稿者:七  投稿日:2016年12月19日(月)12時56分12秒

  「純粋観客」←これイイネ!

いやはや不埒な画像を置いたりしているから、「不純観客」!ですね(笑


なんや~、やたら嚔が出ると思ったら、原因はこの場でしたか(^^;


ゆかりさんの評釈で、「そうだったのか!!」と、解ったような気になってしまいます。

楽しませていただきました。ありがとうございます(*^_^*)  

評釈・御礼  投稿者:媚庵  投稿日:2016年12月19日(月)08時32分30秒

  ゆかりさんの評釈、勉強になります。自分の付けスジはもちろんわかっているのですが、他の方の付けの感じはわかっていなかったところが多々あったと教えられました。


膝枕して耳掻きを待つてをり     を

 焦らされて知る山の頂       み


このあたりの付けの面白さ、評釈を読んでやっとわかりました。

奥が深いですねえ。


残りひとつに急かされもして    り


このトスも絶妙ですね。

こういう付けをさりげなくできるようになりたいです。

 

評釈2  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月18日(日)22時48分20秒 編集済

   今回の一巻、全体に前句の捨て去り具合がいい感じなのだと思うのですが、皆さん、いかがですか。


ウ  走つても走つてもまた同じ場所    を


 「休む間もなく」から「走つても走つても」が導かれ、なにやら混迷を極めている様相である。


    はつかねずみを少女目で追ひ    み


 人間ならば混迷を極めている様相であるが、回し車に読み替えてさらに、それを見ているかたちで少女を登場させた。恋の呼び込みであったか。


   桟橋のヨット真っ赤に塗りかへて   庵


 恋の呼び込みに答えて若大将的青春性を描いたものか。


    還暦といふこそばゆきもの     り


 ところが恋を先送りにして、「真っ赤」から還暦とした。


   膝枕して耳掻きを待つてをり     を


 「こそばゆきもの」から「耳掻き」が導かれ、ここでめでたく恋の座となる。


    焦らされて知る山の頂       み


 「山の頂」は性的絶頂の喩だろう。「耳掻き」と「焦らされて」のつながり具合のむずむず感がなんとも言えない。


   普羅の句を九十九句暗唱す      庵


 山岳俳句の雄・前田普羅を持ち出し恋の座を離れている。なぜ九十九句なのかは、七音に収まるからという理由だけでなく意味ありげである。


    残りひとつに急かされもして    り


 俳句の世界で前句を受け止めようとするとどうしても楽屋落ちとなるのを避けられないため、意味ありげな「九十九」をもとに次句に委ねる遣句としている。


   靴脱げばひだり縞柄みぎは無地    を


 ちんばな靴下の柄によほど急かされた感がある。


    草間彌生の水玉に飽き       み


 「縞」「無地」の続きで「水玉」の「草間彌生」を出している。次が花の座の場面で、「草間彌生」という人名が効いている。


   駅前にサラ金ならぶ花の雲      庵


 日頃気にしていなかったものが、急に気になることがある。駅前に並ぶサラ金の店舗もそんなもののひとつである。前句の「飽き」とじつに微妙なところでつながっているような気がする。なんだか妙に覚醒された花の座である。


    春風に乗り逃げるのは今      り


 サラ金に手を出し、日常から逃げよう。そんな気分の春風だ。  

満尾オメデトウございます  投稿者:銀河  投稿日:2016年12月18日(日)21時20分17秒

  「純粋観客」というのもいいなあ、と楽しませていただきました。昭和のモダン、蘇って息づくかのような表六句もいいし、普羅、草間彌生、漱石(&鏡子)、と才人奇人の名をさりげなく出入りする歴史感覚これも面白い。それから苑をさんの挙句、とても好きです。

全体にテンポが速いのが良い効果でした、ゆかりさんの詳しい評釈を楽しみにしています。

ひとつ文章を書きはじめると、他に気持ちがなかなかゆかないので、しばらく、連句を離れていますが、またそのうちに。  

何が凄いって・・・  投稿者:ぐみ  投稿日:2016年12月17日(土)05時30分51秒

  七さんの膨大な蔵書ならぬ蔵画もさることながら、

適所にアップ出来るその引き出し力はほんとに神技です。


「夜汽車の巻」の印象を一層ユニークなものにして下さったと思います。拍手。  

そうそう  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月17日(土)00時56分41秒

  七さんのアップしてくれた絵、あれ良かったです。

でも、八方ふさがりになって、媚庵さんの句にどう付けていいのか分からなくなり二日くらい身動きがとれなかったような…。  

評釈1  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月17日(土)00時37分17秒

     夜汽車いま枯野をはしる汽笛かな  媚庵


 蒸気機関車の時代を感じさせる発句である。夜景を枯野と断じているが、その時代の枯野であれば灯りひとつないから、じつは枯野なのか冬田なのかも分からないのではないか。はたして詠み手はどこにいるのか。


    窓の結露にポマードの跡    ゆかり


 脇は発句と時間・空間を共有して交わす挨拶であるが、ネット連句の常で実際に発句の詠み手と同じ場所にいる訳ではない。ひとつの読みとしてうたた寝の夢の中と断じた。夢は枯野をかけめぐる。汽笛で我に返ってみれば、窓にべったりとおのれの整髪料がついている。


   銀幕の男は銜へ煙草して      苑を


 そんな情けない序章から場面は変わり、銀幕の男は煙草を咥えている。


    パチンコ台に秋の涼しさ     ぐみ


 さらにカメラが引くと咥え煙草の男はパチンコをしている。銀幕の銀からパチンコ玉が導かれ、秋の涼しさにふさわしい硬質な雰囲気が感じられる。


   工場の石塀つづく月明り       庵


 夜が更けて、延々と続く工場の石塀を月明かりが照らしている。パチンコの喧噪から転じている。


    休む間もなく匂ふ木犀       り


 「工場」から「休む間もなく」が導かれているが、残業する労働者が出てきそうなところを裏切って「匂ふ木犀」としている。

 

祝・満尾  投稿者:媚庵  投稿日:2016年12月16日(金)23時24分25秒

  みなさま、おつかれさまでした。

四吟というのは、あっという間に順番が廻ってくるので、

滞らせてばかりで失礼いたしました。

長句ばかり続けてつくる、短句ばかり続けてつくるというのも

勉強になりました。


工場の石塀つづく月明り


この拙句のあとで七さんが掲げてくださった、怪しい夜景の絵が

心を離れません。ありがとうございます。  

祝・満尾  投稿者:苑を  投稿日:2016年12月16日(金)11時11分10秒 編集済

  おめでとうございます。


四吟ってどんどん来るって感じで、平素より拙速粗忽な私はエイッと投句してはアリャの連続。

お捌き様ごめんなさい。

でも生の座の醍醐味をちょっぴり味わった感あり。


ぐみさん、上記のようなことなんで、こそばゆいです。

「鏡…」の付けも、髭のみ抜かれた漱石→鏡を見て焦る くらいのもので出典などありません。

どこかにかの奥方(鏡子さん)がちらちらすれば少しは面白いかと。


いやー、難しかった。

みなさま有難うございました。

 

祝 夜汽車満尾  投稿者:ぐみ  投稿日:2016年12月16日(金)05時18分16秒 編集済

  おめでとうございます。


 お捌きさまのお直しの都度、成る程、合点 ガッテンでした。

苑をさんのおかげで大変勉強になりました。

ともすると、ベタになってしまうのですが、微妙なやりとりの呼吸を教えて頂きました。

不勉強で、鏡磨くに袖を使ひて の出典など分からず、、その付けの素晴らしさを伺いたいです。

大ベテランの媚庵さんにも、こわいもの知らずということで、失礼をお許しいただきたいです。

やはり、横綱の胸は借りるべきで、この旅で一番勉強できて、得をしちゃいました。

お捌きさま、お二かた、有難うございました。

          

夜汽車  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月15日(木)23時55分4秒

  苑をさん、どうも。


     四吟歌仙 夜汽車の巻


   夜汽車いま枯野をはしる汽笛かな  媚庵

    窓の結露にポマードの跡    ゆかり

   銀幕の男は銜へ煙草して      苑を

    パチンコ台に秋の涼しさ     ぐみ

   工場の石塀つづく月明り       庵

    休む間もなく匂ふ木犀       り

ウ  走つても走つてもまた同じ場所    を

    はつかねずみを少女目で追ひ    み

   桟橋のヨット真っ赤に塗りかへて   庵

    還暦といふこそばゆきもの     り

   膝枕して耳掻きを待つてをり     を

    焦らされて知る山の頂       み

   普羅の句を九十九句暗唱す      庵

    残りひとつに急かされもして    り

   靴脱げばひだり縞柄みぎは無地    を

    草間彌生の水玉に飽き       み

   駅前にサラ金ならぶ花の雲      庵

    春風に乗り逃げるのは今      り

ナオ 迷ひたる偽遍路かと鈴の音      み

    生きものもゐる遺失物棚      を

   傘といふ傘神宮の宙を舞へ      り

    青嵐吹く午後の城跡        庵

   カステラの名前の由来短夜に     み

    3時のあなたを知つてますか    を

   逢ひみての後もころころしてゐたる  り

    母の形見の歌留多の絵札      庵

   漱石の髭のみ財布より抜かれ     み

    鏡磨くに袖を使ひて        を

   満月はまつたきままに剥落す     り

    アポロ計画はるかなる秋      庵

ナウ 東西の神話ひもとく文化の日     み

    はしばみ色に翳る山々       を

   腹這ひの台車から撮る脚線美     り

    五番街まで燭台はこぶ       庵

   外つ国の人のほどけて花吹雪     み

    かひやぐらとは見果てぬ夢か    を


起首:2016年11月21日(月)

満尾:2016年12月15日(木)

捌き:ゆかり


 これにて満尾とします。途中捌き人が一直したものについてあまりコメントを頂いていない気がしますが、原句作者の皆様、問題ないでしょうか。もろもろ含め、しばしご歓談下さい。今回は参加者が少なかったけど、ひとり九句も出すとやり遂げた感がありますね。

 

夜汽車・挙句  投稿者:苑を  投稿日:2016年12月15日(木)23時37分36秒

  ナウ 東西の神話ひもとく文化の日     み

    はしばみ色に翳る山々       を

   腹這ひの台車から撮る脚線美     り

    五番街まで燭台はこぶ       庵

   外つ国の人のほどけて花吹雪     み

    かひやぐらとは見果てぬ夢か    を


お捌き下さい。

 

夜汽車  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月15日(木)19時08分15秒

  ぐみさん、どうも。一句目をもっと妖しげにしてみましょう。


   夜汽車いま枯野をはしる汽笛かな  媚庵

    窓の結露にポマードの跡    ゆかり

   銀幕の男は銜へ煙草して      苑を

    パチンコ台に秋の涼しさ     ぐみ

   工場の石塀つづく月明り       庵

    休む間もなく匂ふ木犀       り

ウ  走つても走つてもまた同じ場所    を

    はつかねずみを少女目で追ひ    み

   桟橋のヨット真っ赤に塗りかへて   庵

    還暦といふこそばゆきもの     り

   膝枕して耳掻きを待つてをり     を

    焦らされて知る山の頂       み

   普羅の句を九十九句暗唱す      庵

    残りひとつに急かされもして    り

   靴脱げばひだり縞柄みぎは無地    を

    草間彌生の水玉に飽き       み

   駅前にサラ金ならぶ花の雲      庵

    春風に乗り逃げるのは今      り

ナオ 迷ひたる偽遍路かと鈴の音      み

    生きものもゐる遺失物棚      を

   傘といふ傘神宮の宙を舞へ      り

    青嵐吹く午後の城跡        庵

   カステラの名前の由来短夜に     み

    3時のあなたを知つてますか    を

   逢ひみての後もころころしてゐたる  り

    母の形見の歌留多の絵札      庵

   漱石の髭のみ財布より抜かれ     み

    鏡磨くに袖を使ひて        を

   満月はまつたきままに剥落す     り

    アポロ計画はるかなる秋      庵

ナウ 東西の神話ひもとく文化の日     み

    はしばみ色に翳る山々       を

   腹這ひの台車から撮る脚線美     り

    五番街まで燭台はこぶ       庵

   外つ国の人のほどけて花吹雪     み


 苑をさん、挙句をお願いします。

 

夜汽車  投稿者:ぐみ  投稿日:2016年12月15日(木)17時10分31秒 編集済

        東西の神話ひもとく文化の日     み

    はしばみ色に翳る山々       を

   腹這ひの台車から撮る脚線美     り

        五番街まで燭台はこぶ              庵


   外つ国の人も包まれ花吹雪      み


   妖しくも艶ややか異土の花吹雪


   夜更けて歩行者天国飛花の宴


   五番街って、NYだけでなく長崎の佐世保にもあるとのことでちょっと困ってますが。










      

夜汽車  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月15日(木)13時48分5秒

  媚庵さん、どうも。次が花の座なので二句目がいいでしょう。

ぐみさん、妖艶な感じの花の座を所望します。  

夜汽車  投稿者:媚庵  投稿日:2016年12月15日(木)13時20分6秒

        東西の神話ひもとく文化の日     み

    はしばみ色に翳る山々       を

   腹這ひの台車から撮る脚線美     り



    アンドロイドにプロポーズする   庵

    五番街まで燭台はこぶ


いかがでしょう?

 

ひゃあ  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月15日(木)01時09分37秒

  もう付けちゃいました。「はしばみ色」って神話っぽいかも知れません。


   夜汽車いま枯野をはしる汽笛かな  媚庵

    窓の結露にポマードの跡    ゆかり

   銀幕の男は銜へ煙草して      苑を

    パチンコ台に秋の涼しさ     ぐみ

   工場の石塀つづく月明り       庵

    休む間もなく匂ふ木犀       り

ウ  走つても走つてもまた同じ場所    を

    はつかねずみを少女目で追ひ    み

   桟橋のヨット真っ赤に塗りかへて   庵

    還暦といふこそばゆきもの     り

   膝枕して耳掻きを待つてをり     を

    焦らされて知る山の頂       み

   普羅の句を九十九句暗唱す      庵

    残りひとつに急かされもして    り

   靴脱げばひだり縞柄みぎは無地    を

    草間彌生の水玉に飽き       み

   駅前にサラ金ならぶ花の雲      庵

    春風に乗り逃げるのは今      り

ナオ 迷ひたる偽遍路かと鈴の音      み

    生きものもゐる遺失物棚      を

   傘といふ傘神宮の宙を舞へ      り

    青嵐吹く午後の城跡        庵

   カステラの名前の由来短夜に     み

    3時のあなたを知つてますか    を

   逢ひみての後もころころしてゐたる  り

    母の形見の歌留多の絵札      庵

   漱石の髭のみ財布より抜かれ          み

    鏡磨くに袖を使ひて        を

   満月はまつたきままに剥落す          り

    アポロ計画はるかなる秋       庵

ナウ 東西の神話ひもとく文化の日     み

    はしばみ色に翳る山々       を

   腹這ひの台車から撮る脚線美     り


 媚庵さん、お願いします。



 

夜汽車(再)  投稿者:苑を  投稿日:2016年12月15日(木)01時03分27秒

  あのー(小声)「うすむらさき」では芸がなさ過ぎるので「はしばみ色」に替えたいと思うのですがいかがでしょうか。

いつもよく考えもせず投句して申し訳ありません。  

夜汽車  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月15日(木)00時47分39秒 編集済

   苑をさん、どうも。ここでお調子者を出すと満尾できないような気がするので二句目を頂きます。


   夜汽車いま枯野をはしる汽笛かな  媚庵

    窓の結露にポマードの跡    ゆかり

   銀幕の男は銜へ煙草して      苑を

    パチンコ台に秋の涼しさ     ぐみ

   工場の石塀つづく月明り       庵

    休む間もなく匂ふ木犀       り

ウ  走つても走つてもまた同じ場所    を

    はつかねずみを少女目で追ひ    み

   桟橋のヨット真っ赤に塗りかへて   庵

    還暦といふこそばゆきもの     り

   膝枕して耳掻きを待つてをり     を

    焦らされて知る山の頂       み

   普羅の句を九十九句暗唱す      庵

    残りひとつに急かされもして    り

   靴脱げばひだり縞柄みぎは無地    を

    草間彌生の水玉に飽き       み

   駅前にサラ金ならぶ花の雲      庵

    春風に乗り逃げるのは今      り

ナオ 迷ひたる偽遍路かと鈴の音      み

    生きものもゐる遺失物棚      を

   傘といふ傘神宮の宙を舞へ      り

    青嵐吹く午後の城跡        庵

   カステラの名前の由来短夜に     み

    3時のあなたを知つてますか    を

   逢ひみての後もころころしてゐたる  り

    母の形見の歌留多の絵札      庵

   漱石の髭のみ財布より抜かれ          み

    鏡磨くに袖を使ひて        を

   満月はまつたきままに剥落す          り

    アポロ計画はるかなる秋       庵

ナウ 東西の神話ひもとく文化の日     み

    うすむらさきに翳る山々      を

   腹這ひの台車から撮る脚線美     り


 媚庵さん、お願いします。  

夜汽車  投稿者:苑を  投稿日:2016年12月15日(木)00時17分23秒

  難しいなァ。二句出します。お捌き下さい。


ナウ 東西の神話ひもとく文化の日     み


    お調子者で悪戯が好き       を

    うすむらさきに翳る山々      を

 

夜汽車  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月14日(水)18時31分3秒

  ぐみさん、どうも。東西ということばが絶妙にはまった二句目がよいでしょう。

苑をさん、お願いします。  

夜汽車  投稿者:ぐみ  投稿日:2016年12月14日(水)18時01分2秒

        逢ひみての後もころころしてゐたる  り

    母の形見の歌留多の絵札      庵

      漱石の髭のみ財布より抜かれ          み

    鏡磨くに袖を使ひて        を

      満月はまつたきままに剥落す          り

        アポロ計画はるかなる秋       庵


   旗揺れぬ謎に夜霧の深まりて     み


   東西の神話ひもとく文化の日  

夜汽車  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月14日(水)12時55分14秒

  媚庵さん、どうも。一句目を頂きます。

ぐみさん、秋の句を続けて下さい。名残裏なので、素面に返った感じで行きましょう。  

夜汽車  投稿者:媚庵  投稿日:2016年12月14日(水)10時05分15秒

  逢ひみての後もころころしてゐたる  り

    母の形見の歌留多の絵札      庵

      漱石の髭のみ財布より抜かれ          み

    鏡磨くに袖を使ひて        を

      満月はまつたきままに剥落す          り


    アポロ計画はるかなる秋      庵

    花野にわすれられたる手帳


秋ですよね。いかがでしょうか?



 

わっ  投稿者:苑を  投稿日:2016年12月13日(火)21時12分37秒

  ゆかりさま、流石。

 

ぎゃ  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月13日(火)18時33分43秒

  月の座の前のまさかの寒月。


満月はまつたきままに剥落す


媚庵さん、お願いします。  

夜汽車  投稿者:苑を  投稿日:2016年12月13日(火)16時28分24秒

        逢ひみての後もころころしてゐたる  り

    母の形見の歌留多の絵札      庵

      漱石の髭のみ財布より抜かれ          み

    鏡磨くに袖を使ひて        を


お捌き下さい。


 

夜汽車  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月13日(火)09時48分57秒

  ぐみさん、どうも。あれっ、編集しましたか。一句目を少しひねって頂きたいと思います。


漱石の髭のみ財布より抜かれ


苑をさん、お願いします。

 

夜汽車  投稿者:ぐみ  投稿日:2016年12月13日(火)02時43分59秒 編集済

          3時のあなたを知つてますか    を

   逢ひみての後もころころしてゐたる  り

    母の形見の歌留多の絵札      庵


    すられしは髭の漱石さいふごと   み


        街角のタロット占ひデキ婚で


    勝ち祝ひジョーカーメイクのトランプ氏


  かしこくも美智子妃殿下も重いお風邪とか、皆様御身ご大切に。



 

夜汽車  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月12日(月)22時10分26秒

  媚庵さんも風邪でしたか。私は咳だけひどい風邪が長引いています。

御句ですが、一句目は数句前に「カステラの名前の由来短夜に」があるので、障ります。二句目は「百人一首」が具体物を指すのか悩んでいます。ちょっと変えて「母の形見の歌留多の絵札」くらいではいかがでしょうか。暫定、それで行きます。


   夜汽車いま枯野をはしる汽笛かな  媚庵

    窓の結露にポマードの跡    ゆかり

   銀幕の男は銜へ煙草して      苑を

    パチンコ台に秋の涼しさ     ぐみ

   工場の石塀つづく月明り       庵

    休む間もなく匂ふ木犀       り

ウ  走つても走つてもまた同じ場所    を

    はつかねずみを少女目で追ひ    み

   桟橋のヨット真っ赤に塗りかへて   庵

    還暦といふこそばゆきもの     り

   膝枕して耳掻きを待つてをり     を

    焦らされて知る山の頂       み

   普羅の句を九十九句暗唱す      庵

    残りひとつに急かされもして    り

   靴脱げばひだり縞柄みぎは無地    を

    草間彌生の水玉に飽き       み

   駅前にサラ金ならぶ花の雲      庵

    春風に乗り逃げるのは今      り

ナオ 迷ひたる偽遍路かと鈴の音      み

    生きものもゐる遺失物棚      を

   傘といふ傘神宮の宙を舞へ      り

    青嵐吹く午後の城跡        庵

   カステラの名前の由来短夜に     み

    3時のあなたを知つてますか    を

   逢ひみての後もころころしてゐたる  り

    母の形見の歌留多の絵札      庵


 ぐみさん、雑でお願いします。


 

夜汽車  投稿者:媚庵  投稿日:2016年12月12日(月)13時43分38秒

  すみません。日曜日いちにち、風邪で寝ておりました。とどこおらせてしまい、恐縮です。


ナオ 迷ひたる偽遍路かと鈴の音      み

    生きものもゐる遺失物棚      を

   傘といふ傘神宮の宙を舞へ      り

    青嵐吹く午後の城跡        庵

   カステラの名前の由来短夜に     み

    3時のあなたを知つてますか    を

   逢ひみての後もころころしてゐたる  り


    公募で名前決めるゆるキャラ    庵

    母の形見の百人一首


いかがでしょうか?


 

夜汽車  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月10日(土)22時38分55秒

   苑をさん、どうも。


   夜汽車いま枯野をはしる汽笛かな  媚庵

    窓の結露にポマードの跡    ゆかり

   銀幕の男は銜へ煙草して      苑を

    パチンコ台に秋の涼しさ     ぐみ

   工場の石塀つづく月明り       庵

    休む間もなく匂ふ木犀       り

ウ  走つても走つてもまた同じ場所    を

    はつかねずみを少女目で追ひ    み

   桟橋のヨット真っ赤に塗りかへて   庵

    還暦といふこそばゆきもの     り

   膝枕して耳掻きを待つてをり     を

    焦らされて知る山の頂       み

   普羅の句を九十九句暗唱す      庵

    残りひとつに急かされもして    り

   靴脱げばひだり縞柄みぎは無地    を

    草間彌生の水玉に飽き       み

   駅前にサラ金ならぶ花の雲      庵

    春風に乗り逃げるのは今      り

ナオ 迷ひたる偽遍路かと鈴の音      み

    生きものもゐる遺失物棚      を

   傘といふ傘神宮の宙を舞へ      り

    青嵐吹く午後の城跡        庵

   カステラの名前の由来短夜に     み

    3時のあなたを知つてますか    を

   逢ひみての後もころころしてゐたる  り


 媚庵さん、お願いします。  

夜汽車  投稿者:苑を  投稿日:2016年12月10日(土)21時16分29秒 編集済

  ナオ 迷ひたる偽遍路かと鈴の音      み

    生きものもゐる遺失物棚      を

   傘といふ傘神宮の宙を舞へ      り

    青嵐吹く午後の城跡        庵

   カステラの名前の由来短夜に     み

    3時のあなたを知つてますか    を


お捌き下さい。  

夜汽車  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月10日(土)15時45分18秒

  打越の神宮を引きずっているので、場所は出さない方がいいでしょう。二句目を頂きます。


   夜汽車いま枯野をはしる汽笛かな  媚庵

    窓の結露にポマードの跡    ゆかり

   銀幕の男は銜へ煙草して      苑を

    パチンコ台に秋の涼しさ     ぐみ

   工場の石塀つづく月明り       庵

    休む間もなく匂ふ木犀       り

ウ  走つても走つてもまた同じ場所    を

    はつかねずみを少女目で追ひ    み

   桟橋のヨット真っ赤に塗りかへて   庵

    還暦といふこそばゆきもの     り

   膝枕して耳掻きを待つてをり     を

    焦らされて知る山の頂       み

   普羅の句を九十九句暗唱す      庵

    残りひとつに急かされもして    り

   靴脱げばひだり縞柄みぎは無地    を

    草間彌生の水玉に飽き       み

   駅前にサラ金ならぶ花の雲      庵

    春風に乗り逃げるのは今      り

ナオ 迷ひたる偽遍路かと鈴の音      み

    生きものもゐる遺失物棚      を

   傘といふ傘神宮の宙を舞へ      り

    青嵐吹く午後の城跡        庵

   カステラの名前の由来短夜に     み


 みをり庵、みをり庵、なんだかエオリアンとかミクソリディアンとかみたいなモード・ジャズの音階のようです。苑をさん、お願いします。



 

夜汽車  投稿者:ぐみ  投稿日:2016年12月10日(土)15時22分8秒

      生きものもゐる遺失物棚      を

   傘といふ傘神宮の宙を舞へ      り

    青嵐吹く午後の城跡        庵


   歴女とも呼ばれ小諸に蝉を聞く    み


   カステラの名前の由来短夜に


   絵日記にしゃちほこの反る夏休み


   幽閉を偲ぶラインの川くだり


  また下手な鉄砲ってやつで・・・

 

夜汽車  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月10日(土)11時29分37秒

   いえいえ、私もときたまやらかします。ええと、青でヤクルトっぽさを残すかどうかが眼目ですが、残します。


   夜汽車いま枯野をはしる汽笛かな  媚庵

    窓の結露にポマードの跡    ゆかり

   銀幕の男は銜へ煙草して      苑を

    パチンコ台に秋の涼しさ     ぐみ

   工場の石塀つづく月明り       庵

    休む間もなく匂ふ木犀       り

ウ  走つても走つてもまた同じ場所    を

    はつかねずみを少女目で追ひ    み

   桟橋のヨット真っ赤に塗りかへて   庵

    還暦といふこそばゆきもの     り

   膝枕して耳掻きを待つてをり     を

    焦らされて知る山の頂       み

   普羅の句を九十九句暗唱す      庵

    残りひとつに急かされもして    り

   靴脱げばひだり縞柄みぎは無地    を

    草間彌生の水玉に飽き       み

   駅前にサラ金ならぶ花の雲      庵

    春風に乗り逃げるのは今      り

ナオ 迷ひたる偽遍路かと鈴の音      み

    生きものもゐる遺失物棚      を

   傘といふ傘神宮の宙を舞へ      り

    青嵐吹く午後の城跡        庵


 ぐみさん、お願いします。

 

夜汽車  投稿者:媚庵  投稿日:2016年12月10日(土)09時59分58秒

  ごめんなさい。五七五でつくってました。


青嵐吹く午後の城跡   庵


城跡に吹くはつ夏の風  庵



いかがなものでしょうか?


 

いえ  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月10日(土)09時28分26秒

  短句ならではの七七感をお願いします。  

夜汽車  投稿者:媚庵  投稿日:2016年12月10日(土)09時14分44秒

   城跡に啄木うたう青嵐  庵



いかがでしょうか。

 

夜汽車  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月 9日(金)22時07分0秒

  媚庵さん、二句目の雰囲気で句またがりせずにリフォームできませんか。  

夜汽車  投稿者:媚庵  投稿日:2016年12月 9日(金)16時50分54秒

        迷ひたる偽遍路かと鈴の音      み

    生きものもゐる遺失物棚      を

   傘といふ傘神宮の宙を舞へ      り


    サーカス団が去る梅雨の闇     庵

    青嵐吹きぬける城跡


いかがでしょうか。

      

夜汽車  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月 8日(木)23時53分45秒

  傘といふ傘神宮の宙を舞へ り


媚庵さん、お願いします。  

夜汽車  投稿者:苑を  投稿日:2016年12月 8日(木)09時38分24秒

  ナオ 迷ひたる偽遍路かと鈴の音      み

    生きものもゐる遺失物棚      を


お捌き下さい。

 

夜汽車  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月 7日(水)09時37分24秒

  一句目を頂きます。。苑をさん、お願いします。  

夜汽車  投稿者:ぐみ  投稿日:2016年12月 7日(水)04時42分29秒

          草間彌生の水玉に飽き       み

   駅前にサラ金ならぶ花の雲      庵

    春風に乗り逃げるのは今      り


ナオ 迷ひたる偽遍路かと鈴の音      み


   朧夜の忍者屋敷に迷路伸び


     (春を離れるのでしたら)


   追跡すクロネコヤマトの宅急便


   ヴェネツィアの方向音痴の案内人


 詠み手が少ないので、枯れ木も山のなんとやらで 駄句を並べ、顰蹙を承知で。(W)

 

もとい  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月 7日(水)00時13分50秒

  名残表から長短を入れ換えるのでした。ぐみさん→苑をさん→ゆかり→媚庵さんで行きましょう。ぐみさん、お願いします。  

夜汽車  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月 6日(火)23時58分33秒

   媚庵さん、どうも。さらっとした花の座ですね。前句の草間彌生は人名なので、人名通りの表記で行きます。


   夜汽車いま枯野をはしる汽笛かな  媚庵

    窓の結露にポマードの跡    ゆかり

   銀幕の男は銜へ煙草して      苑を

    パチンコ台に秋の涼しさ     ぐみ

   工場の石塀つづく月明り       庵

    休む間もなく匂ふ木犀       り

ウ  走つても走つてもまた同じ場所    を

    はつかねずみを少女目で追ひ    み

   桟橋のヨット真っ赤に塗りかへて   庵

    還暦といふこそばゆきもの     り

   膝枕して耳掻きを待つてをり     を

    焦らされて知る山の頂       み

   普羅の句を九十九句暗唱す      庵

    残りひとつに急かされもして    り

   靴脱げばひだり縞柄みぎは無地    を

    草間彌生の水玉に飽き       み

   駅前にサラ金ならぶ花の雲      庵

    春風に乗り逃げるのは今      り

ナオ


 苑をさん、お願いします。

 

夜汽車  投稿者:媚庵  投稿日:2016年12月 6日(火)12時42分6秒

      普羅の句を九十九句暗唱す      庵

    残りひとつに急かされもして    り

      靴脱げばひだり縞柄みぎは無地      を

        草間弥生の水玉に飽き        み



   藝大の学生がゆく花明り       庵

   駅前にサラ金ならぶ花の雲


いかがでしょうか。お捌き下さい。

 

夜汽車  投稿者:ゆかり  投稿日:2016年12月 5日(月)17時11分8秒

  ぐみさん、どうも。一句目を頂きます。媚庵さん、草間彌生を春として花の座をお願いします。  


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