2022年7月9日土曜日

掲示板過去ログ176

 2019年 6月10日(月)09時46分27秒から2019年 7月 1日(月)16時12分20秒まで。




日傘さしの巻・評釈3  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 7月 1日(月)16時12分20秒

      おほきな箱に蝶がびつしり         羽

ナオ モニターに迷彩服のやくみつる        庵

 漫画家・やくみつるには日本昆虫協会の副会長という一面があり、『やくみつるの昆虫図鑑』(成美堂出版)という著書もある。であれば観察ないし採集のため、迷彩服に身を包んでいるのであろう。


   モニターに迷彩服のやくみつる        庵

    渋谷スクランブル交差点          恵

 連句の評釈というのは雑学の宝庫なのではないかと思わなくもないが、これまた検索すると渋谷スクランブル交差点の大画面は現在「渋谷駅前ビジョン」「DHC Channel」「Q'S EYE」「グリコビジョン」「109フォーラムビジョン」があり、五面シンクロもできるらしい。迷彩服のやくみつるが一斉に映し出されることもあるのだろう。それにしても恵さんの付句、たった一語で十四音を使い切る大胆なわざである。


    渋谷スクランブル交差点          恵

   うつすらと火薬匂ひて月涼し         子

 雑踏に一抹の不吉さを感じ取るのは順当なところだろう。月涼しが効いている。言葉尻だけを捉えれば、打越の「迷彩服」と「火薬」は障らなくもないが、堂々めぐりになっている訳ではないのでよしとする。


   うつすらと火薬匂ひて月涼し         子

    赤い貼絵にいそしむ画伯          萸

 「火」から「赤」という筋である。


    赤い貼絵にいそしむ画伯          萸

   ポルシェとかボリシェヴィキとか走り抜け   り

 赤いものをふたつ並べて走り抜けた。とっとと去らないと「交差点では私の車がミラーこすったと」で三句前に障るではないかなどと言われてしまう。


   ポルシェとかボリシェヴィキとか走り抜け   り

    微調整する景気判断            生

 前句の革命的左翼に対し、「景気判断」というなんとも資本主義的なもので付けている。


    微調整する景気判断            生

   裏切の宇宙怪獣やるせなし          羽

 「宇宙怪獣」とは面白いところを突いてきた。地球上に東西の目に見える対立があった時代であれば、「宇宙怪獣」という共通の敵に対し地球人も一丸となって結束できたのだろうが、冷戦後のグローバル化した現代においては、目に見えない分断が進んで共通の敵という概念を設定しづらく、「宇宙怪獣」も商売上がったりなのだ。


   裏切の宇宙怪獣やるせなし          羽

    じゃがたら芋を大鍋に煮る         庵

 着ぐるみを脱いで転職したのだろうか。ここから秋の句が続く。


    じゃがたら芋を大鍋に煮る         庵

   水澄みて洗濯板の硬き音           恵

 質素な暮らし向きである。


   水澄みて洗濯板の硬き音           恵

    こめかみの奥きつつきの来て        子

 前句の「硬き音」を受けて、頭痛の描写に「きつつき」を用いている。k音、t音の連鎖がなんとも硬い。


    こめかみの奥きつつきの来て        子

   体幹は洞となり果て後の月          萸

 きつつきにつつかれ続け胴が洞と成り果てた。月の座であるが、秋も四句目なので「後の月」としている。


   体幹は洞となり果て後の月          萸

    遠めがねにて見やる行くすゑ        り

 空洞のものとして望遠鏡を出した。わざわざ古風な言い方にしたので人によっては遠眼鏡事件を思い出すかも知れない。

 

 

 

うわあ  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月28日(金)22時44分35秒

   茱萸さん、ありがとうございます。「何がジェーンに起こったか」、ツタヤで借りて観てみますね。  

(無題)  投稿者:沢茱萸  投稿日:2019年 6月28日(金)10時29分25秒

  ゆかり様

注釈面白く拝読しています。

ベティ・デイヴィス、古い女優ですよね。「何がジェーンに起こったか」という作品では顔が白塗りで怪演っぷりが見事なのですが、前句の遺骨の白さ、そしてカプセルにそれを詰めているひとのさびしさが映画のヒロイン像と重なったといった次第です。映画の中に子ども時代のヒロインの等身大の「ジェーン人形」が出てきてこれがキーアイテムなのですが…あんまり言うとネタバレになってしまいますね(笑)ただのホラーサスペンスの域を超えたシュールな作品だと思いますのでオススメです!(あれ、なんの話し?)ちなみに映画の衝撃のラストシーンと付句「水族館を冷やか」すところが不思議にオーバーラップするのです。  

日傘さしの巻・評釈2  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月27日(木)10時51分29秒

      薄原より魔女の飛び立ち          恵

ウ  カプセルに遺骨を詰める暮の秋       桐子

 ここから初折裏で、あばれどころとなる。前句の魔女、一体なにをやらかして飛び去ったものだか…。「カプセル」がSFのようである。桐子さんは柳人。


   カプセルに遺骨を詰める暮の秋       桐子

    等身大のベティ・デイヴィス        萸

 ベティ・デイヴィスはアメリカの女優。ウィキペディアによれば、キャサリン・ヘプバーンと並ぶ、ハリウッド映画史上屈指の演技派女優で、尊敬をこめて「フィルムのファースト・レディ」と呼ばれた由。前句「カプセル」の窮屈さから導かれたであろう「等身大の」は、ベティ・デイヴィス本人の形容であれば女優ではない素顔のといった意味になり得るし、そのものではないレプリカである可能性もある。


    等身大のベティ・デイヴィス        萸

   値札ある水族館を冷やかして         り

 東京タワーの下の方には比較的有名な蝋人形館の他に水族館があり、知る人ぞ知る話ではあるが、この水族館で展示される魚類は値札のついた売り物なのだった。蝋人形館に等身大のベティ・デイヴィスが本当にあったかは知らない。またこの水族館は二〇一八年九月三〇日をもって閉館となった。もっとも句としては東京タワーも蝋人形館も出て来ないので、そんなものをビビビと読み取れるとしたらよほどの東京タワーおたくだろう。普通に読むと、休日のベティ・デイヴィスが一風変わった水族館に立ち寄り、ベティ・デイヴィスと気づかれつつも何も買わず次から次へと水槽を眺めて行く景だと思うし、それでよい。気分としては、恋の呼び出しである。


   値札ある水族館を冷やかして         り

    降れば降るほど逢ひたいと言ふ       生

 前句の水っぽさを受けて、長雨に転じている。悶々とした恋人同士の電話だろうか。


    降れば降るほど逢ひたいと言ふ       生

   夜の土に二人で下りて落書きし        羽

 舗装された道路から下りて橋脚とか塀とかそんなものに落書きをしているのだろうか。逢うには逢ったが、道を踏み外している。


   夜の土に二人で下りて落書きし        羽

    ヘリコプターがよぎる寒空         庵

 前句の二人は逃亡中のようである。緊迫した展開である。恋を離れている。


    ヘリコプターがよぎる寒空         庵

   着膨れて左手重きサイコガン         恵

 検索するとサイコガンとは、寺沢武一氏の漫画『コブラ』の主人公である宇宙海賊コブラのパイソン77マグナムと並ぶ武器である。寺沢武一氏も知らなければ『コブラ』も知らないが、前句の緊迫した展開を受けるにはこのくらいの武装が必要だろう。「それ、違うじゃろ」という突っ込みを待つ季語「着膨れて」が妙に可笑しい。


   着膨れて左手重きサイコガン         恵

    夜が足りない緞帳の裏           子

 前句を芝居の演目とした付けだろう。幕が下りたあと、翌朝までにあわただしく撤収し移動しなければいけないのだ。


    夜が足りない緞帳の裏           子

   初凪の岬を一周廻る猿            茱

 「初凪」と正月の季語なので、この猿は野生ではなく家々を廻る猿回しの猿だろう。前句の旅の一座の雰囲気を受けて付けている。


   初凪の岬を一周廻る猿            茱

    灯台しろくうららかにして         り

 前句の「岬」を受け単純な叙景で転じている。ここから春。


    灯台しろくうららかにして         り

   バザールのベルベル人と花の下        生

 花の座であるが、「バザールのベルベル人」とは変なものを出してきた。検索するとベルベル人とは、北アフリカ(マグレブ)の広い地域に古くから住み、アフロ・アジア語族のベルベル諸語を母語とする人々の総称とのこと。とはいえ、花の座なので北アフリカの景ではなく、インバウンドな当節日本事情なのだろう。句としても濁音の効果により異国情緒があり、前句の「灯台しろく」に対しカラフルな印象がある。


   バザールのベルベル人と花の下        生

    おほきな箱に蝶がびつしり         羽

 バザールの売り物だろうか。このあたり虚実入り乱れてじつに面白い。  

日傘さしの巻・評釈1  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月25日(火)21時26分39秒

     日傘さし一個の点となりにけり       茱萸

 発句は歌人の茱萸さんから頂いた。自身を見られる対象として景の中に配置した絵画的な句である。「けり」により発句として立ち、なんとも印象鮮明である。


   日傘さし一個の点となりにけり       茱萸

    遠近法で続く万緑           ゆかり

 脇は発句と同じ場所、同じ時刻で詠み挨拶とする。絵画的な発句に対し美術用語を用い、背景を描くように奥行きを加えた。「万緑」は季語であるとともに、漢詩の「万緑叢中紅一点」から派生して人口に膾炙した「紅一点」を踏まえ、凜とした発句の人物の印象を言外にほのめかしている。


    遠近法で続く万緑           ゆかり

   地球儀の海のあたりに耳あてて      小奈生

 第三は発句と脇の挨拶から離れ、付け合いのほんとうの開始となる。遠近法の消失点へ向かう数多の直線に対し、地球儀のイメージは確かに遠い。「海のあたりに耳あてて」というのも意表をついている。この人は一体なにをやっているのだろう。小奈生さんは連句人なので、以下ほとんど無注文で自由に付けて頂いた。


   地球儀の海のあたりに耳あてて      小奈生

    やがて安らぐしろい神経         四羽

 前句のよく分からない行動は、平常心を取り戻そうとしていたようである。「しろい」がなんとも繊細である。あえて景のない句で付けて変化としている。四羽さんは俳人で、ジャズ・ミュージシャンでもある。


    やがて安らぐしろい神経         四羽

   自転車で遅番に行く月明り         媚庵

 月の座であるが、打越に「地球儀」があるために丸い月は出せず、かたちに障らない「月明り」としている。前句の世慣れしない人物が遅番で出勤する。媚庵さんはここではほぼ常連で、歌人にして俳人。

   自転車で遅番に行く月明り         媚庵

    薄原より魔女の飛び立ち          恵

 うっ、表六句で「魔女」を出しますか、という気もするが、それが恵さんの持ち味だし、それを通すのも「みしみし」の持ち味である。巨大な月の前を飛ぶ自転車のシルエットの有名な映画ポスターがあるが、打越の人物を離れそんな魔女の姿が浮かぶ。恵さんは久々の参加で、俳人。連句ではぐいぐいと変なものを突っ込んでくる。

 

赤  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月22日(土)12時39分17秒

   恵さん、どうも。いや、これは前句とあいまって赤線、青線というあやしげな雰囲気を醸し出しているので、動かさないでおきましょう。  

(無題)  投稿者:恵  投稿日:2019年 6月22日(土)12時24分55秒

  あ~、赤!見落としてましたー(^^;;

前句の「輪を描く」からの発想なので、赤じゃなくて「墨」とか「バツ」でもいいかも。

いかがでしょう。


    二十世紀の冬帽傾ぐ            羽

   蒼穹に輪を描くブルーインパルス       庵

    墨で記せし恋猫の地図           恵

        バツで記せし恋猫の地図


とか。

 

想像力の発動ベクトル  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月22日(土)10時29分43秒

   媚庵さん、毎度ありがとうございました。

「連句はどなたの句に付けるかで、想像力の発動ベクトルが異なるんだな」という意味では媚庵さん→恵さんという流れも今回じつに楽しかったです。


    やがて安らぐしろい神経         四羽

   自転車で遅番に行く月明り         媚庵

    薄原より魔女の飛び立ち          恵


とか


    二十世紀の冬帽傾ぐ            羽

   蒼穹に輪を描くブルーインパルス       庵

    赤で記せし恋猫の地図           恵


とか。

 後者の恵さんの「赤」はナオ四句目に「赤い貼絵にいそしむ画伯 萸」があるけど、どちらも密接に前後関係があるから今さら差替不能でしょうね。

 

ありがとうございます  投稿者:媚庵  投稿日:2019年 6月22日(土)08時18分24秒

  連衆のみなさま。満尾おめでとうございます。何度も滞らせてしまい、申し訳ありませんでした。四羽さん、嬉しい刺激をありがとうございます。連句はどなたの句に付けるかで、想像力の発動ベクトルが異なるんだなと、実感いたしました。  

むふふふ  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月22日(土)00時20分5秒

   茱萸さん、初参加ありがとうございました。

 連句の場合、慣れ親しんで高度になる部分と、成功体験の繰り返しによってつまらなくなってしまう部分の両方があると思うのです。私は茱萸さんの次に付けていて、「おお、こう来たか」とつねに新鮮な気持ちで臨めました。


    こめかみの奥きつつきの来て        子

   体幹は洞となり果て後の月          萸

    遠めがねにて見やる行くすゑ        り


のあたり、そうとう楽しかったです。洞と胴って字も似てるし…。


ぜひまたご参加下さい。

ひとつ前に書き忘れたけど、桐子さんもぜひまた。  

くくく  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月22日(土)00時00分56秒

   桐子さん、初参加ありがとうございました。

連句で使う脳もまたよろしかったのではないでしょうか。いずれ付句した夜にみた夢だけで十句くらい拝見したいものです。


ひかがみに一本ながき梅雨の夢 ゆかり


 

ありがとうございました  投稿者:沢茱萸  投稿日:2019年 6月21日(金)21時33分29秒

  この度は貴重な機会をいただき、ありがとうございました。無知なままに参加してしまいお恥ずかしいかぎりですが、楽しかったです。季語ともっと仲良くなりたいですね(笑)連衆の皆様、お世話になりました。  

ありがとうございました  投稿者:桐子  投稿日:2019年 6月21日(金)14時16分26秒

  不勉強で失礼いたしました。

日ごろの川柳とはまったく違う脳をつかったせいか、

付句した夜はおかしな夢ばかりみました。

膝裏に長い毛が1本だけ生えて引っ張っても、なかなか抜けないとか…。

連句おそるべし、です。

皆さま、ありがとうございました。  

ふふふふふふ  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月21日(金)13時25分15秒

   四羽さん、初参加ありがとうございました。

四羽さんが詩情あふれる句でつないだところを媚庵さんが飛ばす、


    降れば降るほど逢ひたいと言ふ       生

   夜の土に二人で下りて落書きし        羽

    ヘリコプターがよぎる寒空         庵


とか


   バザールのベルベル人と花の下        生

    おほきな箱に蝶がびつしり         羽

ナオ モニターに迷彩服のやくみつる        庵


とかが続いたあとでの、


    微調整する景気判断            生

   裏切の宇宙怪獣やるせなし          羽

    じゃがたら芋を大鍋に煮る         庵


の逆襲ぶりが楽しかったです。

 これからも可能性を追い求めて行きたいです。またぜひご参加下さい。


 

ふっふっふ  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月21日(金)13時14分37秒

   恵さん、久々のご参加ありがとうございました。

「着膨れて左手重きサイコガン」を筆頭に過激な句をいろいろぶち込んで頂き、後続の桐子さんはずいぶん面食らったのではないかと思います。


またぜひご参加下さい。  

お疲れ様でした!  投稿者:赤野四羽  投稿日:2019年 6月21日(金)12時10分7秒

  めでたく満尾ですね!

初めての連句でしたが楽しめました。なかなか現代的な一巻になったのでは。

捌き次第でまだまだ可能性がありそうですね。

また機会があればぜひ~  

祝 日傘さし満尾  投稿者:恵  投稿日:2019年 6月21日(金)10時48分15秒

  日傘さし、満尾おめでとうごさいます!

ゆかりさん、お捌きありがとうございました。お疲れ様でした。

連衆の皆様、ありがとうございました。楽しい旅でした(^^)  

日傘さしの巻 満尾  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月20日(木)22時55分11秒

   あ、これはぜったい二句目が面白いです。これにて満尾とします。


   日傘さし一個の点となりにけり       茱萸

    遠近法で続く万緑           ゆかり

   地球儀の海のあたりに耳あてて      小奈生

    やがて安らぐしろい神経         四羽

   自転車で遅番に行く月明り         媚庵

    薄原より魔女の飛び立ち          恵

ウ  カプセルに遺骨を詰める暮の秋       桐子

    等身大のベティ・デイヴィス        萸

   値札ある水族館を冷やかして         り

    降れば降るほど逢ひたいと言ふ       生

   夜の土に二人で下りて落書きし        羽

    ヘリコプターがよぎる寒空         庵

   着膨れて左手重きサイコガン         恵

    夜が足りない緞帳の裏           子

   初凪の岬を一周廻る猿            茱

    灯台しろくうららかにして         り

   バザールのベルベル人と花の下        生

    おほきな箱に蝶がびつしり         羽

ナオ モニターに迷彩服のやくみつる        庵

    渋谷スクランブル交差点          恵

   うつすらと火薬匂ひて月涼し         子

    赤い貼絵にいそしむ画伯          萸

   ポルシェとかボリシェヴィキとか走り抜け   り

    微調整する景気判断            生

   裏切の宇宙怪獣やるせなし          羽

    じゃがたら芋を大鍋に煮る         庵

   水澄みて洗濯板の硬き音           恵

    こめかみの奥きつつきの来て        子

   体幹は洞となり果て後の月          萸

    遠めがねにて見やる行くすゑ        り

ナウ しんしんと雪の音聞くカテドラル       生

    二十世紀の冬帽傾ぐ            羽

   蒼穹に輪を描くブルーインパルス       庵

    赤で記せし恋猫の地図           恵

   あしあとにひかり生まれる花の朝       子

    みんな似てゐる四月の子ども        萸


起首:2019年 5月27日(月)

満尾:2019年 6月20日(木)

捌き:ゆかり


 連衆の皆様、ありがとうございました。しばしご歓談下さい。多少の不具合対応受け付けます。  

日傘さし 挙句(再)  投稿者:沢茱萸  投稿日:2019年 6月20日(木)22時45分0秒

  ビルの谷間に蜂の声きく  茱

みんな似ている四月の子ども


2句目はちょっと不気味ですか…自信ありませんがお願いします。

 

ううむ  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月20日(木)21時19分49秒

   茱萸さん、ありがとうございます。


一句目…打越「地図」、前句「あしあと」で「旅」だと続いてしまう感じがします。

二句目…花の座のあとに「麦踏」だと季が戻ってしまいます。同季の中では時間順なのです。

三句目…「謝肉祭」も同じで、季が戻ってしまいます。


 晩春っぽいものでまとめた方がよいと思います。もう一句いかがでしょうか。  

日傘さし 挙句  投稿者:沢茱萸  投稿日:2019年 6月20日(木)20時21分46秒

  赤で記せし恋猫の地図           恵

   あしあとにひかり生まれる花の朝       子


巨人のどかに旅支度する  茱

麦踏愉しワルツのリズム

駆け抜けてゆく謝肉祭へと


緊張します!お捌きよろしくお願いします。

 

日傘さし ナウ 花  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月20日(木)14時12分25秒

   桐子さん、ありがとうございます。二句目がいいでしょう。捌き人の好みにより「足跡」はひらがなにしてみます。


一句目…打越の「青」、前句の「赤」に金と銀では続き過ぎる気がします。

三句目…前句「恋猫」に対し「くちびる」が人間の恋っぽいので、この場面では避けておきます。


   日傘さし一個の点となりにけり       茱萸

    遠近法で続く万緑           ゆかり

   地球儀の海のあたりに耳あてて      小奈生

    やがて安らぐしろい神経         四羽

   自転車で遅番に行く月明り         媚庵

    薄原より魔女の飛び立ち          恵

ウ  カプセルに遺骨を詰める暮の秋       桐子

    等身大のベティ・デイヴィス        萸

   値札ある水族館を冷やかして         り

    降れば降るほど逢ひたいと言ふ       生

   夜の土に二人で下りて落書きし        羽

    ヘリコプターがよぎる寒空         庵

   着膨れて左手重きサイコガン         恵

    夜が足りない緞帳の裏           子

   初凪の岬を一周廻る猿            茱

    灯台しろくうららかにして         り

   バザールのベルベル人と花の下        生

    おほきな箱に蝶がびつしり         羽

ナオ モニターに迷彩服のやくみつる        庵

    渋谷スクランブル交差点          恵

   うつすらと火薬匂ひて月涼し         子

    赤い貼絵にいそしむ画伯          萸

   ポルシェとかボリシェヴィキとか走り抜け   り

    微調整する景気判断            生

   裏切の宇宙怪獣やるせなし          羽

    じゃがたら芋を大鍋に煮る         庵

   水澄みて洗濯板の硬き音           恵

    こめかみの奥きつつきの来て        子

   体幹は洞となり果て後の月          萸

    遠めがねにて見やる行くすゑ        り

ナウ しんしんと雪の音聞くカテドラル       生

    二十世紀の冬帽傾ぐ            羽

   蒼穹に輪を描くブルーインパルス       庵

    赤で記せし恋猫の地図           恵

   あしあとにひかり生まれる花の朝       子


 茱萸さん、挙句をお願いします。花の座の幻想的な雰囲気を生かしつつ、春のおめでたい句で締めて下さい。

 

花の座  投稿者:桐子  投稿日:2019年 6月19日(水)23時06分23秒

  華やかな句が苦手で…すみません。


蒼穹に輪を描くブルーインパルス       庵

 赤で記せし恋猫の地図           恵


金の鈴銀の鈴花降りつづく

足跡にひかり生まれる花の朝

声遠くくちびるはなれ花の下


お捌きをー。

 

日傘さし ナウ4  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月18日(火)20時58分37秒

   恵さん、ありがとうございます。これは名残裏にしては面白すぎますね。二句目を頂きます。赤線地帯ですか。


   日傘さし一個の点となりにけり       茱萸

    遠近法で続く万緑           ゆかり

   地球儀の海のあたりに耳あてて      小奈生

    やがて安らぐしろい神経         四羽

   自転車で遅番に行く月明り         媚庵

    薄原より魔女の飛び立ち          恵

ウ  カプセルに遺骨を詰める暮の秋       桐子

    等身大のベティ・デイヴィス        萸

   値札ある水族館を冷やかして         り

    降れば降るほど逢ひたいと言ふ       生

   夜の土に二人で下りて落書きし        羽

    ヘリコプターがよぎる寒空         庵

   着膨れて左手重きサイコガン         恵

    夜が足りない緞帳の裏           子

   初凪の岬を一周廻る猿            茱

    灯台しろくうららかにして         り

   バザールのベルベル人と花の下        生

    おほきな箱に蝶がびつしり         羽

ナオ モニターに迷彩服のやくみつる        庵

    渋谷スクランブル交差点          恵

   うつすらと火薬匂ひて月涼し         子

    赤い貼絵にいそしむ画伯          萸

   ポルシェとかボリシェヴィキとか走り抜け   り

    微調整する景気判断            生

   裏切の宇宙怪獣やるせなし          羽

    じゃがたら芋を大鍋に煮る         庵

   水澄みて洗濯板の硬き音           恵

    こめかみの奥きつつきの来て        子

   体幹は洞となり果て後の月          萸

    遠めがねにて見やる行くすゑ        り

ナウ しんしんと雪の音聞くカテドラル       生

    二十世紀の冬帽傾ぐ            羽

   蒼穹に輪を描くブルーインパルス       庵

    赤で記せし恋猫の地図           恵


 桐子さん、花の座をお願いします。必ず「花」という字を使って、内容としては桜のうつくしさを謳歌して下さい。

 

日傘さしナウ4  投稿者:恵  投稿日:2019年 6月18日(火)14時05分32秒

  ナウ しんしんと雪の音聞くカテドラル       生

    二十世紀の冬帽傾ぐ            羽

   蒼穹に輪を描くブルーインパルス       庵


    添削済みの鶯の声             恵

    赤で記せし恋猫の地図

    畑焼く煙は堤を越えて


如何でしょうか。お捌き下さい。  

日傘さしナウ3  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月17日(月)21時23分58秒

   媚庵さん、ありがとうございます。三句目を頂きます。どう見ても十月十日のオリンピック開会式ですが、季語がないという一点で、ここでは雑として扱います。


   日傘さし一個の点となりにけり       茱萸

    遠近法で続く万緑           ゆかり

   地球儀の海のあたりに耳あてて      小奈生

    やがて安らぐしろい神経         四羽

   自転車で遅番に行く月明り         媚庵

    薄原より魔女の飛び立ち          恵

ウ  カプセルに遺骨を詰める暮の秋       桐子

    等身大のベティ・デイヴィス        萸

   値札ある水族館を冷やかして         り

    降れば降るほど逢ひたいと言ふ       生

   夜の土に二人で下りて落書きし        羽

    ヘリコプターがよぎる寒空         庵

   着膨れて左手重きサイコガン         恵

    夜が足りない緞帳の裏           子

   初凪の岬を一周廻る猿            茱

    灯台しろくうららかにして         り

   バザールのベルベル人と花の下        生

    おほきな箱に蝶がびつしり         羽

ナオ モニターに迷彩服のやくみつる        庵

    渋谷スクランブル交差点          恵

   うつすらと火薬匂ひて月涼し         子

    赤い貼絵にいそしむ画伯          萸

   ポルシェとかボリシェヴィキとか走り抜け   り

    微調整する景気判断            生

   裏切の宇宙怪獣やるせなし          羽

    じゃがたら芋を大鍋に煮る         庵

   水澄みて洗濯板の硬き音           恵

    こめかみの奥きつつきの来て        子

   体幹は洞となり果て後の月          萸

    遠めがねにて見やる行くすゑ        り

ナウ しんしんと雪の音聞くカテドラル       生

    二十世紀の冬帽傾ぐ            羽

   蒼穹に輪を描くブルーインパルス       庵


 恵さん、初春か雑でお願いします。恵さんの次の桐子さんが花の座となります。  

ナウ3  投稿者:媚庵  投稿日:2019年 6月17日(月)18時26分11秒

  ナウ しんしんと雪の音聞くカテドラル       生

    二十世紀の冬帽傾ぐ            羽


   正装の女性将校壇上に

   マラソンのランナー二人競ひ合ひ

   蒼穹に輪を描くブルーインパルス


いかがでしょうか。お捌きください。



     

日傘さし ナウ2  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月17日(月)09時28分32秒

   遅くなりまして、すみません。打越「行くすゑ」と障るような気がしないでもないのですが、一句目がいいでしょう。


   日傘さし一個の点となりにけり       茱萸

    遠近法で続く万緑           ゆかり

   地球儀の海のあたりに耳あてて      小奈生

    やがて安らぐしろい神経         四羽

   自転車で遅番に行く月明り         媚庵

    薄原より魔女の飛び立ち          恵

ウ  カプセルに遺骨を詰める暮の秋       桐子

    等身大のベティ・デイヴィス        萸

   値札ある水族館を冷やかして         り

    降れば降るほど逢ひたいと言ふ       生

   夜の土に二人で下りて落書きし        羽

    ヘリコプターがよぎる寒空         庵

   着膨れて左手重きサイコガン         恵

    夜が足りない緞帳の裏           子

   初凪の岬を一周廻る猿            茱

    灯台しろくうららかにして         り

   バザールのベルベル人と花の下        生

    おほきな箱に蝶がびつしり         羽

ナオ モニターに迷彩服のやくみつる        庵

    渋谷スクランブル交差点          恵

   うつすらと火薬匂ひて月涼し         子

    赤い貼絵にいそしむ画伯          萸

   ポルシェとかボリシェヴィキとか走り抜け   り

    微調整する景気判断            生

   裏切の宇宙怪獣やるせなし          羽

    じゃがたら芋を大鍋に煮る         庵

   水澄みて洗濯板の硬き音           恵

    こめかみの奥きつつきの来て        子

   体幹は洞となり果て後の月          萸

    遠めがねにて見やる行くすゑ        り

ナウ しんしんと雪の音聞くカテドラル       生

    二十世紀の冬帽傾ぐ            羽


 媚庵さん、雑でお願いします。


 

ナウ2案  投稿者:赤野四羽  投稿日:2019年 6月16日(日)22時19分56秒

  二十世紀の冬帽傾ぐ

天の狼だるく眺める

ぼろ市ゆけば鳩の群たる


なかなか加減が難しいですね。

よろしくお願いします。  

日傘さし ナウ 1  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月15日(土)10時34分7秒

   小奈生さん、ありがとうございます。

これは三句目がいいでしょう。「行くすゑ」感があります。


   日傘さし一個の点となりにけり       茱萸

    遠近法で続く万緑           ゆかり

   地球儀の海のあたりに耳あてて      小奈生

    やがて安らぐしろい神経         四羽

   自転車で遅番に行く月明り         媚庵

    薄原より魔女の飛び立ち          恵

ウ  カプセルに遺骨を詰める暮の秋       桐子

    等身大のベティ・デイヴィス        萸

   値札ある水族館を冷やかして         り

    降れば降るほど逢ひたいと言ふ       生

   夜の土に二人で下りて落書きし        羽

    ヘリコプターがよぎる寒空         庵

   着膨れて左手重きサイコガン         恵

    夜が足りない緞帳の裏           子

   初凪の岬を一周廻る猿            茱

    灯台しろくうららかにして         り

   バザールのベルベル人と花の下        生

    おほきな箱に蝶がびつしり         羽

ナオ モニターに迷彩服のやくみつる        庵

    渋谷スクランブル交差点          恵

   うつすらと火薬匂ひて月涼し         子

    赤い貼絵にいそしむ画伯          萸

   ポルシェとかボリシェヴィキとか走り抜け   り

    微調整する景気判断            生

   裏切の宇宙怪獣やるせなし          羽

    じゃがたら芋を大鍋に煮る         庵

   水澄みて洗濯板の硬き音           恵

    こめかみの奥きつつきの来て        子

   体幹は洞となり果て後の月          萸

    遠めがねにて見やる行くすゑ        り

ナウ しんしんと雪の音聞くカテドラル       生


 四羽さん、冬か雑でお願いします。名残裏なので、面白すぎないものがいいです。


 

ナウ1付句案  投稿者:瀧村小奈生  投稿日:2019年 6月15日(土)08時20分9秒

  それぞれの夜を縁どるやうに雪

弟が兄追ひ越して雪まろげ

しんしんと雪の音聞くカテドラル


よろしくお捌きください。  

雪の座  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月14日(金)19時03分57秒

   ああ、すみません。勉強してもふつうの連句にそんな言葉はありません。ここまでの進行で雪がまだ出ていないので、戯れにそう言っただけです。雪を詠み込んで下さい。  

質問です。  投稿者:瀧村小奈生  投稿日:2019年 6月14日(金)18時07分43秒

  雪の座というのは、雪を詠み込めばよいのでしょうか。

不勉強で申し訳ありません。  

日傘さし ナオ12  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月14日(金)11時36分32秒

   付けます。


   日傘さし一個の点となりにけり       茱萸

    遠近法で続く万緑           ゆかり

   地球儀の海のあたりに耳あてて      小奈生

    やがて安らぐしろい神経         四羽

   自転車で遅番に行く月明り         媚庵

    薄原より魔女の飛び立ち          恵

ウ  カプセルに遺骨を詰める暮の秋       桐子

    等身大のベティ・デイヴィス        萸

   値札ある水族館を冷やかして         り

    降れば降るほど逢ひたいと言ふ       生

   夜の土に二人で下りて落書きし        羽

    ヘリコプターがよぎる寒空         庵

   着膨れて左手重きサイコガン         恵

    夜が足りない緞帳の裏           子

   初凪の岬を一周廻る猿            茱

    灯台しろくうららかにして         り

   バザールのベルベル人と花の下        生

    おほきな箱に蝶がびつしり         羽

ナオ モニターに迷彩服のやくみつる        庵

    渋谷スクランブル交差点          恵

   うつすらと火薬匂ひて月涼し         子

    赤い貼絵にいそしむ画伯          萸

   ポルシェとかボリシェヴィキとか走り抜け   り

    微調整する景気判断            生

   裏切の宇宙怪獣やるせなし          羽

    じゃがたら芋を大鍋に煮る         庵

   水澄みて洗濯板の硬き音           恵

    こめかみの奥きつつきの来て        子

   体幹は洞となり果て後の月          萸

    遠めがねにて見やる行くすゑ        り

ナウ


 名残裏です。ここからはしらふに戻ります。小奈生さん、雪の座をお願いします。  

日傘さし ナオ 月  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月13日(木)22時22分6秒

   茱萸さん、ありがとうございます。

これは一句目がいいでしょう。リアリズムでベタ付けしてあって面白いです。


   日傘さし一個の点となりにけり       茱萸

    遠近法で続く万緑           ゆかり

   地球儀の海のあたりに耳あてて      小奈生

    やがて安らぐしろい神経         四羽

   自転車で遅番に行く月明り         媚庵

    薄原より魔女の飛び立ち          恵

ウ  カプセルに遺骨を詰める暮の秋       桐子

    等身大のベティ・デイヴィス        萸

   値札ある水族館を冷やかして         り

    降れば降るほど逢ひたいと言ふ       生

   夜の土に二人で下りて落書きし        羽

    ヘリコプターがよぎる寒空         庵

   着膨れて左手重きサイコガン         恵

    夜が足りない緞帳の裏           子

   初凪の岬を一周廻る猿            茱

    灯台しろくうららかにして         り

   バザールのベルベル人と花の下        生

    おほきな箱に蝶がびつしり         羽

ナオ モニターに迷彩服のやくみつる        庵

    渋谷スクランブル交差点          恵

   うつすらと火薬匂ひて月涼し         子

    赤い貼絵にいそしむ画伯          萸

   ポルシェとかボリシェヴィキとか走り抜け   り

    微調整する景気判断            生

   裏切の宇宙怪獣やるせなし          羽

    じゃがたら芋を大鍋に煮る         庵

   水澄みて洗濯板の硬き音           恵

    こめかみの奥きつつきの来て        子

   体幹は洞となり果て後の月          萸


 次は私です。秋を離れて下さい。

 

日傘さし ナオ11  投稿者:沢茱萸  投稿日:2019年 6月13日(木)21時45分25秒

  水澄みて洗濯板の硬き音           恵

    こめかみの奥きつつきの来て        子


体幹は洞となり果て後の月  茱

トカトントン正体消して後の月

屋根裏の穴ふさがれて後の月


お捌きよろしくお願いします。  

日傘さし ナオ10  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月13日(木)15時28分27秒

   桐子さん、ありがとうございます。三句目がいいと思います。キツツキはひらがなにしてみます。

一句目…前句「洗濯」に「乾くひまなし」は、付き過ぎな気もします。いや、それでもいいのですが…。

二句目…ここで流れ星を出すと次の月の座の人が困るかなあ、と。

三句目…こめかみの奥のキツツキは喩であってほんもののキツツキではないから季語の機能はない、みたいなことを怒って言い出す人もいるだろうなあ、と思うと、これは断然頂きます。「みしみし」はそういうところです(^^);


   日傘さし一個の点となりにけり       茱萸

    遠近法で続く万緑           ゆかり

   地球儀の海のあたりに耳あてて      小奈生

    やがて安らぐしろい神経         四羽

   自転車で遅番に行く月明り         媚庵

    薄原より魔女の飛び立ち          恵

ウ  カプセルに遺骨を詰める暮の秋       桐子

    等身大のベティ・デイヴィス        萸

   値札ある水族館を冷やかして         り

    降れば降るほど逢ひたいと言ふ       生

   夜の土に二人で下りて落書きし        羽

    ヘリコプターがよぎる寒空         庵

   着膨れて左手重きサイコガン         恵

    夜が足りない緞帳の裏           子

   初凪の岬を一周廻る猿            茱

    灯台しろくうららかにして         り

   バザールのベルベル人と花の下        生

    おほきな箱に蝶がびつしり         羽

ナオ モニターに迷彩服のやくみつる        庵

    渋谷スクランブル交差点          恵

   うつすらと火薬匂ひて月涼し         子

    赤い貼絵にいそしむ画伯          萸

   ポルシェとかボリシェヴィキとか走り抜け   り

    微調整する景気判断            生

   裏切の宇宙怪獣やるせなし          羽

    じゃがたら芋を大鍋に煮る         庵

   水澄みて洗濯板の硬き音           恵

    こめかみの奥きつつきの来て        子


 茱萸さん、月の座です。「後の月」かその傍題でお願いします。  

日傘さし ナオ10  投稿者:桐子  投稿日:2019年 6月13日(木)15時02分56秒

  少しわかってきたような、わからないような…。


じゃがたら芋を大鍋に煮る         庵

 水澄みて洗濯板の硬き音         恵


泡立草の乾くひまなし  子

のら猫の目へ星の流れて

こめかみの奥キツツキの来て


よろしくお願いいたします。  

日傘さし ナオ9  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月13日(木)11時53分15秒

   恵さん、ありがとうございます。一句目と三句目は打越にかかるような気がします。オーソドックスに二句目を頂きます。


   日傘さし一個の点となりにけり       茱萸

    遠近法で続く万緑           ゆかり

   地球儀の海のあたりに耳あてて      小奈生

    やがて安らぐしろい神経         四羽

   自転車で遅番に行く月明り         媚庵

    薄原より魔女の飛び立ち          恵

ウ  カプセルに遺骨を詰める暮の秋       桐子

    等身大のベティ・デイヴィス        萸

   値札ある水族館を冷やかして         り

    降れば降るほど逢ひたいと言ふ       生

   夜の土に二人で下りて落書きし        羽

    ヘリコプターがよぎる寒空         庵

   着膨れて左手重きサイコガン         恵

    夜が足りない緞帳の裏           子

   初凪の岬を一周廻る猿            茱

    灯台しろくうららかにして         り

   バザールのベルベル人と花の下        生

    おほきな箱に蝶がびつしり         羽

ナオ モニターに迷彩服のやくみつる        庵

    渋谷スクランブル交差点          恵

   うつすらと火薬匂ひて月涼し         子

    赤い貼絵にいそしむ画伯          萸

   ポルシェとかボリシェヴィキとか走り抜け   り

    微調整する景気判断            生

   裏切の宇宙怪獣やるせなし          羽

    じゃがたら芋を大鍋に煮る         庵

   水澄みて洗濯板の硬き音           恵


 桐子さん、秋の字を使わないで秋の句を続けて下さい。11句目が月の座ですが、前倒ししても構いません。月を出すのなら秋も三句目ですので、「後の月」かその傍題でお願いします。

 

日傘さし ナオ9  投稿者:恵  投稿日:2019年 6月13日(木)03時09分32秒 編集済

  裏切の宇宙怪獣やるせなし

   じゃがたら芋を大鍋に煮る


よく笑ふ機能搭載せし案山子      恵

水澄みて洗濯板の硬き音

目を赤くして長き夜のロードショー


お捌き下さい。  

日傘さし ナオ8  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月12日(水)22時07分11秒

   媚庵さん、ありがとうございます。一句目がよいでしょう。


   日傘さし一個の点となりにけり       茱萸

    遠近法で続く万緑           ゆかり

   地球儀の海のあたりに耳あてて      小奈生

    やがて安らぐしろい神経         四羽

   自転車で遅番に行く月明り         媚庵

    薄原より魔女の飛び立ち          恵

ウ  カプセルに遺骨を詰める暮の秋       桐子

    等身大のベティ・デイヴィス        萸

   値札ある水族館を冷やかして         り

    降れば降るほど逢ひたいと言ふ       生

   夜の土に二人で下りて落書きし        羽

    ヘリコプターがよぎる寒空         庵

   着膨れて左手重きサイコガン         恵

    夜が足りない緞帳の裏           子

   初凪の岬を一周廻る猿            茱

    灯台しろくうららかにして         り

   バザールのベルベル人と花の下        生

    おほきな箱に蝶がびつしり         羽

ナオ モニターに迷彩服のやくみつる        庵

    渋谷スクランブル交差点          恵

   うつすらと火薬匂ひて月涼し         子

    赤い貼絵にいそしむ画伯          萸

   ポルシェとかボリシェヴィキとか走り抜け   り

    微調整する景気判断            生

   裏切の宇宙怪獣やるせなし          羽

    じゃがたら芋を大鍋に煮る         庵


 恵さん、秋の句を続けて下さい。

 

ナオ8案  投稿者:媚庵  投稿日:2019年 6月12日(水)16時34分5秒

      ポルシェとかボリシェヴィキとか走り抜け   り

    微調整する景気判断            生

   裏切の宇宙怪獣やるせなし          羽


    じゃがたら芋を大鍋に煮る         庵

    鉄道草を兄弟で抜く


いかがでしょうか。お捌きください。

 

日傘さし ナオ7  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月12日(水)11時25分57秒

  四羽さん、ありがとうございます。一句目がよいでしょう。表記上「裏切り」も送らないことにします。「囀り」を「囀」と表記するような様式美なので…。


   日傘さし一個の点となりにけり       茱萸

    遠近法で続く万緑           ゆかり

   地球儀の海のあたりに耳あてて      小奈生

    やがて安らぐしろい神経         四羽

   自転車で遅番に行く月明り         媚庵

    薄原より魔女の飛び立ち          恵

ウ  カプセルに遺骨を詰める暮の秋       桐子

    等身大のベティ・デイヴィス        萸

   値札ある水族館を冷やかして         り

    降れば降るほど逢ひたいと言ふ       生

   夜の土に二人で下りて落書きし        羽

    ヘリコプターがよぎる寒空         庵

   着膨れて左手重きサイコガン         恵

    夜が足りない緞帳の裏           子

   初凪の岬を一周廻る猿            茱

    灯台しろくうららかにして         り

   バザールのベルベル人と花の下        生

    おほきな箱に蝶がびつしり         羽

ナオ モニターに迷彩服のやくみつる        庵

    渋谷スクランブル交差点          恵

   うつすらと火薬匂ひて月涼し         子

    赤い貼絵にいそしむ画伯          萸

   ポルシェとかボリシェヴィキとか走り抜け   り

    微調整する景気判断            生

   裏切の宇宙怪獣やるせなし          羽


 媚庵さん、雑か初秋でお願いします。

 

ナオ7案  投稿者:赤野四羽  投稿日:2019年 6月12日(水)02時19分14秒

  裏切りの宇宙怪獣やるせなし

大統領海賊版と入れ替かわり

アフリカで天使一行酔いつぶれ


よろしくお願いします。  

出先にて失礼。  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月11日(火)13時56分42秒

  小奈生さん、ありがとうございます。

ちょっと前に「火薬匂ひて」があるのでニ句目を頂きます。

 四羽さん、お願いします。  

ナオ6付句案  投稿者:瀧村小奈生  投稿日:2019年 6月11日(火)13時36分44秒

  女子剣道部やや臭い小手

微調整する景気判断

爆弾酒処理班のお手並み


よろしくお捌きください。  

日傘さし ナオ5  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月11日(火)12時11分51秒

   止めてしまいました。すみません、付けます。


   日傘さし一個の点となりにけり       茱萸

    遠近法で続く万緑           ゆかり

   地球儀の海のあたりに耳あてて      小奈生

    やがて安らぐしろい神経         四羽

   自転車で遅番に行く月明り         媚庵

    薄原より魔女の飛び立ち          恵

ウ  カプセルに遺骨を詰める暮の秋       桐子

    等身大のベティ・デイヴィス        萸

   値札ある水族館を冷やかして         り

    降れば降るほど逢ひたいと言ふ       生

   夜の土に二人で下りて落書きし        羽

    ヘリコプターがよぎる寒空         庵

   着膨れて左手重きサイコガン         恵

    夜が足りない緞帳の裏           子

   初凪の岬を一周廻る猿            茱

    灯台しろくうららかにして         り

   バザールのベルベル人と花の下        生

    おほきな箱に蝶がびつしり         羽

ナオ モニターに迷彩服のやくみつる        庵

    渋谷スクランブル交差点          恵

   うつすらと火薬匂ひて月涼し         子

    赤い貼絵にいそしむ画伯          萸

   ポルシェとかボリシェヴィキとか走り抜け   り


 小奈生さん、お願いします。  

日傘さし ナオ4  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月10日(月)12時49分1秒

   茱萸さん、ありがとうございます。どれも面白いのですが、二句目を頂きます。送り仮名はなくても分かるでしょう。


   日傘さし一個の点となりにけり     茱萸

    遠近法で続く万緑         ゆかり

   地球儀の海のあたりに耳あてて    小奈生

    やがて安らぐしろい神経       四羽

   自転車で遅番に行く月明り       媚庵

    薄原より魔女の飛び立ち        恵

ウ  カプセルに遺骨を詰める暮の秋     桐子

    等身大のベティ・デイヴィス      萸

   値札ある水族館を冷やかして       り

    降れば降るほど逢ひたいと言ふ     生

   夜の土に二人で下りて落書きし      羽

    ヘリコプターがよぎる寒空       庵

   着膨れて左手重きサイコガン       恵

    夜が足りない緞帳の裏         子

   初凪の岬を一周廻る猿          茱

    灯台しろくうららかにして       り

   バザールのベルベル人と花の下      生

    おほきな箱に蝶がびつしり       羽

ナオ モニターに迷彩服のやくみつる      庵

    渋谷スクランブル交差点        恵

   うつすらと火薬匂ひて月涼し       子

    赤い貼絵にいそしむ画伯        萸


 次は私です。電池が切れているので、しばしお待ち下さい。

 

日傘さし ナオ4  投稿者:沢茱萸  投稿日:2019年 6月10日(月)12時07分52秒

  モニターに迷彩服のやくみつる      庵

    渋谷スクランブル交差点        恵

   うつすらと火薬匂ひて月涼し       子


ピエロの顔のパトロール隊  茱

赤い貼り絵にいそしむ画伯

やさしい味すするイートイン


いかがでしょうか。よろしくお願いします。

 

日傘さし ナオ3  投稿者:ゆかり  投稿日:2019年 6月10日(月)09時46分27秒

   桐子さん、お返事遅くなりましてすみません。ばたばたしていました。

御句ですが、

一句目…よくできていますが、「火薬」が打越の「迷彩服」に障らなくもありません。ちなみにスクランブル交差点を少し離れると、渋谷銃砲火薬店という知る人ぞ知るお店が実在します。

二句目…これは現代俳句の作り方です。「月涼し/シーツに螺子のひとつあり」の切れに相当する部分を前句との間で飛躍して下さい。

三句目…「スプーンで割る錠剤や/月冴える」で、同上です。


というわけで、一句目を頂きます。


   日傘さし一個の点となりにけり     茱萸

    遠近法で続く万緑         ゆかり

   地球儀の海のあたりに耳あてて    小奈生

    やがて安らぐしろい神経       四羽

   自転車で遅番に行く月明り       媚庵

    薄原より魔女の飛び立ち        恵

ウ  カプセルに遺骨を詰める暮の秋     桐子

    等身大のベティ・デイヴィス      萸

   値札ある水族館を冷やかして       り

    降れば降るほど逢ひたいと言ふ     生

   夜の土に二人で下りて落書きし      羽

    ヘリコプターがよぎる寒空       庵

   着膨れて左手重きサイコガン       恵

    夜が足りない緞帳の裏         子

   初凪の岬を一周廻る猿          茱

    灯台しろくうららかにして       り

   バザールのベルベル人と花の下      生

    おほきな箱に蝶がびつしり       羽

ナオ モニターに迷彩服のやくみつる      庵

    渋谷スクランブル交差点        恵

   うつすらと火薬匂ひて月涼し       子


 茱萸さん、夏でも雑でも。


 


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