2022年7月9日土曜日

掲示板過去ログ184

 2019年10月24日(木)17時08分8秒から2019年10月27日(日)11時02分8秒まで。




自然薯の巻 ナウ 花  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月27日(日)11時02分8秒

   槐さん、ありがとうございます。初折裏の花の座が「大阪のおつちやんたちと花の下」だったので、花衣とか花守とか花の宴とかではなく、もっと花そのものをフィーチャーしたいです。二句目と三句目を混ぜて頂きます。


   自然薯の自我肥大たる湿度かな    なむ

    生きて腸まで届く山かけ     ゆかり

   満月を横切る貨車は音たてて    れいこ

    ページの焼けた擬声語辞典      槇

   ポラロイドカメラが彼をひらきだす  トキ

    雲形定規に物語あり        洋子

ウ  眉太く描いて待ちをる鶴女房      槐

    見るなと云へど閨の特権       む

   入道のこんなところに手が墨が     り

    天守閣から下す釣り糸        こ

   えきそばに芒種の月をトッピング    槇

    つゆの向うへ平泳ぎする       キ

   手も足も銀紙のやう夢のやう      子

    薄氷を踏む新品の靴         槐

   ゆかしくもなにやら蕗の薹立ちて    む

    三十路つどへる午後ののどけさ    り

   大阪のおつちやんたちと花の下     こ

    胸ポケットに仁丹のある       槇

ナオ 凍て星の粒のひとつをJAXA指す   キ

    ブラックホールといふ叙情詩     子

   約束の二時にどこでもドアの前     槐

    いやだおとなになりかけてゐる    む

   つぎつぎに猫が木となる猫の森     り

    つんつんしたり丸くなつたり     こ

   モヒカンをおつ立てたまま死ぬつもり  槇

    等身大のパンが焼かれて       キ

   なま肉に塩胡椒ふるタイミング     子

    CMあけてすいつちよの鳴く     槐

   箱に箱積んで月光裡の路肩       む

    木犀の香のことに激しき       り

ナウ 乾杯のグラスにどなたかの指紋     こ

    金田一来て頭を掻いて        槇

   あはゆきの音韻としてあらはるる    キ

    鳥帰る日のふるき木の椅子      子

   花守もふらと加わる花の昼       槐


 なむさん、万感の挙句をお願いします。



 

 

 

自然薯 花  投稿者:田中槐  投稿日:2019年10月27日(日)09時14分56秒

  あはゆきの音韻としてあらはるる    キ

鳥帰る日のふるき木の椅子      子


花衣選びし色を褒めらるる    槐

花守も加はる宴のおごそかに

ふらと来てふらと去るひと花の宴


よろしくお捌きください。

 

自然薯  投稿者:洋子  投稿日:2019年10月27日(日)06時27分24秒

  おはようございます。

ゆかりさん、ていねいなレクチャー、フランケンシュタイン的縫合ありがとうございます。

この場面はあわゆきから花の座にむかってじわじわとしずかにもりあげるべき

大事なシーンだったのですねきっと。

 

自然薯の巻 ナウ4  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月26日(土)23時46分29秒

   洋子さん、いえ、まったくすみません。すみませんが、一句前の「あはゆき」で春にしたので、ここは挙句まで春で突っ走る局面なのです。


一句目…「石鹸玉」だったら春の季語ですが、「しゃぼん」だけだと季語ではありません。

二句目…「山茱萸の花」で春の季語ですが、花の座の前に別の花を出すものではありません。花の座をフィーチャーするためです。

三句目…「朧」は春の季語ですが、「朦朧」は季語ではありません。


 捌き人の責任で混乱が発生しているので、ちょっとフランケンシュタイン博士のような縫合を試みます。


【素材】

花びらの降る矩形のしゃぼん

耳をすまして花さんしゆゆ

得たいのしれぬ落花一片

朦朧として花守のゆく

花びらの降る木椅子のありて

水の音のして花明りゆく

手のひらに置く矩形のしゃぼん

耳をすまして山茱萸の空

朦朧として化石を拾ふ


【打越/前句】

    金田一来て頭を掻いて        槇

   あはゆきの音韻としてあらはるる    キ


・打越/前句が「来て」「掻いて」「として」なので接続助詞の「て」は避けます。

・前句「音韻」を生かすと「耳をすまして」を採りたいけど、打越に「頭」があるので、身体部位も出しにくいです。

・音声情報として使えるのは、あと「木椅子」くらいなので、それを採用。

・「山茱萸の空」の空のイメージは生かしつつ季語を変更。



   自然薯の自我肥大たる湿度かな    なむ

    生きて腸まで届く山かけ     ゆかり

   満月を横切る貨車は音たてて    れいこ

    ページの焼けた擬声語辞典      槇

   ポラロイドカメラが彼をひらきだす  トキ

    雲形定規に物語あり        洋子

ウ  眉太く描いて待ちをる鶴女房      槐

    見るなと云へど閨の特権       む

   入道のこんなところに手が墨が     り

    天守閣から下す釣り糸        こ

   えきそばに芒種の月をトッピング    槇

    つゆの向うへ平泳ぎする       キ

   手も足も銀紙のやう夢のやう      子

    薄氷を踏む新品の靴         槐

   ゆかしくもなにやら蕗の薹立ちて    む

    三十路つどへる午後ののどけさ    り

   大阪のおつちやんたちと花の下     こ

    胸ポケットに仁丹のある       槇

ナオ 凍て星の粒のひとつをJAXA指す   キ

    ブラックホールといふ叙情詩     子

   約束の二時にどこでもドアの前     槐

    いやだおとなになりかけてゐる    む

   つぎつぎに猫が木となる猫の森     り

    つんつんしたり丸くなつたり     こ

   モヒカンをおつ立てたまま死ぬつもり  槇

    等身大のパンが焼かれて       キ

   なま肉に塩胡椒ふるタイミング     子

    CMあけてすいつちよの鳴く     槐

   箱に箱積んで月光裡の路肩       む

    木犀の香のことに激しき       り

ナウ 乾杯のグラスにどなたかの指紋     こ

    金田一来て頭を掻いて        槇

   あはゆきの音韻としてあらはるる    キ

    鳥帰る日のふるき木の椅子      子


 槐さん、花の座をお願いします。  

自然薯  投稿者:洋子  投稿日:2019年10月26日(土)22時10分14秒

  手のひらに置く矩形のしゃぼん

耳をすまして山茱萸の空

朦朧として化石を拾ふ


上記より宜しくお願い致します。  

自然薯の巻  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月26日(土)21時36分50秒

   あれ、おかしい。ごめんなさい、私、錯乱してます。洋子さんは花の座じゃなくて短句だった。洋子さんの次の槐さんが花の座ですね_●_

申し訳ありません。せめて、出てきた句が短句だというあたりで気がつくべきでした。  

韃靼人の巻 ナウ 花  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月26日(土)21時28分9秒

   真人さん、ありがとうございます。これは一句目がいいでしょう。二句目、三句目は凝りすぎて花から焦点が移ってしまった感があります。


   長き夜の韃靼人の踊りかな     りゑ

    後の月にはのちのしづかさ    三島

   とりどりに拾ふ橡の実などありて  詠犬

    私語の聞こえる教壇にたつ    ハク

   それつぽく髪を乱して白手套    西生

    風力計も折れんばかりに     天気

ウ  欠航を告げられてゐる不倫行    真人

    袖すり合ふも蛸壺の縁       ゑ

   暗がりに眠る天文科学館       島

    いちご畑にジョン・レノン立つ   犬

   Dm-E-C-Eと弾きつづけ     ク

    だんだんずれるネクタイの柄    生

   縊死の木の下に始まる名推理     気

    力学を説く前歯欠けたる      人

   トム猫がジェリーを攫ふ月朧     ゑ

    知らない町を歩くお彼岸      島

   花冷えの永楽銭の穴四角       犬

    聞かず顔にて長煙管とり      ク

ナオ 土曜日の綺麗な靴の逃亡者      生

    グエンカオキの曾孫と名乗る    気

   怪しげな投資顧問の事務所にて    人

    ゼムクリップは炎の匂ひ      ゑ

   手作りの詩集の並ぶ棚二段      島

    インスタグラムに朗読の声       犬

   新郎は落研にゐたこともあり     ク

    首を振るたび違ふ横顔       生

   路地裏を鈴の音よぎる今朝の秋    気

    暑中見舞を出しそびれたる     人

   宙返りして見る月も丸かつた     ゑ

    崩れ簗ある三半規管        島

ナウ 中年の独り言聞く夜の坂       犬

    酒のにほひが雪を降らせる     ク

   人柄で保たれてゐる鯛焼屋      生

    瀬戸内海を航(わた)る佐保姫   気

   水軍の裔ともどもに花の宴      人


 りゑさん、挙句をお願いします。春のおめでたい句でどうぞ。その前三句が体言止めなので、句尾は工夫してみて下さい。


 

自然薯  投稿者:洋子  投稿日:2019年10月26日(土)20時51分5秒

  朦朧として花守のゆく

花びらの降る木椅子のありて

水の音のして花明りゆく  

自然薯  投稿者:洋子  投稿日:2019年10月26日(土)19時34分15秒

  はーい。トンチンカンでしたか。

長考します。  

韃靼人の巻 ナウ5 つづき  投稿者:真人  投稿日:2019年10月26日(土)19時31分50秒

  水軍の裔ともどもに花の宴


浦々に伝説のこる花篝


元寇の耳塚に逢ふ花疲れ


お捌きをお願いいたします。





 

自然薯  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月26日(土)18時42分10秒

   洋子さん、ありがとうございます。注文で「必ず「花」の字を使って、実態としてはサクラを詠んで下さい」と書きましたが、連句では「花」と書けば自動的に桜なので、二句目のように「花さんしゆゆ」を詠むものではないし、三句目のように「得たいのしれぬ落花」ということもありません。「落花」と書いただけで桜の花びら以外のなにものでもありません。かといって、一句目も花を愛でているようにはとれないので、もう二三句お願いします。前句でトキさんが書いている「あはゆきの音韻」のイメージをそのままフルに生かしたようなものがいいと思います。  

自然薯  投稿者:洋子  投稿日:2019年10月26日(土)17時17分17秒

  花びらの降る矩形のしゃぼん

耳をすまして花さんしゆゆ

得たいのしれぬ落花一片


よろしくお願いいたします。  

韃靼人  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月26日(土)17時00分58秒

   真人さん、ありがとうございます。ううむ、前句で「瀬戸内海」と場所を明示しているので、それに場所をぶつけては干渉します。瀬戸内海か九州あたりをイメージして、場所を明示せずにまとめると、よいと思います。もう二三句お願いします。  

韃靼人の巻 ナウ5  投稿者:真人  投稿日:2019年10月26日(土)16時54分1秒

  繚乱の限り醍醐の花衣


敷きなべて華盛頓まで花の雲


花冷えの建禮門に居並びて



苦吟いたしました。


お捌きをお願いいたします。  

自然薯の巻 ナウ4  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月26日(土)16時25分38秒

   トキさん、ありがとうございます。


一句目…金田一京助ですね。

二句目…金田一春彦ですね。

三句目…金田一耕助ですね。これは打越→前句の流れそのままなので打越にかかります。


 二句目がかっこいいでしょう。


   自然薯の自我肥大たる湿度かな    なむ

    生きて腸まで届く山かけ     ゆかり

   満月を横切る貨車は音たてて    れいこ

    ページの焼けた擬声語辞典      槇

   ポラロイドカメラが彼をひらきだす  トキ

    雲形定規に物語あり        洋子

ウ  眉太く描いて待ちをる鶴女房      槐

    見るなと云へど閨の特権       む

   入道のこんなところに手が墨が     り

    天守閣から下す釣り糸        こ

   えきそばに芒種の月をトッピング    槇

    つゆの向うへ平泳ぎする       キ

   手も足も銀紙のやう夢のやう      子

    薄氷を踏む新品の靴         槐

   ゆかしくもなにやら蕗の薹立ちて    む

    三十路つどへる午後ののどけさ    り

   大阪のおつちやんたちと花の下     こ

    胸ポケットに仁丹のある       槇

ナオ 凍て星の粒のひとつをJAXA指す   キ

    ブラックホールといふ叙情詩     子

   約束の二時にどこでもドアの前     槐

    いやだおとなになりかけてゐる    む

   つぎつぎに猫が木となる猫の森     り

    つんつんしたり丸くなつたり     こ

   モヒカンをおつ立てたまま死ぬつもり  槇

    等身大のパンが焼かれて       キ

   なま肉に塩胡椒ふるタイミング     子

    CMあけてすいつちよの鳴く     槐

   箱に箱積んで月光裡の路肩       む

    木犀の香のことに激しき       り

ナウ 乾杯のグラスにどなたかの指紋     こ

    金田一来て頭を掻いて        槇

   あはゆきの音韻としてあらはるる    キ


 洋子さん、花の座をお願いします。必ず「花」の字を使って、実態としてはサクラを詠んで下さい。  

(無題)  投稿者:トキ  投稿日:2019年10月26日(土)16時09分57秒

  ユーカラはユーカリならむ忘れ雪

あはゆきの音韻としてあらはるる

あはゆきの八つ墓ダムを見にゆかん


よろしくお願いいたします。  

韃靼人の巻 ナウ4  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月26日(土)15時16分33秒

   天気さん、ありがとうございます。佐保姫は平城京の東にある佐保山を神格化させたもので、ついでにいうと竜田姫は平城京の西にある竜田山を神格化させたものなのですが、とにかくその佐保姫に海をわたらせてしまう訳ですね。初折二句目、三句目が濃厚に明石をほのめかしていますが、いいか…。ここで大技が出ると花の座と挙句の人はそうとう困ると思いますが、苦労してもらいましょう。


   長き夜の韃靼人の踊りかな     りゑ

    後の月にはのちのしづかさ    三島

   とりどりに拾ふ橡の実などありて  詠犬

    私語の聞こえる教壇にたつ    ハク

   それつぽく髪を乱して白手套    西生

    風力計も折れんばかりに     天気

ウ  欠航を告げられてゐる不倫行    真人

    袖すり合ふも蛸壺の縁       ゑ

   暗がりに眠る天文科学館       島

    いちご畑にジョン・レノン立つ   犬

   Dm-E-C-Eと弾きつづけ     ク

    だんだんずれるネクタイの柄    生

   縊死の木の下に始まる名推理     気

    力学を説く前歯欠けたる      人

   トム猫がジェリーを攫ふ月朧     ゑ

    知らない町を歩くお彼岸      島

   花冷えの永楽銭の穴四角       犬

    聞かず顔にて長煙管とり      ク

ナオ 土曜日の綺麗な靴の逃亡者      生

    グエンカオキの曾孫と名乗る    気

   怪しげな投資顧問の事務所にて    人

    ゼムクリップは炎の匂ひ      ゑ

   手作りの詩集の並ぶ棚二段      島

    インスタグラムに朗読の声       犬

   新郎は落研にゐたこともあり     ク

    首を振るたび違ふ横顔       生

   路地裏を鈴の音よぎる今朝の秋    気

    暑中見舞を出しそびれたる     人

   宙返りして見る月も丸かつた     ゑ

    崩れ簗ある三半規管        島

ナウ 中年の独り言聞く夜の坂       犬

    酒のにほひが雪を降らせる     ク

   人柄で保たれてゐる鯛焼屋      生

    瀬戸内海を航(わた)る佐保姫   気


 真人さん、前句に負けない花の座をお願いします。  

韃靼人  投稿者:天気  投稿日:2019年10月26日(土)14時45分25秒

  瀬戸内海を航る佐保姫  気


航る=わたる


お捌きください。  

韃靼人の巻 ナウ3  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月26日(土)13時32分59秒

   西生さん、ありがとうございます。ハクさんの比類なくかっこいい「酒のにほひが雪を降らせる」を受けて捌き人が「むせかえるダンディズムの関節をはずして下さい」という無茶ぶりをしてみたのですが、さて。


一句目…「アボカド」が出てきたのはハンフリー・ボガード由来?

二句目…人柄がいいというのも逆に意表をついていますよね。

三句目…家事にまめなのも意表をついていますよね。


 甘党の二句目を頂きます。


   長き夜の韃靼人の踊りかな     りゑ

    後の月にはのちのしづかさ    三島

   とりどりに拾ふ橡の実などありて  詠犬

    私語の聞こえる教壇にたつ    ハク

   それつぽく髪を乱して白手套    西生

    風力計も折れんばかりに     天気

ウ  欠航を告げられてゐる不倫行    真人

    袖すり合ふも蛸壺の縁       ゑ

   暗がりに眠る天文科学館       島

    いちご畑にジョン・レノン立つ   犬

   Dm-E-C-Eと弾きつづけ     ク

    だんだんずれるネクタイの柄    生

   縊死の木の下に始まる名推理     気

    力学を説く前歯欠けたる      人

   トム猫がジェリーを攫ふ月朧     ゑ

    知らない町を歩くお彼岸      島

   花冷えの永楽銭の穴四角       犬

    聞かず顔にて長煙管とり      ク

ナオ 土曜日の綺麗な靴の逃亡者      生

    グエンカオキの曾孫と名乗る    気

   怪しげな投資顧問の事務所にて    人

    ゼムクリップは炎の匂ひ      ゑ

   手作りの詩集の並ぶ棚二段      島

    インスタグラムに朗読の声       犬

   新郎は落研にゐたこともあり     ク

    首を振るたび違ふ横顔       生

   路地裏を鈴の音よぎる今朝の秋    気

    暑中見舞を出しそびれたる     人

   宙返りして見る月も丸かつた     ゑ

    崩れ簗ある三半規管        島

ナウ 中年の独り言聞く夜の坂       犬

    酒のにほひが雪を降らせる     ク

   人柄で保たれてゐる鯛焼屋      生


 天気さん、雑か初春、仲春っぽいものでお願いします。天気さんの次の真人さんが花の座となります。なお、春、秋は三句以上続けると言いますが、慣例的に挙句に至る場合は花の座~挙句の二句でよいようです。  

自然薯の巻 ナウ2  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月26日(土)13時22分0秒

   槇さんの、載せました。


   自然薯の自我肥大たる湿度かな    なむ

    生きて腸まで届く山かけ     ゆかり

   満月を横切る貨車は音たてて    れいこ

    ページの焼けた擬声語辞典      槇

   ポラロイドカメラが彼をひらきだす  トキ

    雲形定規に物語あり        洋子

ウ  眉太く描いて待ちをる鶴女房      槐

    見るなと云へど閨の特権       む

   入道のこんなところに手が墨が     り

    天守閣から下す釣り糸        こ

   えきそばに芒種の月をトッピング    槇

    つゆの向うへ平泳ぎする       キ

   手も足も銀紙のやう夢のやう      子

    薄氷を踏む新品の靴         槐

   ゆかしくもなにやら蕗の薹立ちて    む

    三十路つどへる午後ののどけさ    り

   大阪のおつちやんたちと花の下     こ

    胸ポケットに仁丹のある       槇

ナオ 凍て星の粒のひとつをJAXA指す   キ

    ブラックホールといふ叙情詩     子

   約束の二時にどこでもドアの前     槐

    いやだおとなになりかけてゐる    む

   つぎつぎに猫が木となる猫の森     り

    つんつんしたり丸くなつたり     こ

   モヒカンをおつ立てたまま死ぬつもり  槇

    等身大のパンが焼かれて       キ

   なま肉に塩胡椒ふるタイミング     子

    CMあけてすいつちよの鳴く     槐

   箱に箱積んで月光裡の路肩       む

    木犀の香のことに激しき       り

ナウ 乾杯のグラスにどなたかの指紋     こ

    金田一来て頭を掻いて        槇


 トキさん、雑か初春っぽいものでお願いします。この巻も雪がまだなので、淡雪とか牡丹雪とかでどうでしょう。

 

ハクさんの次  投稿者:西生  投稿日:2019年10月26日(土)11時29分6秒

  アボカドが斜めに並ぶ長い皿

人柄で保たれてゐる鯛焼屋

絨毯の絆創膏を剥がしつつ


よろしくお願いします。  

自然薯  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月26日(土)10時59分1秒

   槇さん、ありがとうございます。金田一がいいでしょう。トキさん、お願いします。(出先にて失礼)  

自然薯  投稿者:槇  投稿日:2019年10月26日(土)10時47分4秒

  ワトソン邸へ馬車を走らす

金田一来て頭を掻いて


お捌きください。  

自然薯の巻 手直し  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月26日(土)09時05分21秒

   なむさん、恐れ入ります。では「路肩」は決定とします。あと「なるなる」問題ですが、「になり」「になる」と直前の助詞まで同じなので、後者を「となる」にします。


   自然薯の自我肥大たる湿度かな    なむ

    生きて腸まで届く山かけ     ゆかり

   満月を横切る貨車は音たてて    れいこ

    ページの焼けた擬声語辞典      槇

   ポラロイドカメラが彼をひらきだす  トキ

    雲形定規に物語あり        洋子

ウ  眉太く描いて待ちをる鶴女房      槐

    見るなと云へど閨の特権       む

   入道のこんなところに手が墨が     り

    天守閣から下す釣り糸        こ

   えきそばに芒種の月をトッピング    槇

    つゆの向うへ平泳ぎする       キ

   手も足も銀紙のやう夢のやう      子

    薄氷を踏む新品の靴         槐

   ゆかしくもなにやら蕗の薹立ちて    む

    三十路つどへる午後ののどけさ    り

   大阪のおつちやんたちと花の下     こ

    胸ポケットに仁丹のある       槇

ナオ 凍て星の粒のひとつをJAXA指す   キ

    ブラックホールといふ叙情詩     子

   約束の二時にどこでもドアの前     槐

    いやだおとなになりかけてゐる    む

   つぎつぎに猫が木となる猫の森     り

    つんつんしたり丸くなつたり     こ

   モヒカンをおつ立てたまま死ぬつもり  槇

    等身大のパンが焼かれて       キ

   なま肉に塩胡椒ふるタイミング     子

    CMあけてすいつちよの鳴く     槐

   箱に箱積んで月光裡の路肩       む

    木犀の香のことに激しき       り

ナウ 乾杯のグラスにどなたかの指紋     こ


 さて、槇さんの雑か冬の句をお待ちしているところです。よろしくお願いします。

 

路肩。  投稿者:なむ。  投稿日:2019年10月26日(土)03時59分41秒

  添削、凄くいいです。  

韃靼人の巻 ナウ2  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月26日(土)00時25分58秒

   ハクさん、ありがとうございます。かっこいいです。


   長き夜の韃靼人の踊りかな     りゑ

    後の月にはのちのしづかさ    三島

   とりどりに拾ふ橡の実などありて  詠犬

    私語の聞こえる教壇にたつ    ハク

   それつぽく髪を乱して白手套    西生

    風力計も折れんばかりに     天気

ウ  欠航を告げられてゐる不倫行    真人

    袖すり合ふも蛸壺の縁       ゑ

   暗がりに眠る天文科学館       島

    いちご畑にジョン・レノン立つ   犬

   Dm-E-C-Eと弾きつづけ     ク

    だんだんずれるネクタイの柄    生

   縊死の木の下に始まる名推理     気

    力学を説く前歯欠けたる      人

   トム猫がジェリーを攫ふ月朧     ゑ

    知らない町を歩くお彼岸      島

   花冷えの永楽銭の穴四角       犬

    聞かず顔にて長煙管とり      ク

ナオ 土曜日の綺麗な靴の逃亡者      生

    グエンカオキの曾孫と名乗る    気

   怪しげな投資顧問の事務所にて    人

    ゼムクリップは炎の匂ひ      ゑ

   手作りの詩集の並ぶ棚二段      島

    インスタグラムに朗読の声       犬

   新郎は落研にゐたこともあり     ク

    首を振るたび違ふ横顔       生

   路地裏を鈴の音よぎる今朝の秋    気

    暑中見舞を出しそびれたる     人

   宙返りして見る月も丸かつた     ゑ

    崩れ簗ある三半規管        島

ナウ 中年の独り言聞く夜の坂       犬

    酒のにほひが雪を降らせる     ク


 西生さん、むせかえるダンディズムの関節をはずして下さい。

 

酒もないので  投稿者:ハク  投稿日:2019年10月26日(土)00時04分53秒

  酒のにほひが雪を降らせる


お捌き下さい。  

自然薯の巻 ナウ1  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月25日(金)23時48分55秒

   れいこさん、ありがとうございます。これは一句目がいいでしょう。


   自然薯の自我肥大たる湿度かな    なむ

    生きて腸まで届く山かけ     ゆかり

   満月を横切る貨車は音たてて    れいこ

    ページの焼けた擬声語辞典      槇

   ポラロイドカメラが彼をひらきだす  トキ

    雲形定規に物語あり        洋子

ウ  眉太く描いて待ちをる鶴女房      槐

    見るなと云へど閨の特権       む

   入道のこんなところに手が墨が     り

    天守閣から下す釣り糸        こ

   えきそばに芒種の月をトッピング    槇

    つゆの向うへ平泳ぎする       キ

   手も足も銀紙のやう夢のやう      子

    薄氷を踏む新品の靴         槐

   ゆかしくもなにやら蕗の薹立ちて    む

    三十路つどへる午後ののどけさ    り

   大阪のおつちやんたちと花の下     こ

    胸ポケットに仁丹のある       槇

ナオ 凍て星の粒のひとつをJAXA指す   キ

    ブラックホールといふ叙情詩     子

   約束の二時にどこでもドアの前     槐

    いやだおとなになりかけてゐる    む

   つぎつぎに猫が木になる猫の森     り

    つんつんしたり丸くなつたり     こ

   モヒカンをおつ立てたまま死ぬつもり  槇

    等身大のパンが焼かれて       キ

   なま肉に塩胡椒ふるタイミング     子

    CMあけてすいつちよの鳴く     槐

   箱に箱積んで月光裡の路肩       む

    木犀の香のことに激しき       り

ナウ 乾杯のグラスにどなたかの指紋     こ


 槇さん、しらふに戻りたいのですが、なにやら事件のにおいもします。雑か冬でお願いします。  

韃靼人の巻 ナウ1  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月25日(金)23時42分55秒

   詠犬さん、ありがとうございます。ここは渋く二句目を頂きます。


   長き夜の韃靼人の踊りかな     りゑ

    後の月にはのちのしづかさ    三島

   とりどりに拾ふ橡の実などありて  詠犬

    私語の聞こえる教壇にたつ    ハク

   それつぽく髪を乱して白手套    西生

    風力計も折れんばかりに     天気

ウ  欠航を告げられてゐる不倫行    真人

    袖すり合ふも蛸壺の縁       ゑ

   暗がりに眠る天文科学館       島

    いちご畑にジョン・レノン立つ   犬

   Dm-E-C-Eと弾きつづけ     ク

    だんだんずれるネクタイの柄    生

   縊死の木の下に始まる名推理     気

    力学を説く前歯欠けたる      人

   トム猫がジェリーを攫ふ月朧     ゑ

    知らない町を歩くお彼岸      島

   花冷えの永楽銭の穴四角       犬

    聞かず顔にて長煙管とり      ク

ナオ 土曜日の綺麗な靴の逃亡者      生

    グエンカオキの曾孫と名乗る    気

   怪しげな投資顧問の事務所にて    人

    ゼムクリップは炎の匂ひ      ゑ

   手作りの詩集の並ぶ棚二段      島

    インスタグラムに朗読の声       犬

   新郎は落研にゐたこともあり     ク

    首を振るたび違ふ横顔       生

   路地裏を鈴の音よぎる今朝の秋    気

    暑中見舞を出しそびれたる     人

   宙返りして見る月も丸かつた     ゑ

    崩れ簗ある三半規管        島

ナウ 中年の独り言聞く夜の坂       犬


 ハクさん、雪がまだ降っていないので、雪催とか風花とかそんなものでお願いします。


 

自然薯の巻 ナウ1  投稿者:れいこ  投稿日:2019年10月25日(金)22時48分52秒

  すみません。

しらふですが。

しかも下戸ですが(事実です)



箱に箱積んで月光裡の路肩       む

 木犀の香のことに激しき       り



乾杯のグラスにどなたかの指紋

飲み会の席で解いてる数ⅡB


お捌きください。

 

韃靼人の巻 ナウ1  投稿者:詠犬  投稿日:2019年10月25日(金)22時39分9秒

  なんとまあ直ぐに取れたる直木賞

中年の独り言聞く夜の坂

つぎつぎに火の輪くぐりの獅子来たる


お捌きをお願いします。  

自然薯の巻 手直し  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月25日(金)21時59分45秒

   槐さん、ありがとうございます。そのまま頂きます。あと、初折の月の座と名残表の月の座でかたや満月と貨車、かたや月光と台車ではないかという問題に気づきました。後者を暫定的に「路肩」とします。なむさん、もっといいのがあれば…。


   自然薯の自我肥大たる湿度かな    なむ

    生きて腸まで届く山かけ     ゆかり

   満月を横切る貨車は音たてて    れいこ

    ページの焼けた擬声語辞典      槇

   ポラロイドカメラが彼をひらきだす  トキ

    雲形定規に物語あり        洋子

ウ  眉太く描いて待ちをる鶴女房      槐

    見るなと云へど閨の特権       む

   入道のこんなところに手が墨が     り

    天守閣から下す釣り糸        こ

   えきそばに芒種の月をトッピング    槇

    つゆの向うへ平泳ぎする       キ

   手も足も銀紙のやう夢のやう      子

    薄氷を踏む新品の靴         槐

   ゆかしくもなにやら蕗の薹立ちて    む

    三十路つどへる午後ののどけさ    り

   大阪のおつちやんたちと花の下     こ

    胸ポケットに仁丹のある       槇

ナオ 凍て星の粒のひとつをJAXA指す   キ

    ブラックホールといふ叙情詩     子

   約束の二時にどこでもドアの前     槐

    いやだおとなになりかけてゐる    む

   つぎつぎに猫が木になる猫の森     り

    つんつんしたり丸くなつたり     こ

   モヒカンをおつ立てたまま死ぬつもり  槇

    等身大のパンが焼かれて       キ

   なま肉に塩胡椒ふるタイミング     子

    CMあけてすいつちよの鳴く     槐

   箱に箱積んで月光裡の路肩       む

    木犀の香のことに激しき       り

ナウ


 れいこさんのしらふな雑の句をお待ちしているところです。

 

あらら  投稿者:田中槐  投稿日:2019年10月25日(金)20時59分56秒

  CMあけてすいつちよの鳴く


としますか?

ご迷惑をおかけしてすみません。。。  

自然薯の巻  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月25日(金)18時46分49秒

   ええと、これどうしたものか…。


    いやだおとなになりかけてゐる    む

   つぎつぎに猫が木になる猫の森     り

    つんつんしたり丸くなつたり     こ


    CMとなりすいつちよの鳴く     槐


 こんなに「なる」があったらさすがに目障りですよね。

 

自然薯の巻 ナオ12  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月25日(金)14時18分55秒

   なむさん、ありがとうございます。寂寥感がありますね。

その前の槐さんの句ですが、その前の「タイミング」に「とき」ではあんまりだと気づいたので、ちょっと変えます。


   自然薯の自我肥大たる湿度かな    なむ

    生きて腸まで届く山かけ     ゆかり

   満月を横切る貨車は音たてて    れいこ

    ページの焼けた擬声語辞典      槇

   ポラロイドカメラが彼をひらきだす  トキ

    雲形定規に物語あり        洋子

ウ  眉太く描いて待ちをる鶴女房      槐

    見るなと云へど閨の特権       む

   入道のこんなところに手が墨が     り

    天守閣から下す釣り糸        こ

   えきそばに芒種の月をトッピング    槇

    つゆの向うへ平泳ぎする       キ

   手も足も銀紙のやう夢のやう      子

    薄氷を踏む新品の靴         槐

   ゆかしくもなにやら蕗の薹立ちて    む

    三十路つどへる午後ののどけさ    り

   大阪のおつちやんたちと花の下     こ

    胸ポケットに仁丹のある       槇

ナオ 凍て星の粒のひとつをJAXA指す   キ

    ブラックホールといふ叙情詩     子

   約束の二時にどこでもドアの前     槐

    いやだおとなになりかけてゐる    む

   つぎつぎに猫が木になる猫の森     り

    つんつんしたり丸くなつたり     こ

   モヒカンをおつ立てたまま死ぬつもり  槇

    等身大のパンが焼かれて       キ

   なま肉に塩胡椒ふるタイミング     子

    CMとなりすいつちよの鳴く     槐

   箱に箱積んで月光裡の台車       む

    木犀の香のことに激しき       り

ナウ


 ここから名残裏です。しらふに返った感じで挙句に向かいましょう。れいこさん、雑でお願いします。




 

自然薯ナオ11。  投稿者:なむ。  投稿日:2019年10月25日(金)13時44分40秒

  箱に箱積んで月光裡の台車  

韃靼人の巻 ナオ12  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月25日(金)12時58分53秒

   りゑさん、ありがとうございます。せっかく月の座なので、そのものを詠んで下さい。で、一句目ですが、これはこれで前句の忙しい人物像がせり上がってくるような気がします。


   長き夜の韃靼人の踊りかな     りゑ

    後の月にはのちのしづかさ    三島

   とりどりに拾ふ橡の実などありて  詠犬

    私語の聞こえる教壇にたつ    ハク

   それつぽく髪を乱して白手套    西生

    風力計も折れんばかりに     天気

ウ  欠航を告げられてゐる不倫行    真人

    袖すり合ふも蛸壺の縁       ゑ

   暗がりに眠る天文科学館       島

    いちご畑にジョン・レノン立つ   犬

   Dm-E-C-Eと弾きつづけ     ク

    だんだんずれるネクタイの柄    生

   縊死の木の下に始まる名推理     気

    力学を説く前歯欠けたる      人

   トム猫がジェリーを攫ふ月朧     ゑ

    知らない町を歩くお彼岸      島

   花冷えの永楽銭の穴四角       犬

    聞かず顔にて長煙管とり      ク

ナオ 土曜日の綺麗な靴の逃亡者      生

    グエンカオキの曾孫と名乗る    気

   怪しげな投資顧問の事務所にて    人

    ゼムクリップは炎の匂ひ      ゑ

   手作りの詩集の並ぶ棚二段      島

    インスタグラムに朗読の声       犬

   新郎は落研にゐたこともあり     ク

    首を振るたび違ふ横顔       生

   路地裏を鈴の音よぎる今朝の秋    気

    暑中見舞を出しそびれたる     人

   宙返りして見る月も丸かつた     ゑ

    崩れ簗ある三半規管        島

ナウ


 ここから名残裏です。あばれどころはもうおしまい。しらふに返った感じで挙句まであと一息です。秋が四句続いたので、詠犬さん、雑の句をお願いします。


 

韃靼人の巻 ナオ11  投稿者:りゑ  投稿日:2019年10月25日(金)12時04分39秒

  宙返りして見る月も丸かつた  りゑ

キャンバスの三日月型の穴覗き


そのものでないと駄目なんでしたっけ…

お捌きください。  

自然薯の巻 ナオ10 もとい  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月24日(木)22時12分32秒

   しまった。打越がパンで前句が胡椒で付け句で豆を挽いたら台所から出られていないので、CMの方にします。


   自然薯の自我肥大たる湿度かな    なむ

    生きて腸まで届く山かけ     ゆかり

   満月を横切る貨車は音たてて    れいこ

    ページの焼けた擬声語辞典      槇

   ポラロイドカメラが彼をひらきだす  トキ

    雲形定規に物語あり        洋子

ウ  眉太く描いて待ちをる鶴女房      槐

    見るなと云へど閨の特権       む

   入道のこんなところに手が墨が     り

    天守閣から下す釣り糸        こ

   えきそばに芒種の月をトッピング    槇

    つゆの向うへ平泳ぎする       キ

   手も足も銀紙のやう夢のやう      子

    薄氷を踏む新品の靴         槐

   ゆかしくもなにやら蕗の薹立ちて    む

    三十路つどへる午後ののどけさ    り

   大阪のおつちやんたちと花の下     こ

    胸ポケットに仁丹のある       槇

ナオ 凍て星の粒のひとつをJAXA指す   キ

    ブラックホールといふ叙情詩     子

   約束の二時にどこでもドアの前     槐

    いやだおとなになりかけてゐる    む

   つぎつぎに猫が木になる猫の森     り

    つんつんしたり丸くなつたり     こ

   モヒカンをおつ立てたまま死ぬつもり  槇

    等身大のパンが焼かれて       キ

   なま肉に塩胡椒ふるタイミング     子

    CMのときすいつちよの鳴く     槐


 なむさん、こちらでお願いします。


 

自然薯の巻 ナオ10  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月24日(木)22時04分59秒

   槐さん、香辛料にも歴史ありですね。二句目を頂きたいのですが、この巻、けっこう二物並置をやっていて「手が墨が」「手も足も」「銀紙のやう夢のやう」「つんつんしたり丸くなつたり」とあるので、ちょっと変えます。


   自然薯の自我肥大たる湿度かな    なむ

    生きて腸まで届く山かけ     ゆかり

   満月を横切る貨車は音たてて    れいこ

    ページの焼けた擬声語辞典      槇

   ポラロイドカメラが彼をひらきだす  トキ

    雲形定規に物語あり        洋子

ウ  眉太く描いて待ちをる鶴女房      槐

    見るなと云へど閨の特権       む

   入道のこんなところに手が墨が     り

    天守閣から下す釣り糸        こ

   えきそばに芒種の月をトッピング    槇

    つゆの向うへ平泳ぎする       キ

   手も足も銀紙のやう夢のやう      子

    薄氷を踏む新品の靴         槐

   ゆかしくもなにやら蕗の薹立ちて    む

    三十路つどへる午後ののどけさ    り

   大阪のおつちやんたちと花の下     こ

    胸ポケットに仁丹のある       槇

ナオ 凍て星の粒のひとつをJAXA指す   キ

    ブラックホールといふ叙情詩     子

   約束の二時にどこでもドアの前     槐

    いやだおとなになりかけてゐる    む

   つぎつぎに猫が木になる猫の森     り

    つんつんしたり丸くなつたり     こ

   モヒカンをおつ立てたまま死ぬつもり  槇

    等身大のパンが焼かれて       キ

   なま肉に塩胡椒ふるタイミング     子

    野分を耳に豆を挽きつつ       槐


 なむさん、野分のあとの月の座という難しい場面です。よろしくお願いします。

 

再考  投稿者:田中槐  投稿日:2019年10月24日(木)21時24分22秒

  胡椒といえば十字軍なんですけどねえ(笑)

悩みつつ、、、


CMのときすいつちよの鳴く

野分聞きつつ豆を挽きつつ


いかがでしょう。  

名の重複問題  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月24日(木)21時00分24秒

   天気さん、「名」の重複も「今朝の秋」もそのままでいいでしょう。そうします。  

ああ、そうか  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月24日(木)20時57分28秒

   真人さん、分かりました。暑中見舞を出しそびれ、その上、残暑見舞の時期も過ぎてしまったので、「も」だったんですね。でも「暑中見舞を出しそびれたる」で行きます。  

韃靼人の巻 ナオ10  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月24日(木)20時53分21秒

   真人さん、ありがとうございます。

一句目…いえ、出しそびれたのは暑中見舞で、立秋過ぎに出すのが残暑見舞です。

二句目…前句「今朝の秋」に「新涼」では付き過ぎです。

三句目…捌き人によるかとは思いますが、花の座以外では「花」の字を避けたいです。


 という訳で、一句目を直して頂くことにします。「出しそびれた」と言っているのだから句意として、まぎれもなく秋です。


   長き夜の韃靼人の踊りかな     りゑ

    後の月にはのちのしづかさ    三島

   とりどりに拾ふ橡の実などありて  詠犬

    私語の聞こえる教壇にたつ    ハク

   それつぽく髪を乱して白手套    西生

    風力計も折れんばかりに     天気

ウ  欠航を告げられてゐる不倫行    真人

    袖すり合ふも蛸壺の縁       ゑ

   暗がりに眠る天文科学館       島

    いちご畑にジョン・レノン立つ   犬

   Dm-E-C-Eと弾きつづけ     ク

    だんだんずれるネクタイの柄    生

   縊死の木の下に始まる名推理     気

    力学を説く前歯欠けたる      人

   トム猫がジェリーを攫ふ月朧     ゑ

    知らない町を歩くお彼岸      島

   花冷えの永楽銭の穴四角       犬

    聞かず顔にて長煙管とり      ク

ナオ 土曜日の綺麗な靴の逃亡者      生

    グエンカオキの曾孫と名乗る    気

   怪しげな投資顧問の事務所にて    人

    ゼムクリップは炎の匂ひ      ゑ

   手作りの詩集の並ぶ棚二段      島

    インスタグラムに朗読の声       犬

   新郎は落研にゐたこともあり     ク

    首を振るたび違ふ横顔       生

   路地裏を鈴の音よぎる今朝の秋    気

    暑中見舞を出しそびれたる     人


 りゑさん、月の座をばしっと決めて下さい。  

韃靼人 名の重複  投稿者:天気  投稿日:2019年10月24日(木)20時50分28秒

  ご指摘のあと、気になりだしました。


 グエンカオキの曾孫ださうな  気


とかに換えましょうか? おまかせします。


(今朝秋は、許容してもらおうかな。他に思いつかない)  

自然薯の巻  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月24日(木)20時43分56秒

   槐さん、ありがとうございます。ううむ、十字軍は連句で軽々しく扱えるようなものではないし、「旅する秋の蝶の土産を」の方も句としての完結感が足りないような気がします。もう何句かお願いします。「秋」の字は使わない方向でトライして下さい。  

韃靼人の巻 ナオ10  投稿者:真人  投稿日:2019年10月24日(木)18時36分24秒

  残暑見舞も出しそびれたる


夜汽車の窓に倚れば新涼


鳥居はるかに稲の花咲く


お捌きをお願いいたします。  

自然薯ナオ10  投稿者:田中槐  投稿日:2019年10月24日(木)18時03分42秒

  等身大のパンが焼かれて       キ

なま肉に塩胡椒ふるタイミング     子


十字軍来て朝顔が咲く

旅する秋の蝶の土産を   槐


よろしくお捌きを。  

路地裏  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月24日(木)17時15分19秒

   路地裏って落研に障るのかなあ。横丁だったら障る気もするけど、造詣が深くないので分かりません。そのまま行きましょう。  


韃靼人の巻 ナオ9  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年10月24日(木)17時08分8秒

   天気さん、ありがとうございます。なるほど、猫に読み替えましたか。なるべく「春」「夏」「秋」「冬」はそのまま使いたくないのですが、一箇所くらいいいでしょう。あと、「名推理」「名乗る」の重複は、じゅうぶん離れているし読み方も異なるので、そのままとします。


   長き夜の韃靼人の踊りかな     りゑ

    後の月にはのちのしづかさ    三島

   とりどりに拾ふ橡の実などありて  詠犬

    私語の聞こえる教壇にたつ    ハク

   それつぽく髪を乱して白手套    西生

    風力計も折れんばかりに     天気

ウ  欠航を告げられてゐる不倫行    真人

    袖すり合ふも蛸壺の縁       ゑ

   暗がりに眠る天文科学館       島

    いちご畑にジョン・レノン立つ   犬

   Dm-E-C-Eと弾きつづけ     ク

    だんだんずれるネクタイの柄    生

   縊死の木の下に始まる名推理     気

    力学を説く前歯欠けたる      人

   トム猫がジェリーを攫ふ月朧     ゑ

    知らない町を歩くお彼岸      島

   花冷えの永楽銭の穴四角       犬

    聞かず顔にて長煙管とり      ク

ナオ 土曜日の綺麗な靴の逃亡者      生

    グエンカオキの曾孫と名乗る    気

   怪しげな投資顧問の事務所にて    人

    ゼムクリップは炎の匂ひ      ゑ

   手作りの詩集の並ぶ棚二段      島

    インスタグラムに朗読の声       犬

   新郎は落研にゐたこともあり     ク

    首を振るたび違ふ横顔       生

   路地裏を鈴の音よぎる今朝の秋    気


 真人さん、「秋」の字を出さずに秋の句を続けて下さい。真人さんの次のりゑさんが月の座ですが、仲秋で回したいので、真人さんは秋浅い感じでお願いします。

 


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