2022年7月9日土曜日

掲示板過去ログ200

 2020年10月27日(火)16時07分20秒から2020年12月 2日(水)07時36分46秒まで。




音楽の巻 七  投稿者:冬泉  投稿日:2020年12月 2日(水)07時36分46秒

  うすく濃く葡萄酒醸す闇の奧  

 

 

ううむ。  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年12月 1日(火)20時17分11秒

   冬泉さん、お久しぶりです。前句「ひよどり」にカブトガニだと障る気もします。もう一句いかがですか。  

音楽の巻 裏入り  投稿者:冬泉  投稿日:2020年12月 1日(火)19時57分47秒

  こんばんは。参加は二度目です。皆さまよろしくお願いします。


ゆく秋のうらめづらしきカブトガニ


青い血を採られるカブトガニが浮かんだので(^^)  

音楽の巻 6  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年12月 1日(火)18時40分23秒

   いえ、たまたまです。一句目を頂きます。


   音楽のしみだしてくる焚火かな   りゑ

    雪ともまがふ白きかなしみ   ゆかり

   パラフィンは三角形に畳まれて   苑を

    若葉風ごと食らふドーナツ  くらげを

   月光の集まつてゐる鬼の角      恵

    ひよどり鳴いて献血車来る   らくだ


 あれ、もう表六句が終わってしまった。百韻を巻いた後だと、歌仙がなんだかとても短く感じられます。ここからあばれどころです。秋をもう一句続けて下さい。



 

(無題)  投稿者:らくだ  投稿日:2020年12月 1日(火)16時21分50秒

  レス鬼早い^^;


    若葉風ごと食らふドーナツ  くらげを

   月光の集まつてゐる鬼の牙      恵


ひよどり鳴いて献血車来る

忘れてしまふ鵙の早贄

案山子につける変身ベルト


よろしくお願いします。

 

ううむ  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年12月 1日(火)16時00分45秒

   らくださん、お久しぶり。打越が若葉風なので、銀杏黄葉ではないほうがいいでしょう。もう一句いかがですか。  

音楽の巻 6  投稿者:らくだ  投稿日:2020年12月 1日(火)15時49分39秒

  お久しぶりです、らくだです。

参加させてください。


    若葉風ごと食らふドーナツ  くらげを

   月光の集まつてゐる鬼の牙      恵

    銀杏黄葉を献血車行く     らくだ


お捌きください。  

音楽の巻 5 月(修正済み)  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年12月 1日(火)11時18分53秒

   うひゃあ。


   音楽のしみだしてくる焚火かな   りゑ

    雪ともまがふ白きかなしみ   ゆかり

   パラフィンは三角形に畳まれて   苑を

    若葉風ごと食らふドーナツ  くらげを

   月光の集まつてゐる鬼の牙      恵

 

音楽の巻 5  投稿者:恵  投稿日:2020年12月 1日(火)11時14分36秒

  ゆかりさん、すいません。

その句、角が苑をさんの三角にさわってしまうので、牙に変更をしたいのですが。  

音楽の巻 5 月  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年12月 1日(火)11時10分57秒

   恵さん、お久しぶりです。二句目をいただきます。甘党な鬼ですね。


   音楽のしみだしてくる焚火かな   りゑ

    雪ともまがふ白きかなしみ   ゆかり

   パラフィンは三角形に畳まれて   苑を

    若葉風ごと食らふドーナツ  くらげを

   月光の集まつてゐる鬼の角      恵


 秋の句を続けて下さい。

 

音楽の巻 5  投稿者:恵  投稿日:2020年12月 1日(火)11時04分38秒 編集済

  恵です。よろしくお願いします。

久々なんで、頭がなまくらです。


   音楽のしみだしてくる焚火かな   りゑ

    雪ともまがふ白きかなしみ   ゆかり

   パラフィンは三角形に畳まれて   苑を

    若葉風ごと食らふドーナツ  くらげを


   獏の棲む森へ届いて月光は   恵

   月光の集まっている鬼の牙


お捌きください。  

音楽の巻 4  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年12月 1日(火)09時45分2秒

   くらげをさん、ご参加ありがとうございます。二句目のほうが前句の「三角形に畳まれて」が生きると思います。


   音楽のしみだしてくる焚火かな   りゑ

    雪ともまがふ白きかなしみ   ゆかり

   パラフィンは三角形に畳まれて   苑を

    若葉風ごと食らふドーナツ  くらげを


 次は月の座です。夏を一句で打ち捨ててふつうに秋のものとして月を詠んで下さい。


 

音楽の巻 4  投稿者:くらげを  投稿日:2020年11月30日(月)23時13分39秒

  こんばんは、くらげをです。よろしくお願いします。


   音楽のしみだしてくる焚火かな  りゑ

    雪ともまがふ白きかなしみ  ゆかり

   パラフィンは三角形に畳まれて  苑を


百円棚の岩波文庫

若葉風ごと食らふドーナツ

 

音楽の巻 第三  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年11月30日(月)21時57分24秒

   苑をさん、ありがとうございます。「パラフィン」だけでパラフィン紙を指すのかちょっと悩ましいけど、三角形に畳むのだから誤読の余地はないでしょう。そのままいただきます。用途はいろいろ思い浮かぶけど、ここは付ける人におまかせしましょう。


   音楽のしみだしてくる焚火かな  りゑ

    雪ともまがふ白きかなしみ  ゆかり

   パラフィンは三角形に畳まれて  苑を


 五句目が月の座となります。雑か秋か夏でどなたかお願いします。





 

音楽の巻 第三 再考  投稿者:苑を  投稿日:2020年11月30日(月)20時49分13秒

  初っ端から混乱してます。すみません。

謎の「の」ではなく謎の「は」なんですけど…。それはそれ。


再考しましたのでお裁き下さい。


音楽のしみだしてくる焚火かな  りゑ

 雪ともまがふ白きかなしみ  ゆかり


パラフィンは三角形に畳まれて  苑を

 

ううむ。  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年11月30日(月)18時13分57秒

   苑をさん、ご無沙汰しています。はい、よろしくお願いします。謎の「の」があってノドンとかテポドンとかが頭を過ります。  

音楽の巻 第三  投稿者:苑を  投稿日:2020年11月30日(月)17時00分6秒 編集済

  あれま。下記最初から「だして」重なりですね。再考します。グスン。


なんだかどきどきしますが、参加させて下さい。

いかがでしょうか。


音楽のしみだしてくる焚火かな    りゑ

 雪ともまがふ白きかなしみ    ゆかり

こどもらはのぽこんぽこんと顔出して 苑を

 

音楽の巻 脇  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年11月29日(日)15時23分49秒

   りゑさん、こちらはお久しぶりでしたでしょうか。ありがとうございます。脇を付けます。


   音楽のしみだしてくる焚火かな  りゑ

    雪ともまがふ白きかなしみ  ゆかり


 第三は冬を離れ、発句と脇の挨拶からも離れて、「て」とか「らん」とかうしろに開いた句尾でお願いします。


 

発句  投稿者:りゑ  投稿日:2020年11月29日(日)14時58分20秒

  こんにちは、こちらには久しぶりにお邪魔します。

よろしくお願いします。


 音楽のしみだしてくる焚火かな  

(無題)  投稿者:葉月  投稿日:2020年11月21日(土)22時06分52秒

  瀬島龍三『幾山河』図書館で借りて読みました。媚庵さんありがとうございました。  

どうも。  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年11月 3日(火)13時02分36秒

   媚庵さんありがとうございました。戦国大名というのは、戦術のみならず、農業、経済、都市工学に明るい当代最高の頭脳だったのではないかと思うことがあります。宗匠は宗匠でパトロンの嗜好に合わせて、幽玄から低俗まで自在にお金を引き出していたのではありましょうけど…。  

祝・百韻万尾  投稿者:媚庵  投稿日:2020年11月 2日(月)10時34分23秒

  遅くなりましたが、百韻万尾、おめでとうございます。

こういうものを戦国大名や家臣たちがやっていたというのは、

あらためて、日本人の言葉への感覚は素晴らしいものだと思います。


葉月様

瀬島龍三でお手数をおかけして恐縮です。

前の句の大陸の帽子から、大陸→シベリア抑留→復員帽は瀬島龍三と連想がすすみました。

『幾山河』という自伝も扶桑社から出ています。


 

百韻 鯊天の巻  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年11月 2日(月)10時04分51秒

   微調整案を反映させかたちで再掲します。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   噴く汗にざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   月といふ響きは硬き天地に       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

三ウ 近未来小説よりも長生きす       り

    南柯の残夢蟻の巣に蟻        ぎ

   一人また一人と欠ける列にゐる     子

    ボーイズラブも老け専にして     槐

   親方に手とり教はるかんな掛け     太

    釘を使はず柱を組んで        月

   切妻の屋根の彼方に鳥帰る       庵

    穀雨の紙を選る鳩居堂        尖

   メーデーの月が綺麗ですね社長     羽

    元の名で呼ぶ酔ひの横丁       り

   竹輪麩がおでんにないと不機嫌に    ぎ

    念のため遠ざけるデンモク      子

   花の夜をKEEP OUTのテープの黄 槐

    駆除班を待つすゞめ蜂の巣      太

ナオ 風船を馬鹿正直に追跡す        月

    ハーポ・マルクス笑ひとまらず    庵

   現役のブラウン管の虹の痕       尖

    シルクロードの蛇に涙は       羽

   神々の民そしてまた神の民       り

    黄昏てゆくグローバリズム      ぎ

   いち早くユーチューバーになる詩人   子

    姿は見えず猫の鳴きたり       槐

   吸殻のあれよと貯まる駐車場      太

    六道辿り五衰するひと        月

   小雨降る午すぎの野に野菊咲く     庵

    ゆんゆと撓む蜻蛉の空        尖

   母さんは帰つて来ない昼の月      羽

    同級生の用を足す音         り

ナウ 焼却炉に雪は吹き込む燃え上がる    ぎ

    ひだり手ばかり失くす手袋      子

   ポケットにつきたるままのしつけ糸   槐

    何を買ふにも妻の見立てで      太

   納豆を練る速度にて世は流れ      月

    占星術師錬金術師          庵

   始まりの違ふ花ざかりの交差      尖

    チヨコレイトと響く永日       羽


起首:2020年 9月24日(木)

満尾:2020年10月28日(水)

捌き:ゆかり

 

どうも。  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年11月 2日(月)10時00分21秒

   葉月さん、ご参加ありがとうございました。けっこう派手に一直してしまい、すみませんでした。もっと気長に何度も作り直してもらう進め方もあるとは思うのですが、今回は百句乗り切るためのグルーヴ感のために先を急ぎました。

 瀬島龍三という人、私も今回初めて知ったのですが、日本の戦後が再び戦前になって行く橋渡しの人物なのかなとも思います。媚庵さんは、連句にレトロで危うい独特の固有名詞を持ち込むのです。先日は「憂国の志士つどひたる龍土軒」なんていうのもあったし…。  

どうも  投稿者:葉月  投稿日:2020年11月 1日(日)13時50分22秒

  連衆の皆様、ありがとうございました。久しぶりのせいか足を引っ張るようなことばかりしていたように思います。

瀬島龍三という名前を存じ上げなかったためネットで検索し、調布市西つつじヶ丘二丁目に住んでいた方だとわかったので、散歩がてら瀬島さんのうちを見に行きました。それから近所の神代図書館で瀬島龍三『大東亜戦争の実相』を借りました。  

どうも。  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月28日(水)21時46分25秒

   桐子さん、ご参加ありがとうございました。「みしみし」では「打越」より難しいことばは使わないようにしているので、「面影付」「匂ひ付」などと言われると面食らうかもしれませんが、『十七季』とか『連句辞典』とかを一冊持っていると役に立つと思います。ちなみに私が持っている『連句辞典』は古本屋で買った東洋女子短期大学流山図書館の除籍本ですが、ほとんど開かれた形跡のないものでした。短大で連句を志す人などほとんどいなかったのでしょうね。  

おめでとうございます  投稿者:桐子  投稿日:2020年10月28日(水)20時01分49秒

  ゆかりさん、今回も手取り足取りありがとうございました。

連衆のみなさまも、ありがとうございました。

あらためて読み通すと、ドラマチックです!!

「面影付」「匂ひ付」……、連句ならではのたのしみも

ようやく少しわかってきました。

 

どうも。  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月28日(水)18時45分35秒

   四羽さん、ご参加ありがとうございました。百韻の前に「獅子吼」という十七句からなる形式で二度ほど巻いたのですが、獅子吼にしてもソネットにしても半歌仙にしても、歌仙よりも短い形式というのは主として歌仙では長すぎて一気に巻けないという時間的な要請によるものだと気づき、だったらもとより時間的制約のない掲示板なら長くたっていいじゃないかという発想で今回、百韻を巻いてみることにしました。おっしゃるように後半どんどん回転が速くなり、気分が高揚しました。こういうものにもスイング感というのはあるのですね。「さざれ石巌と為らずタピオカに」、最高でした。


 槐さんもご参加ありがとうございました。文字化けの句を推敲して「花の夜をKEEP OUTのテープの黄」にしてしまうなど手荒なこともしましたが、「ガルウイングのベンツ」、よく出てきたものだと思います。ぜひまたよろしくお願いします。  

恐れ入ります。  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月28日(水)18時28分56秒

   とつかあ太さん、ありがとうございます。「だからネットの連句は駄目なんだ」みたいな言われ方をするのは前句の断片からの連想ゲームみたいになっている場合なんだと思うのですが、あるとき「捨てるのは前句じゃなくて打越だ」と思い至りまして、そのように進めています。  

おめでとうございます  投稿者:田中槐  投稿日:2020年10月28日(水)18時22分32秒

  ゆかりさん、そして連衆のみなさま、お疲れ様でした。

そしてわずか1ヶ月での満尾に驚いています。


個人的には、WiFiルータが修理中で、ネットが不安定だったことでいろいろご迷惑をおかけしました。

ゆかりさんにもだいぶ助けていただきました。


少し俳句離れだったので、いいリハビリ(それ以上!)となりました。ありがとうございました。  

おめでとうございます!  投稿者:四羽  投稿日:2020年10月28日(水)18時19分18秒

  百韻ともなると、さながら大河小説のように山場がなんどもあり、とても面白かったです。

後半、皆さん脳のチューニングが決まってきたのかどんどんスピードアップしてきたのが印象的です。2回やれば本が出ますね。

お疲れ様でした!

 

全体的に  投稿者:とつかあ太  投稿日:2020年10月28日(水)15時39分25秒 編集済

  全体的に良く付いている印象です。前句の一つの単語に着目して発想を飛ばす「物付」(付ける本人は面白く、又一句単独での面白い句ができる可能性が高い)が殆ど無く、前句の句意(情)に対して付ける「面影付」「匂ひ付」の類であるため前句と二句一連(五七五七七)の形で鑑賞したとき意味が通る、通らざるに関わらず一首の歌として、連衆以外の読者の鑑賞に充分に耐えうるのではないでしょうか。  

恋離れ  投稿者:とつかあ太  投稿日:2020年10月28日(水)15時10分33秒

  枕絵の女となつてまなこ閉づ   (恋) ゆらぎ

 甘き誘ひの開く口元      (恋) 葉月

ガルウイングのベンツの抱く朧月     槐


枕絵の女となつてまなこ閉づ/甘き誘ひの開く口元

ガルウイングのベンツの抱く朧月/甘き誘ひの開く口元

「ガルウイングのベンツの抱く朧月」単独では恋の情が無くとも前句「甘き誘ひの開く口元」にしっかりと付いて恋の歌を成してます。見事な恋離れではないでしょうか

 

微調整案  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月28日(水)12時51分39秒

   冷静に見たときに体言止めが五句以上続く二箇所と「て止め」が続く一箇所の計三箇所を微調整したいです。


(その1)

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   天地の硬きに月といふ響き       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   月といふ響きは硬き天地に       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽



(その2)

   現役のブラウン管の虹の痕       尖

    シルクロードの蛇にも涙       羽

   神々の民そしてまた神の民       り

    黄昏てゆくグローバリズム      ぎ

   いち早くユーチューバーになる詩人   子

   現役のブラウン管の虹の痕       尖

    シルクロードの蛇に涙は       羽

   神々の民そしてまた神の民       り

    黄昏てゆくグローバリズム      ぎ

   いち早くユーチューバーになる詩人   子



(その3)

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   噴く汗にざくざくと行く羅生門     庵



 いずれもは一句としての強度をいくぶん弱めて全体になじませる考え方です。

 

どうも。  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月28日(水)10時57分23秒

   とつかあ太さん、ご参加ありがとうございました。あれはもう二十一世紀になっていたのかなあ、清澄庭園で句会があったその足でその辺の居酒屋に入ったとき、私は背中合わせで全然気がつかなかったのですが、カウンターの椅子席で大鵬がしずかに飲んでいたのだそうです。

 細かな感想、ぜひお聞かせ下さい(おそろしくもあり)。


 火尖さん、ご参加ありがとうございました。歌仙より長いものを巻いたことがなかった身から言うと、出尽くしたところで続ける快楽というのがありますよね。ランナーズ・ハイみたいな…。なにかしら脳内麻薬物質が出ていたのだと思います。

 

祝~~  投稿者:火尖  投稿日:2020年10月28日(水)10時46分39秒

  ゆかりさん、皆さまありがとうございました。

百韻変化に富んでいて面白かったです。  

おめでとうございます  投稿者:とつかあ太  投稿日:2020年10月28日(水)10時37分37秒

  連衆の皆様満尾おめでとうございます。捌きのゆかりさんありがとうございました。細かな感想等はじ治定の後にでも。  

どうも。  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月28日(水)10時03分26秒

   ゆらぎさん、ご参加ありがとうございました。


    同級生の用を足す音         り

ナウ 焼却炉に雪は吹き込む燃え上がる    ぎ


 このゆらぎさんの付け、しびれます。つくづくご一緒できてよかったと思います。  

祝満尾  投稿者:ゆらぎ  投稿日:2020年10月28日(水)09時58分33秒

  鯊天の巻、満尾おめでとうございます。

ゆかりさん、連衆の皆さま、どうもありがとうございました。

初めての百韻、楽しませていただきました。

またご一緒する機会があればと思います。  

鯊天の巻 満尾  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月28日(水)09時29分40秒

   四羽さん、ありがとうございます。これは三句目がいいでしょう。ちょっとだけ変えて体言止めにします。


      百韻 鯊天の巻


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   天地の硬きに月といふ響き       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

三ウ 近未来小説よりも長生きす       り

    南柯の残夢蟻の巣に蟻        ぎ

   一人また一人と欠ける列にゐる     子

    ボーイズラブも老け専にして     槐

   親方に手とり教はるかんな掛け     太

    釘を使はず柱を組んで        月

   切妻の屋根の彼方に鳥帰る       庵

    穀雨の紙を選る鳩居堂        尖

   メーデーの月が綺麗ですね社長     羽

    元の名で呼ぶ酔ひの横丁       り

   竹輪麩がおでんにないと不機嫌に    ぎ

    念のため遠ざけるデンモク      子

   花の夜をKEEP OUTのテープの黄 槐

    駆除班を待つすゞめ蜂の巣      太

ナオ 風船を馬鹿正直に追跡す        月

    ハーポ・マルクス笑ひとまらず    庵

   現役のブラウン管の虹の痕       尖

    シルクロードの蛇にも涙       羽

   神々の民そしてまた神の民       り

    黄昏てゆくグローバリズム      ぎ

   いち早くユーチューバーになる詩人   子

    姿は見えず猫の鳴きたり       槐

   吸殻のあれよと貯まる駐車場      太

    六道辿り五衰するひと        月

   小雨降る午すぎの野に野菊咲く     庵

    ゆんゆと撓む蜻蛉の空        尖

   母さんは帰つて来ない昼の月      羽

    同級生の用を足す音         り

ナウ 焼却炉に雪は吹き込む燃え上がる    ぎ

    ひだり手ばかり失くす手袋      子

   ポケットにつきたるままのしつけ糸   槐

    何を買ふにも妻の見立てで      太

   納豆を練る速度にて世は流れ      月

    占星術師錬金術師          庵

   始まりの違ふ花ざかりの交差      尖

    チヨコレイトと響く永日       羽


起首:2020年 9月24日(木)

満尾:2020年10月28日(水)

捌き:ゆかり


 これにて満尾とします。ありがとうございました。しばしご歓談下さいませ。微調整も受け付けます。


 

鯊天の巻 ナウ 挙句  投稿者:四羽  投稿日:2020年10月28日(水)08時38分28秒

     納豆を練る速度にて世は流れ      月

    占星術師錬金術師          庵

   始まりの違ふ花ざかりの交差      尖


伊勢に詣でる百人の姉

トタン屋根より発つは鶯

チヨコレイトと日永に響く

天にも地にも薫る沈丁


めでたくいけたでしょうか。

よろしくお願いします。  

俳句として  投稿者:とつかあ太  投稿日:2020年10月28日(水)00時14分55秒

  納豆を練る速度にて世は流れ 葉月


 冬の句会でこの句みたら恐らく取ります(笑)  

鯊天の巻 ナウ 花  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月27日(火)23時49分4秒 編集済

   火尖さん、ありがとうございます。

一句目…「震源」は比喩ですね。花ざかりの中心のようなものが複数あって、そこからの開花の広がりが交錯している感じでしょうか。ほんものの地震と捉えて嫌な気分になる人も出てきそうな…。

二句目…占星術師と錬金術師と私でしょうか。


 一句目を穏当に変えて頂くことにします。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   天地の硬きに月といふ響き       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

三ウ 近未来小説よりも長生きす       り

    南柯の残夢蟻の巣に蟻        ぎ

   一人また一人と欠ける列にゐる     子

    ボーイズラブも老け専にして     槐

   親方に手とり教はるかんな掛け     太

    釘を使はず柱を組んで        月

   切妻の屋根の彼方に鳥帰る       庵

    穀雨の紙を選る鳩居堂        尖

   メーデーの月が綺麗ですね社長     羽

    元の名で呼ぶ酔ひの横丁       り

   竹輪麩がおでんにないと不機嫌に    ぎ

    念のため遠ざけるデンモク      子

   花の夜をKEEP OUTのテープの黄 槐

    駆除班を待つすゞめ蜂の巣      太

ナオ 風船を馬鹿正直に追跡す        月

    ハーポ・マルクス笑ひとまらず    庵

   現役のブラウン管の虹の痕       尖

    シルクロードの蛇にも涙       羽

   神々の民そしてまた神の民       り

    黄昏てゆくグローバリズム      ぎ

   いち早くユーチューバーになる詩人   子

    姿は見えず猫の鳴きたり       槐

   吸殻のあれよと貯まる駐車場      太

    六道辿り五衰するひと        月

   小雨降る午すぎの野に野菊咲く     庵

    ゆんゆと撓む蜻蛉の空        尖

   母さんは帰つて来ない昼の月      羽

    同級生の用を足す音         り

ナウ 焼却炉に雪は吹き込む燃え上がる    ぎ

    ひだり手ばかり失くす手袋      子

   ポケットにつきたるままのしつけ糸   槐

    何を買ふにも妻の見立てで      太

   納豆を練る速度にて世は流れ      月

    占星術師錬金術師          庵

   始まりの違ふ花ざかりの交差      尖


 四羽さん、春のめでたい句で挙句をお願いします。

     

ナウ7  投稿者:火尖  投稿日:2020年10月27日(火)23時24分10秒

  納豆を練る速度にて世は流れ      月

占星術師錬金術師          庵


震源の違ふ花盛りの交差

三人で運ぶテーブル花盛り


どうでしょうか。おまたせしました。


 

ひゃあ  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月27日(火)21時35分2秒

   『十七季』には「納豆」がほんとうに三冬で立項されているのですね。いくつかの俳句用の歳時記では「納豆汁」では立項されているものの「納豆」そのものはありませんでした。ついでに『俳諧歳時記栞草』も見ましたが、こちらも「納豆汁」だけですね。


 まあ、ここでは雑ということで…。  

納豆  投稿者:とつかあ太  投稿日:2020年10月27日(火)19時07分14秒

  歳時記では三冬扱いですが、本来はその年に採れた新大豆で作った新納豆のことですよね。三冬でも無季扱いで問題無しと僕も思います。  

鯊天の巻 ナウ6  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月27日(火)18時25分52秒

   媚庵さん、ありがとうございます。二句目を頂きます。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   天地の硬きに月といふ響き       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

三ウ 近未来小説よりも長生きす       り

    南柯の残夢蟻の巣に蟻        ぎ

   一人また一人と欠ける列にゐる     子

    ボーイズラブも老け専にして     槐

   親方に手とり教はるかんな掛け     太

    釘を使はず柱を組んで        月

   切妻の屋根の彼方に鳥帰る       庵

    穀雨の紙を選る鳩居堂        尖

   メーデーの月が綺麗ですね社長     羽

    元の名で呼ぶ酔ひの横丁       り

   竹輪麩がおでんにないと不機嫌に    ぎ

    念のため遠ざけるデンモク      子

   花の夜をKEEP OUTのテープの黄 槐

    駆除班を待つすゞめ蜂の巣      太

ナオ 風船を馬鹿正直に追跡す        月

    ハーポ・マルクス笑ひとまらず    庵

   現役のブラウン管の虹の痕       尖

    シルクロードの蛇にも涙       羽

   神々の民そしてまた神の民       り

    黄昏てゆくグローバリズム      ぎ

   いち早くユーチューバーになる詩人   子

    姿は見えず猫の鳴きたり       槐

   吸殻のあれよと貯まる駐車場      太

    六道辿り五衰するひと        月

   小雨降る午すぎの野に野菊咲く     庵

    ゆんゆと撓む蜻蛉の空        尖

   母さんは帰つて来ない昼の月      羽

    同級生の用を足す音         り

ナウ 焼却炉に雪は吹き込む燃え上がる    ぎ

    ひだり手ばかり失くす手袋      子

   ポケットにつきたるままのしつけ糸   槐

    何を買ふにも妻の見立ててで     太

   納豆を練る速度にて世は流れ      月

    占星術師錬金術師          庵


 火尖さん、花の座をお願いします。

 

ナウ6  投稿者:媚庵  投稿日:2020年10月27日(火)17時45分59秒

     ポケットにつきたるままのしつけ糸   槐

    何を買ふにも妻の見立ててで     太

   納豆を練る速度にて世は流れ      月


    ミラボー橋をわたるランボー     庵

    占星術師錬金術師

    まぶたの裏の学徒出陣


いかがなものでしょうか? お捌きください。  

鯊天の巻 ナウ5  投稿者:ゆかり  投稿日:2020年10月27日(火)16時25分21秒

   葉月さん、ありがとうございます。定型に収めます。巨視的なので挙句の人が困るかも。


   鯊天の朱字に惹かれて引戸かな とつかあ太

    黙々と呑む関取の背       ゆかり

   犬が行き荷車が行き秋深み      媚庵

    通りすがりにふれる楠       桐子

   羚羊ら裸婦の如きに怠けたる     四羽

    ぐるぐる回る磁石の針が     ゆらぎ

   指し示す立待月の三陰交       葉月

    十日の菊を出窓に飾る        槐

ウ  色鳥に紛れ散髪してゐたり      火尖

    アニメ声なるラジオDJ       太

   大陸の帽子でガラス越しに笑む     り

    復員兵は瀬島龍三          庵

   満水のダム湖にねむる綴じ暦      子

    陸の蛸ならジルバが得意       羽

   枕絵の女となつてまなこ閉づ      ぎ

    甘き誘ひの開く口元         月

   ガルウイングのベンツの抱く朧月    槐

    野焼き帰りの貌の男等        尖

   花守と呼ばるるにまだ若すぎて     太

    戦を知らぬ長き髪の毛        り

   汗吹きてざくざくと行く羅生門     庵

    顎までずらすガーゼのマスク     子

二オ 大統領咳のはづみにポチッとな     羽

    「いいね」ひとつに怯む総書記    ぎ

   兄上と呼ばれ背筋を駆けるもの     月

    ろくろつ首の抜衣紋へと       槐

   折紙の余りに折紙の匂ひ        尖

    風やはらかく揺るるカーテン     太

   木洩れ日に窓といふ窓開け放ち     り

    三年生が吹くリコーダー       庵

   ありふれた写真を流れ出るボレロ    子

    裸足のままで走る国道        羽

   御百度のさなかに猿が乱入し      ぎ

    バッハ会長夢見るやうに       月

   聖火台に聖火こほらせ月のあを     槐

    皆がやさしく磨く猟銃        尖

二ウ 均等に切り分くることなら得意     太

    巴里から届く手紙数通        り

   黄砂降り不破写真館閉館す       庵

    蒲公英色の初代ビートル       子

   丸眼鏡拭いて悪役春惜しむ       羽

    やがて薬の効いてくる頃       ぎ

   身に着ける学校指定の網タイツ     月

    負けてばかりのジュースじやんけん  槐

   月もろき夜のプールに忍び込み     尖

    尾崎豊は友の後輩          太

   恐るべきアンチエージングの秘術    り

    ステンドグラスごしののどけさ    庵

   花ひとひら水のひかりへためらはず   子

    風炎の日の谷の泣き声        羽

三オ 誰ぞやの服の掛けある落し角      太

    鉄の掟と鋼の心           月

   母に憑くおキツネ様を燻し出し     庵

    以後千年は水を打つべし       尖

   さざれ石巌と為らずタピオカに     羽

    右に左にかはす急坂         り

   疎ましき求婚者たち髯の伸び      ぎ

    実習生の握るカミソリ        子

   かほの傷かくしつつゆく朝帰り     槐

    チャージ不足に開かぬ改札      太

   またしても取り残されて涼あらた    月

    運動会のピストルの音        庵

   天地の硬きに月といふ響き       尖

    ソイレントグリーンで乾杯      羽

三ウ 近未来小説よりも長生きす       り

    南柯の残夢蟻の巣に蟻        ぎ

   一人また一人と欠ける列にゐる     子

    ボーイズラブも老け専にして     槐

   親方に手とり教はるかんな掛け     太

    釘を使はず柱を組んで        月

   切妻の屋根の彼方に鳥帰る       庵

    穀雨の紙を選る鳩居堂        尖

   メーデーの月が綺麗ですね社長     羽

    元の名で呼ぶ酔ひの横丁       り

   竹輪麩がおでんにないと不機嫌に    ぎ

    念のため遠ざけるデンモク      子

   花の夜をKEEP OUTのテープの黄 槐

    駆除班を待つすゞめ蜂の巣      太

ナオ 風船を馬鹿正直に追跡す        月

    ハーポ・マルクス笑ひとまらず    庵

   現役のブラウン管の虹の痕       尖

    シルクロードの蛇にも涙       羽

   神々の民そしてまた神の民       り

    黄昏てゆくグローバリズム      ぎ

   いち早くユーチューバーになる詩人   子

    姿は見えず猫の鳴きたり       槐

   吸殻のあれよと貯まる駐車場      太

    六道辿り五衰するひと        月

   小雨降る午すぎの野に野菊咲く     庵

    ゆんゆと撓む蜻蛉の空        尖

   母さんは帰つて来ない昼の月      羽

    同級生の用を足す音         り

ナウ 焼却炉に雪は吹き込む燃え上がる    ぎ

    ひだり手ばかり失くす手袋      子

   ポケットにつきたるままのしつけ糸   槐

    何を買ふにも妻の見立ててで     太

   納豆を練る速度にて世は流れ      月


 媚庵さん、お願いします。雑でも春でも。媚庵さんの次の火尖さんが花の座です。



 

(無題)  投稿者:葉月  投稿日:2020年10月27日(火)16時07分20秒

  人生は過ぎ行く納豆練る速度で


どうでしょうか?  


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