2022年7月9日土曜日

掲示板過去ログ198

 2020年10月13日(火)09時05分27秒から2020年10月20日(火)16時42分30秒まで。




三ウ7  投稿者:媚庵  投稿日:2020年10月20日(火)16時42分30秒

        一人また一人と欠ける列にゐる     子

    ボーイズラブも老け専にして     槐

   親方に手とり教はるかんな掛け     太

    釘を使はず柱を組んで        月


   春の闇あの火は丑の刻参り       庵

   メルツェルの将棋指し見る春の暮

   切妻の屋根の彼方に鳥帰る


長考してしまいました。いかがでしょうか。雑が続いているので

春にすすめたのですが、よかったでしょうか?




     

 

 

鯊天の巻 三ウ6  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月20日(火)10時10分32秒

   葉月さん、ありがとうございます。一句目のフェティシズムが打越に障るような気もしますので、二句目を頂きます。宮大工のような仕事ぶりですね。打越「て」に「で」でいいのか。ちょっと寝かせます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   天地の硬きに月といふ響き       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

三ウ 近未来小説よりも長生きす       り

    南柯の残夢蟻の巣に蟻        ぎ

   一人また一人と欠ける列にゐる     子

    ボーイズラブも老け専にして     槐

   親方に手とり教はるかんな掛け     太

    釘を使はず柱を組んで        月


 媚庵さん、お願いします。

 

(無題)  投稿者:葉月  投稿日:2020年10月20日(火)09時14分20秒

  令和に残すこの皮下脂肪

釘を使わず柱を組んで


どうでしょうか?  

鯊天の巻 三ウ55  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月20日(火)01時24分10秒

   とつかあ太さん、ありがとうございます。コイバナでいいんじゃないでしょうか。一句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   天地の硬きに月といふ響き       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

三ウ 近未来小説よりも長生きす       り

    南柯の残夢蟻の巣に蟻        ぎ

   一人また一人と欠ける列にゐる     子

    ボーイズラブも老け専にして     槐

   親方に手とり教はるかんな掛け     太


 葉月さん、「ボーイズラブ」にも「老け専」にも戻らないように付けて下さい。

    

恋離っぽいですが  投稿者:とつかあ太  投稿日:2020年10月19日(月)23時55分41秒

  一人また一人と欠ける列にゐる     子

 ボーイズラブも老け専にして     槐


親方に手とり教はるかんな掛け     太

長距離のトラックの助手席広し

蒼全裸(あおはだか)なる兄の背を拭いてをり

致死量の光浴びすぎかもしれず

 

鯊天の巻 三ウ4  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月19日(月)20時57分13秒

   槐さん、ありがとうございます。二句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   天地の硬きに月といふ響き       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

三ウ 近未来小説よりも長生きす       り

    南柯の残夢蟻の巣に蟻        ぎ

   一人また一人と欠ける列にゐる     子

    ボーイズラブも老け専にして     槐


 とつかあ太さん、お願いします。

 

ミウ4  投稿者:田中槐  投稿日:2020年10月19日(月)19時16分35秒

       南柯の残夢蟻の巣に蟻        ぎ

 一人また一人と欠ける列にゐる     子


スーパーカミオカンデはしづか          槐

ボーイズラブも老け専にして


どうでしょう。


ゆらぎさんの「南柯の夢」は槐の木の下での居眠りなんですね。なんだかうれしいです。  

鯊天の巻 三ウ3  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月19日(月)18時45分5秒

   桐子さん、ありがとうございます。花の座ではないので、「花」の字は徹底的に避けたいです。三句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   天地の硬きに月といふ響き       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

三ウ 近未来小説よりも長生きす       り

    南柯の残夢蟻の巣に蟻        ぎ

   一人また一人と欠ける列にゐる     子


 槐さん、お願いします。まだまだあばれどころは続きます。



 

鯊天の巻 三ウ3  投稿者:桐子  投稿日:2020年10月19日(月)17時29分34秒

  三ウ 近未来小説よりも長生きす       り

    南柯の残夢蟻の巣に蟻        ぎ


思い出そうとすると白い花が咲く

黎明へ首を差し出す女王花

一人また一人と欠ける列にいる


いかがでしょう?  

鯊天の巻 三ウ2  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月19日(月)12時41分22秒

   ゆらぎさん、ありがとうございます。夏の二句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   天地の硬きに月といふ響き       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

三ウ 近未来小説よりも長生きす       り

    南柯の残夢蟻の巣に蟻        ぎ


 桐子さん、夏を続けるでも一句で打ち棄てるでも。


 

鯊天の巻 三ウ2  投稿者:ゆらぎ  投稿日:2020年10月19日(月)12時32分26秒

  覚えきれない動詞活用

南柯の残夢蟻の巣に蟻

数珠を押し揉む寒行のひと

二河白道を振り返らずに


いかがでしょう。よろしくお願い致します。  

鯊天の巻 三ウ1  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月19日(月)09時45分10秒

   付けます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   天地の硬きに月といふ響き       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

三ウ 近未来小説よりも長生きす       り


 ゆらぎさん、秋に戻らぬようお願いします。

 

鯊天の巻 三オ14  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月19日(月)00時28分5秒

   四羽さん、ありがとうございます。小夜啼鳥もソイレントグリーンも知らず検索したのですが、ソイレントグリーンを頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   天地の硬きに月といふ響き       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

三ウ


 次は私ですが、しばしお待ち下さいませ。三の折の裏は九句目が月、十三句目が花となります。四羽さんのときに捌き人が勘違いしていましたが、まだまだあばれどころは続きます。

 

鯊天の巻 三オ14  投稿者:四羽  投稿日:2020年10月18日(日)17時35分38秒

  またしても取り残されて涼あらた    月

 運動会のピストルの音        庵

天地の硬きに月といふ響き       尖


お兄さまならすぐ甦る         羽

小夜啼鳥はその鳥でなく

ソイレントグリーンで乾杯


よろしくお願いします。  

鯊天の巻 三オ13 月  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月18日(日)14時46分55秒

   火尖さん、ありがとうございます。「ち」「き」「き」「き」と音でリズムを作った一句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        尖

   天地の硬きに月といふ響き       尖


 四羽さん、秋を続けるでも雑でも。あばれどころとしては最後の短句となります。


 

ミオ13  投稿者:火尖  投稿日:2020年10月18日(日)04時04分44秒

  またしても取り残されて涼あらた    月

運動会のピストルの音        庵


天地の硬きに月といふ響き

月光を容れまなうらの謐けさよ

万国旗いくつ透かして月上る


よろしくお願いします。一旦寝ます。

 

鯊天の巻 三オ12  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月18日(日)00時06分42秒

   媚庵さん、ありがとうございます。「4K液晶テレビ」くらいではあまり取り残された感がないような…。三句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        尖


 ここからどうやって月の座につなぐのだろう。火尖さん、腕のみせどころです。

 

三オ12  投稿者:媚庵  投稿日:2020年10月17日(土)23時58分11秒

        かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月


    4K液晶テレビに花野        庵

    鰯雲うくふるさとの空

    運動会のピストルの音


いかがでしょうか?


 

鯊天の巻 三オ11  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月17日(土)23時00分37秒

   葉月さん、ありがとうございます。前句と一緒に読むものなので、「駅」は言わなくてよいです。韻律を整えますね。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月


 媚庵さん、秋の句を続けて下さい。その次の火尖さんが月の座となります。

 

ミオ11  投稿者:葉月  投稿日:2020年10月17日(土)22時11分14秒

  またも取り残される新涼の駅

南瓜道師範奥儀の滑り込み

そんなときアメリカンなら嘘つかない


どうでしょうか?


`  

ううむ。  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月17日(土)21時05分24秒

   前句が強固に限定してるものはそのまま受け入れましょう。5W1Hで前句が言っていない隙に付け入る感じです。この場合だと「改札」だと明言しているので、博物館とか夢殿を出してもつながらないのです。飛び越えるとか、歩くとか、しけこむとか、季語を出すなら折からの台風に途方に暮れるとか、…。  

ミオ11  投稿者:葉月  投稿日:2020年10月17日(土)18時13分29秒

  八月の博物館にタブレット

フィアンセは東大卒の巫女で女医

夢殿の新涼ササン朝の扉


どうでしょうか?  

鯊天の巻 三オ10  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月17日(土)16時25分5秒

   とつかあ太さん、ありがとうございます。二百五十年後の人には分からないだろう二句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太


 葉月さん、十四句目の月の座が近いので、初秋っぽい句など、いかがですか。雑でも構いません。さしあたり、「かほの傷」も「朝帰り」も捨てて、フラッパー・ゲートが開かないときの次の行動から発想して下さい。

 

三オ10  投稿者:とつかあ太  投稿日:2020年10月17日(土)15時28分2秒

   実習生の握るカミソリ        子

かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐


 生ゴミ漁る烏へと石         太

 チャージ不足に開かぬ改札

 

鯊天の巻 三オ9  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月17日(土)12時07分59秒

   槐さん、ありがとうございます。「父」だと打越の「求婚者」に障るような気がしますね。一句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐


 とつかあ太さん、お願いします。

 

ミオ9  投稿者:田中槐  投稿日:2020年10月17日(土)09時52分39秒

  すみません、昨日はWiFiの不具合やらで、こちらにアクセスできず。この緊迫の展開に怯んでいます。


      疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

  実習生の握るカミソリ        子


かほの傷かくしつつゆく朝帰り         槐

家を出る決意の父のかほの傷


不穏、不穏…


 

鯊天の巻 三オ8  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月16日(金)21時53分31秒

   桐子さん、ありがとうございます。二句目、三句目は前の句とどうつながっているのでしょうね。一句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子


 前句と関係性でいうと理容師の卵だった「実習生」は、次の句との関係性の中では教育実習生かも知れないし、技能実習生であるかも知れません。さて、緊迫の次回は…。槐さん、お願いします。

 

鯊天の巻 三オ8  投稿者:桐子  投稿日:2020年10月16日(金)16時59分47秒

  さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

 右に左にかはす急坂         り

疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ


 実習生の握るカミソリ

 蓋を探しに星を出てゆく

 死神の打つ天文時計


いかがでしょうか?  

鯊天の巻 三オ7  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月16日(金)13時12分21秒

   ゆらぎさん、ありがとうございます。一句目がいいでしょう。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ


 では桐子さん、お願いします。


 

鯊天の巻 三オ7  投稿者:ゆらぎ  投稿日:2020年10月16日(金)12時39分57秒

  疎ましき求婚者たち髯の伸び

侍女たちと籠る閨房龍涎香

ぽつぺんを鳴らす長居の客に倦み


いかがでしょうか。  

鯊天の巻 三オ6  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月15日(木)22時24分24秒

   四羽さん、ありがとうございます。ハッシュタグも面白いのですが、一句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り


 ゆらぎさん、お願いします。





 

鯊天の巻 三オ5  投稿者:四羽  投稿日:2020年10月15日(木)21時45分28秒

  三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖


さざれ石巌と為らずタピオカに

#弥勒菩薩が来ない件

直ちには影響の無い火星人


よろしくお願いします。

 

あ  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月15日(木)12時39分49秒

  「べし」が打越の「掟」に障るか? よいよい、そのまま行きます。  

鯊天の巻 三オ4  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月15日(木)12時36分50秒

   火尖さん、ありがとうございます。三句目がよいでしょう。俄然あばれどころっぽくなってきました。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖


 四羽さん、お願いします。


 

三オ4  投稿者:火尖  投稿日:2020年10月15日(木)12時17分59秒

   鉄の掟と鋼の心           月

 母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵


タバコ屋で買ふ収入印紙

空間デザイン事務所立ち上げ

以後千年は水を打つべし


どうでしょう

 

鯊天の巻 三オ3  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月15日(木)10時20分52秒

   媚庵さん、ありがとうございます。これは一句目がいいでしょう。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵


 では火尖さん、お願いします。


 ちなみに三の折の表ですが、十三句目に月の座があるだけなので、がんがん行きましょう。  

三オ3  投稿者:媚庵  投稿日:2020年10月15日(木)10時06分0秒

     花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月


   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

   そもそもは湯殿山麓呪い村

   ツイートは居眠り中に炎上し


難しいですね。いかがでしょうか?



 

鯊天の巻 三オ2  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月14日(水)12時32分56秒

   葉月さん、ありがとうございます。鋭器的な推移ですね。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月


 さて、三たび媚庵さんには戦争的なものが回ってきました。今回はどの手で来るか。楽しみです。  

(無題)  投稿者:葉月  投稿日:2020年10月14日(水)11時56分31秒

  鉄の掟と鋼の心



どうでしょうか?



 

鯊天の巻 三オ折立  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月14日(水)11時20分58秒

   とつかあ太さん、ありがとうございます。つい破いてしまいそうですね。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太


 葉月さん、雑の短句をお願いします。

 

三折立  投稿者:とつかあ太  投稿日:2020年10月14日(水)08時28分46秒 編集済

  花ひとひら水のひかりへためらはず   子

 風炎の日の谷の泣き声        羽


誰ぞやの服の掛けある落し角      太  

鯊天の巻 二ウ折端  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月13日(火)21時29分46秒

   四羽さん、ありがとうございます。二の折の裏の折端ということで、叙景を頂くことにします。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ


 ここから三の折に入りますが、席替えをします。これから回る長句の人をふたり分後回しにします。とつかあ太さん、葉月さん、媚庵さん、火尖さん、四羽さん、ゆかり、ゆらぎさん、桐子さん、槐さんの順で行きます。


 ではとつかあ太さん、晩春か雑で折立をお願いします。






 

鯊天の巻 ニウ14  投稿者:四羽  投稿日:2020年10月13日(火)19時50分26秒

  なんとなく晩春よく当たるような。


恐るべきアンチエージングの秘術    り

 ステンドグラスごしののどけさ    庵

花ひとひら水のひかりへためらはず   子


風炎の日の谷の泣き声

ムツゴロウ式銀河鉄道

蜃気楼までとどく前髪


よろしくお願いします。  

鯊天の巻 ニウ13 花  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月13日(火)15時45分4秒

   桐子さん、ありがとうございます。一句目がよいでしょう。俳人の立つ瀬がありません。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子


 四羽さん、晩春の句でお願いします。「春惜しむ」が既出なので、「春」の字を含まないものがよいです。

 

鯊天の巻 ニウ13  投稿者:桐子  投稿日:2020年10月13日(火)14時52分11秒

  月もろき夜のプールに忍び込み     尖

 尾崎豊は友の後輩          太

恐るべきアンチエージングの秘術    り

 ステンドグラスごしののどけさ    庵


花ひとひら水のひかりへためらわず

ゴスペルの声すきとおる花の昼

ひとりだけ笑って写る花の下


純正苦手…。いかがでしょうか?


 

鯊天の巻 二ウ12  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月13日(火)12時34分44秒

   媚庵さん、ありがとうございます。二ウ7の「身に着ける学校指定の網タイツ」があまりにもインパクトがあって、着衣や学校生活はいまだ障るようです。三句目を頂きたいのですが、「春」の字を避けたいのでちょっと変えます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵


 桐子さん、純正な花の座をお願いします。

 

ニウ12  投稿者:媚庵  投稿日:2020年10月13日(火)12時20分9秒

     月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り


    動物柄の春服を着る         庵

    英文学部学士入学

    ステンドグラスごし春日差す


いかがでしょうか? お捌きください。


 

鯊天の巻 二ウ11  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月13日(火)11時37分32秒

   とつかあ太さん、ありがとうございます。二句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り


 媚庵さん、お願いします。十三句目が花の座なので、それに障らぬ感じで雑か春がいいです。


 

二ウ10  投稿者:とつかあ太  投稿日:2020年10月13日(火)10時06分24秒

   負けてばかりのジュースじやんけん  槐

月もろき夜のプールに忍び込み     尖


 盗難保険補償充実 太

 尾崎豊は友の後輩

 

鯊天の巻 二ウ9  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月13日(火)09時05分27秒

   火尖さん、ありがとうございます。ええと、「脆き月」という季語があるわけではなく、「プール」との合わせ技ですね。二句目の方は打越の「身に着ける」と障るようです。「ナイトプール」だとゴージャス過ぎて、ジュースじゃんけんに負け続けるような人には分不相応な気がします。全体にしょぼくしてみます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み  



三ウ7  投稿者:媚庵  投稿日:2020年10月20日(火)16時42分30秒

        一人また一人と欠ける列にゐる     子

    ボーイズラブも老け専にして     槐

   親方に手とり教はるかんな掛け     太

    釘を使はず柱を組んで        月


   春の闇あの火は丑の刻参り       庵

   メルツェルの将棋指し見る春の暮

   切妻の屋根の彼方に鳥帰る


長考してしまいました。いかがでしょうか。雑が続いているので

春にすすめたのですが、よかったでしょうか?




     

 

 

鯊天の巻 三ウ6  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月20日(火)10時10分32秒

   葉月さん、ありがとうございます。一句目のフェティシズムが打越に障るような気もしますので、二句目を頂きます。宮大工のような仕事ぶりですね。打越「て」に「で」でいいのか。ちょっと寝かせます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   天地の硬きに月といふ響き       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

三ウ 近未来小説よりも長生きす       り

    南柯の残夢蟻の巣に蟻        ぎ

   一人また一人と欠ける列にゐる     子

    ボーイズラブも老け専にして     槐

   親方に手とり教はるかんな掛け     太

    釘を使はず柱を組んで        月


 媚庵さん、お願いします。

 

(無題)  投稿者:葉月  投稿日:2020年10月20日(火)09時14分20秒

  令和に残すこの皮下脂肪

釘を使わず柱を組んで


どうでしょうか?  

鯊天の巻 三ウ55  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月20日(火)01時24分10秒

   とつかあ太さん、ありがとうございます。コイバナでいいんじゃないでしょうか。一句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   天地の硬きに月といふ響き       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

三ウ 近未来小説よりも長生きす       り

    南柯の残夢蟻の巣に蟻        ぎ

   一人また一人と欠ける列にゐる     子

    ボーイズラブも老け専にして     槐

   親方に手とり教はるかんな掛け     太


 葉月さん、「ボーイズラブ」にも「老け専」にも戻らないように付けて下さい。

    

恋離っぽいですが  投稿者:とつかあ太  投稿日:2020年10月19日(月)23時55分41秒

  一人また一人と欠ける列にゐる     子

 ボーイズラブも老け専にして     槐


親方に手とり教はるかんな掛け     太

長距離のトラックの助手席広し

蒼全裸(あおはだか)なる兄の背を拭いてをり

致死量の光浴びすぎかもしれず

 

鯊天の巻 三ウ4  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月19日(月)20時57分13秒

   槐さん、ありがとうございます。二句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   天地の硬きに月といふ響き       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

三ウ 近未来小説よりも長生きす       り

    南柯の残夢蟻の巣に蟻        ぎ

   一人また一人と欠ける列にゐる     子

    ボーイズラブも老け専にして     槐


 とつかあ太さん、お願いします。

 

ミウ4  投稿者:田中槐  投稿日:2020年10月19日(月)19時16分35秒

       南柯の残夢蟻の巣に蟻        ぎ

 一人また一人と欠ける列にゐる     子


スーパーカミオカンデはしづか          槐

ボーイズラブも老け専にして


どうでしょう。


ゆらぎさんの「南柯の夢」は槐の木の下での居眠りなんですね。なんだかうれしいです。  

鯊天の巻 三ウ3  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月19日(月)18時45分5秒

   桐子さん、ありがとうございます。花の座ではないので、「花」の字は徹底的に避けたいです。三句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   天地の硬きに月といふ響き       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

三ウ 近未来小説よりも長生きす       り

    南柯の残夢蟻の巣に蟻        ぎ

   一人また一人と欠ける列にゐる     子


 槐さん、お願いします。まだまだあばれどころは続きます。



 

鯊天の巻 三ウ3  投稿者:桐子  投稿日:2020年10月19日(月)17時29分34秒

  三ウ 近未来小説よりも長生きす       り

    南柯の残夢蟻の巣に蟻        ぎ


思い出そうとすると白い花が咲く

黎明へ首を差し出す女王花

一人また一人と欠ける列にいる


いかがでしょう?  

鯊天の巻 三ウ2  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月19日(月)12時41分22秒

   ゆらぎさん、ありがとうございます。夏の二句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   天地の硬きに月といふ響き       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

三ウ 近未来小説よりも長生きす       り

    南柯の残夢蟻の巣に蟻        ぎ


 桐子さん、夏を続けるでも一句で打ち棄てるでも。


 

鯊天の巻 三ウ2  投稿者:ゆらぎ  投稿日:2020年10月19日(月)12時32分26秒

  覚えきれない動詞活用

南柯の残夢蟻の巣に蟻

数珠を押し揉む寒行のひと

二河白道を振り返らずに


いかがでしょう。よろしくお願い致します。  

鯊天の巻 三ウ1  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月19日(月)09時45分10秒

   付けます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   天地の硬きに月といふ響き       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

三ウ 近未来小説よりも長生きす       り


 ゆらぎさん、秋に戻らぬようお願いします。

 

鯊天の巻 三オ14  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月19日(月)00時28分5秒

   四羽さん、ありがとうございます。小夜啼鳥もソイレントグリーンも知らず検索したのですが、ソイレントグリーンを頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   天地の硬きに月といふ響き       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

三ウ


 次は私ですが、しばしお待ち下さいませ。三の折の裏は九句目が月、十三句目が花となります。四羽さんのときに捌き人が勘違いしていましたが、まだまだあばれどころは続きます。

 

鯊天の巻 三オ14  投稿者:四羽  投稿日:2020年10月18日(日)17時35分38秒

  またしても取り残されて涼あらた    月

 運動会のピストルの音        庵

天地の硬きに月といふ響き       尖


お兄さまならすぐ甦る         羽

小夜啼鳥はその鳥でなく

ソイレントグリーンで乾杯


よろしくお願いします。  

鯊天の巻 三オ13 月  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月18日(日)14時46分55秒

   火尖さん、ありがとうございます。「ち」「き」「き」「き」と音でリズムを作った一句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        尖

   天地の硬きに月といふ響き       尖


 四羽さん、秋を続けるでも雑でも。あばれどころとしては最後の短句となります。


 

ミオ13  投稿者:火尖  投稿日:2020年10月18日(日)04時04分44秒

  またしても取り残されて涼あらた    月

運動会のピストルの音        庵


天地の硬きに月といふ響き

月光を容れまなうらの謐けさよ

万国旗いくつ透かして月上る


よろしくお願いします。一旦寝ます。

 

鯊天の巻 三オ12  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月18日(日)00時06分42秒

   媚庵さん、ありがとうございます。「4K液晶テレビ」くらいではあまり取り残された感がないような…。三句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        尖


 ここからどうやって月の座につなぐのだろう。火尖さん、腕のみせどころです。

 

三オ12  投稿者:媚庵  投稿日:2020年10月17日(土)23時58分11秒

        かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月


    4K液晶テレビに花野        庵

    鰯雲うくふるさとの空

    運動会のピストルの音


いかがでしょうか?


 

鯊天の巻 三オ11  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月17日(土)23時00分37秒

   葉月さん、ありがとうございます。前句と一緒に読むものなので、「駅」は言わなくてよいです。韻律を整えますね。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月


 媚庵さん、秋の句を続けて下さい。その次の火尖さんが月の座となります。

 

ミオ11  投稿者:葉月  投稿日:2020年10月17日(土)22時11分14秒

  またも取り残される新涼の駅

南瓜道師範奥儀の滑り込み

そんなときアメリカンなら嘘つかない


どうでしょうか?


`  

ううむ。  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月17日(土)21時05分24秒

   前句が強固に限定してるものはそのまま受け入れましょう。5W1Hで前句が言っていない隙に付け入る感じです。この場合だと「改札」だと明言しているので、博物館とか夢殿を出してもつながらないのです。飛び越えるとか、歩くとか、しけこむとか、季語を出すなら折からの台風に途方に暮れるとか、…。  

ミオ11  投稿者:葉月  投稿日:2020年10月17日(土)18時13分29秒

  八月の博物館にタブレット

フィアンセは東大卒の巫女で女医

夢殿の新涼ササン朝の扉


どうでしょうか?  

鯊天の巻 三オ10  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月17日(土)16時25分5秒

   とつかあ太さん、ありがとうございます。二百五十年後の人には分からないだろう二句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太


 葉月さん、十四句目の月の座が近いので、初秋っぽい句など、いかがですか。雑でも構いません。さしあたり、「かほの傷」も「朝帰り」も捨てて、フラッパー・ゲートが開かないときの次の行動から発想して下さい。

 

三オ10  投稿者:とつかあ太  投稿日:2020年10月17日(土)15時28分2秒

   実習生の握るカミソリ        子

かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐


 生ゴミ漁る烏へと石         太

 チャージ不足に開かぬ改札

 

鯊天の巻 三オ9  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月17日(土)12時07分59秒

   槐さん、ありがとうございます。「父」だと打越の「求婚者」に障るような気がしますね。一句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐


 とつかあ太さん、お願いします。

 

ミオ9  投稿者:田中槐  投稿日:2020年10月17日(土)09時52分39秒

  すみません、昨日はWiFiの不具合やらで、こちらにアクセスできず。この緊迫の展開に怯んでいます。


      疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

  実習生の握るカミソリ        子


かほの傷かくしつつゆく朝帰り         槐

家を出る決意の父のかほの傷


不穏、不穏…


 

鯊天の巻 三オ8  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月16日(金)21時53分31秒

   桐子さん、ありがとうございます。二句目、三句目は前の句とどうつながっているのでしょうね。一句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子


 前句と関係性でいうと理容師の卵だった「実習生」は、次の句との関係性の中では教育実習生かも知れないし、技能実習生であるかも知れません。さて、緊迫の次回は…。槐さん、お願いします。

 

鯊天の巻 三オ8  投稿者:桐子  投稿日:2020年10月16日(金)16時59分47秒

  さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

 右に左にかはす急坂         り

疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ


 実習生の握るカミソリ

 蓋を探しに星を出てゆく

 死神の打つ天文時計


いかがでしょうか?  

鯊天の巻 三オ7  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月16日(金)13時12分21秒

   ゆらぎさん、ありがとうございます。一句目がいいでしょう。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ


 では桐子さん、お願いします。


 

鯊天の巻 三オ7  投稿者:ゆらぎ  投稿日:2020年10月16日(金)12時39分57秒

  疎ましき求婚者たち髯の伸び

侍女たちと籠る閨房龍涎香

ぽつぺんを鳴らす長居の客に倦み


いかがでしょうか。  

鯊天の巻 三オ6  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月15日(木)22時24分24秒

   四羽さん、ありがとうございます。ハッシュタグも面白いのですが、一句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り


 ゆらぎさん、お願いします。





 

鯊天の巻 三オ5  投稿者:四羽  投稿日:2020年10月15日(木)21時45分28秒

  三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖


さざれ石巌と為らずタピオカに

#弥勒菩薩が来ない件

直ちには影響の無い火星人


よろしくお願いします。

 

あ  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月15日(木)12時39分49秒

  「べし」が打越の「掟」に障るか? よいよい、そのまま行きます。  

鯊天の巻 三オ4  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月15日(木)12時36分50秒

   火尖さん、ありがとうございます。三句目がよいでしょう。俄然あばれどころっぽくなってきました。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖


 四羽さん、お願いします。


 

三オ4  投稿者:火尖  投稿日:2020年10月15日(木)12時17分59秒

   鉄の掟と鋼の心           月

 母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵


タバコ屋で買ふ収入印紙

空間デザイン事務所立ち上げ

以後千年は水を打つべし


どうでしょう

 

鯊天の巻 三オ3  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月15日(木)10時20分52秒

   媚庵さん、ありがとうございます。これは一句目がいいでしょう。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵


 では火尖さん、お願いします。


 ちなみに三の折の表ですが、十三句目に月の座があるだけなので、がんがん行きましょう。  

三オ3  投稿者:媚庵  投稿日:2020年10月15日(木)10時06分0秒

     花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月


   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

   そもそもは湯殿山麓呪い村

   ツイートは居眠り中に炎上し


難しいですね。いかがでしょうか?



 

鯊天の巻 三オ2  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月14日(水)12時32分56秒

   葉月さん、ありがとうございます。鋭器的な推移ですね。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月


 さて、三たび媚庵さんには戦争的なものが回ってきました。今回はどの手で来るか。楽しみです。  

(無題)  投稿者:葉月  投稿日:2020年10月14日(水)11時56分31秒

  鉄の掟と鋼の心



どうでしょうか?



 

鯊天の巻 三オ折立  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月14日(水)11時20分58秒

   とつかあ太さん、ありがとうございます。つい破いてしまいそうですね。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太


 葉月さん、雑の短句をお願いします。

 

三折立  投稿者:とつかあ太  投稿日:2020年10月14日(水)08時28分46秒 編集済

  花ひとひら水のひかりへためらはず   子

 風炎の日の谷の泣き声        羽


誰ぞやの服の掛けある落し角      太  

鯊天の巻 二ウ折端  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月13日(火)21時29分46秒

   四羽さん、ありがとうございます。二の折の裏の折端ということで、叙景を頂くことにします。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ


 ここから三の折に入りますが、席替えをします。これから回る長句の人をふたり分後回しにします。とつかあ太さん、葉月さん、媚庵さん、火尖さん、四羽さん、ゆかり、ゆらぎさん、桐子さん、槐さんの順で行きます。


 ではとつかあ太さん、晩春か雑で折立をお願いします。






 

鯊天の巻 ニウ14  投稿者:四羽  投稿日:2020年10月13日(火)19時50分26秒

  なんとなく晩春よく当たるような。


恐るべきアンチエージングの秘術    り

 ステンドグラスごしののどけさ    庵

花ひとひら水のひかりへためらはず   子


風炎の日の谷の泣き声

ムツゴロウ式銀河鉄道

蜃気楼までとどく前髪


よろしくお願いします。  

鯊天の巻 ニウ13 花  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月13日(火)15時45分4秒

   桐子さん、ありがとうございます。一句目がよいでしょう。俳人の立つ瀬がありません。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子


 四羽さん、晩春の句でお願いします。「春惜しむ」が既出なので、「春」の字を含まないものがよいです。

 

鯊天の巻 ニウ13  投稿者:桐子  投稿日:2020年10月13日(火)14時52分11秒

  月もろき夜のプールに忍び込み     尖

 尾崎豊は友の後輩          太

恐るべきアンチエージングの秘術    り

 ステンドグラスごしののどけさ    庵


花ひとひら水のひかりへためらわず

ゴスペルの声すきとおる花の昼

ひとりだけ笑って写る花の下


純正苦手…。いかがでしょうか?


 

鯊天の巻 二ウ12  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月13日(火)12時34分44秒

   媚庵さん、ありがとうございます。二ウ7の「身に着ける学校指定の網タイツ」があまりにもインパクトがあって、着衣や学校生活はいまだ障るようです。三句目を頂きたいのですが、「春」の字を避けたいのでちょっと変えます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵


 桐子さん、純正な花の座をお願いします。

 

ニウ12  投稿者:媚庵  投稿日:2020年10月13日(火)12時20分9秒

     月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り


    動物柄の春服を着る         庵

    英文学部学士入学

    ステンドグラスごし春日差す


いかがでしょうか? お捌きください。


 

鯊天の巻 二ウ11  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月13日(火)11時37分32秒

   とつかあ太さん、ありがとうございます。二句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り


 媚庵さん、お願いします。十三句目が花の座なので、それに障らぬ感じで雑か春がいいです。


 

二ウ10  投稿者:とつかあ太  投稿日:2020年10月13日(火)10時06分24秒

   負けてばかりのジュースじやんけん  槐

月もろき夜のプールに忍び込み     尖


 盗難保険補償充実 太

 尾崎豊は友の後輩

 

鯊天の巻 二ウ9  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月13日(火)09時05分27秒

   火尖さん、ありがとうございます。ええと、「脆き月」という季語があるわけではなく、「プール」との合わせ技ですね。二句目の方は打越の「身に着ける」と障るようです。「ナイトプール」だとゴージャス過ぎて、ジュースじゃんけんに負け続けるような人には分不相応な気がします。全体にしょぼくしてみます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖


 とつかあ太さん、夏を離れてお願いします。


 

   尖


 とつかあ太さん、夏を離れてお願いします。


 


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