2012年 5月20日(日)21時44分55秒から2012年 5月29日(火)23時31分22秒まで。
見ましたね 投稿者:令 投稿日:2012年 5月29日(火)23時31分22秒
永山則夫をモデルにしたのは、新藤兼人ではなかったですか。
白昼の通り魔、見ました。私は白昼の通り魔は結構印象に残ってます。
小山明子が美しかったし。渇いた画面で全体が乾ききった中で。
大島渚は、やはり性をまっこうから描こうとしてましたよね。
「愛の亡霊」は、私にとってはずっと時代がこっちに来てるという気がします。
大島作品はつまらんとも思わず、結構好きでしたが、見なければ!という雰囲気があったことは確かですね。
「おおむねつまんないですよ」・・ 投稿者:銀河 投稿日:2012年 5月29日(火)23時12分49秒
かなり賛成です。が、その時代は、ヌーベルバーグはトレンディだったから、みなきゃあいけないような気になってましたね。
「飼育」というのが私がみた最初の大島作品、
永山則夫をモデルにした、「白昼の通り魔」も大島監督でしたね。あれは、俳優は下手なのですが、それだけに事実に迫る迫力があった。
こないだ、こちらでやっている句会のあとの飲み会で、「灰とダイヤモンド」、今見たら、なんであんなに感動したんやろ?といった人がいて、今でもファンという人もいて、あの映画を話題にすると外国の友人とも話が合う、という人もいて。みんな映画が好きなんだなあ、と思いました。そういう年代の人がまだ多いということかな?、
大島作品 投稿者:まにょん 投稿日:2012年 5月29日(火)22時52分43秒
大半は封切りで観ました(年齢がわかっちゃうね:笑)けど、おおむねつまんないですよ。
大島作品でいちばんいいなと思ったのは『愛の亡霊』http://www.youtube.com/watch?v=_o25amVnlGoかなあ……。
いまも国内では完全版を観ることができない(ネットでは観ることできますが)『愛のコリーダ』も
それほどの映画ではないし、松竹ヌーベルバーグと呼ばれた一連の作品も今観るほどのものでもないですね。
古いとかいうことではなく、古い映画でも『灰とダイヤモンド』http://www.youtube.com/watch?v=8YVqKiZCkrkなど、今でも観るたびに新しい発見があります。
たぶん大島渚って、時代に敏感過ぎたのかも。本質ではなく表層的な時代のトレンドにとらわれていたのかもしれないと思います。
ううむ 投稿者:ゆかり 投稿日:2012年 5月29日(火)21時48分21秒
そのあたりの映画って、まったく知らないのです。
参考までに・・。 投稿者:銀河 投稿日:2012年 5月29日(火)01時31分19秒
私も青春残酷物語。とダブりますね。横尾忠則には少年の殺気がある、とかなんとか、大島渚がいってたような。加藤郁乎は、題字ということで覚えていましたが・・。文字のことは記憶になし。トシがわかりますわね。こういう話。
***
ところで、1978年の「現代詩手帖」12月号年鑑'79(『詩レト』が刊行されたのは1993年)、北川透、鈴木志郎康、岩田宏の鼎談。《修辞的現在を以下に超えるか》で、こういうことが語られています。この年吉本隆明の同名の評論集『戦後詩史論』が出て話題を投げました。
18ページ
北川「(岩田さんの詩は、「文体より軍隊に気をつけてくれ」とか。語呂合わせ、や読み替えとかが、全面的にやられたのだが、)]
「レトリックはと批評意識が不可分な関係にあったように思うんですよね。」
「そういう批評意識が背後に引いてレトリックだけが進行していけばね、レトリックは交換可能なものですよ。(批評とかそういうものは交換不能)、そういう個別的なものを欠かした言語は、いくらでも交換可能なものです。だから、今は盗作時代です。ある言語とある言語を入れ替えても作品の質はかわらないでしょう?」
***
「詩人たちは既に個別的な交換不能な詩が書けなくなって来ているのでは?」、という危機感が3人3様に語られているのですが、この話の中では北川透は、まだ自説の「詩的レトリック=詩的仮構」というレトリック論をのべてはいないのです。
ただレトりックが一人歩きをする、とういうことは、俳句のように制度化ということにもつながり、また、ロボット俳人たちのように、他人の心血を注いだ句をバラバラに語彙
として解体し、再構成する自動機械が出てくる文明段階を予期しているとも言えるわけです。鋭敏な思索は未来を先取りしますから、時には「全体性への神話がいきていた過去の言説を頭の隅にいれてておくことも大事です。
まあ! 投稿者:令 投稿日:2012年 5月28日(月)22時50分49秒
そうですか。
青春残酷物語とか、新宿泥棒日記とか、見たのだったと思うのですが。
封切りでは見てなくて何年か後にどちらも見ていると思うのですが、内容とか全然覚えてません。
七さん、そうですね、横尾忠則出てましたか。横尾忠則が出ると騒がれてたのは覚えてますが、
映像としての横尾の記憶もなくて。
今検索してみたら、タイトルの文字が加藤郁乎だったんですね。
「花とおじさん」が・・・ 投稿者:七 投稿日:2012年 5月28日(月)22時43分54秒
挿入歌でした?「新宿泥棒日記」の。横尾忠則と四谷シモンが出ていたような・・憶えが。まあ!しかし、懐かしい。
http://soup-stock7.blogspot.com/
加藤郁乎といへば 投稿者:まにょん 投稿日:2012年 5月28日(月)19時13分52秒
たしか大島渚の『新宿泥棒日記』にちょいと出てなかったかなあ。
40数年前の映画でうろおぼえなのですが。
はい。 投稿者:ゆかり 投稿日:2012年 5月28日(月)18時52分31秒
ごっつい重量のホンは凶器としても役に立つので、ぜひそのままご愛用下さい。
江戸俳諧歳時記 投稿者:銀河 投稿日:2012年 5月28日(月)14時19分43秒
そうですか。ごっつい重量のホンですが、これで間に合うわけですね。当時の定価4500円ぐらいだけど、古本で半額以下で買ったんだと思う。簡便なライブラリーが出たからでしょうね。
いえ 投稿者:ゆかり 投稿日:2012年 5月28日(月)00時23分56秒
私は手許不如意で持っていないのです。でも多分、平凡社ライブラリーというハンディなサイズのシリーズができたときに分冊にしてカタログに載せただけでしょう。
郁乎の歳時記本 投稿者:銀河 投稿日:2012年 5月27日(日)23時01分44秒
江戸俳諧歳時記 平凡社 というのを持っているんですが。ゆかりさんの上下二巻のそれとはちがうのですか?より詳しくなっているのですか?
郁乎氏といえば 投稿者:ゆかり 投稿日:2012年 5月27日(日)14時35分34秒 編集済
江戸俳諧歳時記〈上〉〈下〉 (平凡社ライブラリー)をずっと読みたいと思っていたのに、手許不如意のまま今に至ってしまいました。残念。ちなみに西村睦子さんの『「正月」のない歳時記--虚子が作った近代季語の枠組み』(本阿弥書店)の参考文献で、「江戸期は歯が立たないので」として挙げた5冊の句集、歳時記に郁乎氏の『江戸俳諧歳時記〈上〉〈下〉』は含まれていません。そういうものなのか…。
まにょんさんの紹介された『後方見聞録』も、そうとう面白そうですね。
http://
もろもろ 投稿者:ゆかり 投稿日:2012年 5月27日(日)14時10分36秒
詩レ入(3)、ロボットの混入によって本来の違犯談議がしにくい状況になってしまった感がありますね。進行役の不手際といえましょう。すみません。裕さんが言われる「相手が有機物でできていようが、無機物でできていようがに関係なく他者として対応することが肝要かも知れません」ということ、これは匿名選句の基本だと思います。師弟の上下関係や社会的地位に無関係に純粋にテキストとして読むことは、相手がロボットであっても同じです。だから皆さんにていねいに取り扱って頂いて、ロボット冥利に尽きます。ロボットを弁別する必要はないのです。ロボットによる選句というと、俳句に特化した形態素解析と価値DBの組み合わせになるのでしょうか。どなたかが開発してくれるでしょう。
折しも加藤郁乎氏追悼ということで、「ぎんなん」方式の違犯を提示してくれた銀河さんにも深謝。違犯の抽斗はさまざまです。
いろいろ 投稿者:令 投稿日:2012年 5月26日(土)09時56分10秒 編集済
第一本が一番、というのは確かに言えることだけれど、第二、第三と進化していく場合もあるしね。
加藤郁乎だったら、『球体感覚』は定型が多くあるけれど、第二句集の『えくとぷらすま』には一句もないということです。『牧歌メロン』になるともっと自在。
牡丹ていつくに蕪村ずること二三片 『牧歌メロン』
句じるまみだらのマリアと写楽り
が、ここで極まってしまっていてこれ以後はなし、とするのが、安井浩司の見方ですがね。
行く所までいってしまって江戸俳諧へ、なのでせうかね。
なにか人物が・・・ 投稿者:七 投稿日:2012年 5月26日(土)09時07分55秒 編集済
うさんくさい!妙に同感してしまっているワタクシです(-_-;)
鈴木真砂女はご近所の方。近所人からみたら~すんごい!お嬢様。ただいまご実家で記念館開催中。http://www.kgh.ne.jp/04/extra/masajo/「鈴木真砂女ミュージアム」
白州正子はドラマにもなったし、もう言うこともございませぬ。デス。
加藤郁乎にいまだに惹かれるヒトは、文化果つるこの地にも郁人か・・!?もとい、幾人かおられます。
http://soup-stock7.blogspot.com/
ちょっと暇話を。 投稿者:野口裕 投稿日:2012年 5月26日(土)08時38分31秒
大橋愛由等氏は豈同人にして、スペイン料理店「カルメン」のオーナーにして出版社「まろうど社」の社主と多彩な顔を持つ。彼の二〇〇〇年四月二十四日の日記(http://www.warp.or.jp/~maroad/ch2.monado4.html)に、今はなき神戸の古書肆「黒木書店」の店主の聞き書きが残されている。聞き書きの後半に、当時の俳人評がある。そこを写してみると、
俳句の本ですか、坪内稔典? ああありますよ。わたしは「ちょうねんてん」と読んでいるのです。和田悟郎? あなた好きなんですか。いい俳人ですね。わたしはね、俳句、短歌、詩を問わず第一本(第一作品集)を狙えと50年前から言っているのですよ。第一本はその人のエネルギーが噴出していますからね。加藤郁乎、あの俳人はダメです。年齢を重ねるたびに作品がダメになっていく。ああ永田耕衣はこのあたり、沢山あるでしょ。高柳重信の多行俳句? わたしかつて沢山この人の句集を売りましたよ。でもね、ある時からやめたんですよ。永田さんの句集発行の集まりに行って高柳さんと名詞交換しようと思って用意してたのですが、なにか人物がうさんくさくってね、やめました。それから彼の句集はそんなに売ってないです。
俳句の世界で今売れてる本ですか、鈴木真砂女です。あの人は毎日何時間もかけて丁寧に化粧をする。そして80歳を過ぎた今も飲み屋の女将として働くです。俳句もいいですね。短歌では斉藤文、エッセーでは白州正子がよく売れてます。全員女性だな。男はダメだ(笑い)
銀河さんの加藤郁乎評を読んでいるうちに、彼の文章を思い出しました。
;加藤郁乎は俳人ではない」 投稿者:銀河 投稿日:2012年 5月26日(土)01時00分58秒
・・と。仁平勝は言っております。
『加藤郁乎論』12.13ぺーじ)沖積舎/平成15年
「かれは、このような方法において詩人であろうとしたほとんど唯一の人」
同感ですね。
しかし、昨今俳句もややさまがわりしてきています。
御中虫のような虫語があたりまえのように使われたり、蕪村ティックならぬオートマィックな大量生産をするロボット俳人が出てくる今日においてもなお俳人タランとする者は、往年の先端派である加藤郁乎のそっくりさんになってはいけない。平凡な廃人になってしまいます。
彼が、モダニズムの先端からくるりと向きを変えて、江戸俳諧のみちをたどって消えていったのはなぜでせう。というのが、目下の私の関心です。
モジリ・・豈に俳句ならザラんや・・・。って、北川さんはpこれから、どう展開するでしょう。水先案内人のゆかりさんはどのように、捌かれるのでしょう。楽しみ。
方向が違いますが 投稿者:野口裕 投稿日:2012年 5月25日(金)22時55分54秒
私も以前もじり句を作ったことがあるだけに、加藤郁乎句のもじりは、おおやっとるな、という感じでした。
取らなかったのは、もじりはあっさりが好みのためです。
違犯の句は、とりあえず自分にとって気持ち悪い言い回しのある句を作ってみました。
古代エジプトのロッゼッタストーンには、当時の普段使われない言い回しや謎々めいたものが時折入っているそうです。入れる理由は、そこで立ち止まって考え込んでくれれば、ロゼッタストーンに注意を向けてくれるから、というものだそうです。ロゼッタストーンの解読を遅らせる原因にもなったとか。
そんなことを思い出しての発想です。
ただ、意図的な違犯よりも無意識の違犯の方が実りが大きいような気がします。
違犯を意図的に出題するのは、若干強引だったかも。
ロボット君たちは、どこできりわけたのでしょうか?
あらまぁ 投稿者:らくだ 投稿日:2012年 5月25日(金)17時51分28秒 編集済
オートマタ句がこんなにあったとは。
今回もアタマ膿んじゃいましたよ~^^;
だいたいやねぇ(竹村健一風に^^;)、先の説明で「違犯」=「おいしいことば」とあるからには、違犯の俳句ってのは、通常の句会で特選もとれそうなのを作れといってるようなもんですわ。
さらに、慣習的な俳句とはいえ、句会なんだから駄句はいらん、わけでしょ。たとえば十二音技法でもなんでも、ある程度の俳句、ということになるんだから、どっちもしんどいに決まっとる!!
もとい^^;
結果として、作る方はあまり差が出なかった気がします。
「違犯」を、言葉の意味をすかしたり、用法を少し外したりする方向で考えたんですが、やり過ぎると下手な川柳もどきみたくなるし。いつもの作り方でも、程度の差こそあれ無意識の内にやってる気もしてきて。
いざ作ってみると、「違犯していない句」も簡単じゃないっすよ。
するっと流れる写生句みたいなものでしょうか?(めったに作れん^^;)
選句の方は、自分にとって「おいしい」俳句をいただきました。
選句して、皆さんの選評を読んで、今更ながら思ったのは、自分は「音」に鈍感だなぁということです。
俳句を音にしていない証拠ですね。まぁ、生句会に出る機会が少ないこともありますが、作る時、句集を読む時もあまり声に出さない、これはちょっと改めるべきだなぁと。
さらに、件の加藤郁乎句をろくに読んでいないもので、銀河さんの句のおいしさが分からず、どうもスミマセン^^;
迷った句はいくつもありますが、たとえばこの句。
あの蛭ねむの死も燃ゆめのゐぬるる 苑を
あの日 昼寝 合歓 霜 夢 寝ぬ 濡るる
こんなにたくさんの言葉がかくれていて、スゴイなぁと思いましたが、まずしょっぱなの蛭のインパクトに「うっ!」てなっちゃって……でもって、一句としてどう読んでいいものか、と悩んじゃうとぽろっとこぼしちゃうんですね~
多分、俳句だけでなく現代詩の素養もないせいでしょう。
そこら辺、私の「おいしい」の味覚はおこちゃま舌、ということかも、とほほ^^;
……うーむ、ちょっと、情けなくなってきた……orz
ゆふぐれ 投稿者:まにょん 投稿日:2012年 5月25日(金)15時17分4秒
ゆかり様の句以上のものを作る自信はなし……。
とはいへ、パスするわけにもいきませんね。
序の口に乗れば染まってゆくからだ ん
序の口の繰り出す四十八手あり
いかがでせうか。
変換ミス、訂正。 投稿者:銀河 投稿日:2012年 5月25日(金)01時50分8秒
どうも、變な文章で、すみませんです。
「變悍」というようにまず変換されるのです。もう刷り込まれているらしく・・悪い癖です、うちの娘。
下記文中、悍がないほうが→考えないほうが
裏悪水のなあい→裏悪水さんの場合。
それから、加藤郁乎俳句の読み替えのことですが、これも苑をさんの意見をいれて、何か暗示しておいたほうがよかったですね。ごめんなさい。これ、あんがいいい自己開発になります。「風喩」句は自信作です。これからもなにか工夫してやってみよう。
とはちがいます。設定全体が「違犯」せよ、ということだから、
なかなか面白い展開になりました 投稿者:銀河 投稿日:2012年 5月25日(金)01時21分29秒
うーん。ロボット対人間、という設定で悍がないほうがいいですよ。今回の場合は、裏悪水のなあいとはちがいます。設定全体が「違犯」せよ、ということだから、だれもまだ、おとなしいほうでしたね。
人工頭脳によるプログラミング化は、「詩的レトリック」の開発に貢献するのでは、と思います。でも・・そうなることで生じる問題はまだおきていないのですが・・
でも・・進化や人工化にこれほど反省が起こっている時代だから・・という逡巡でしょうね。三物クンにはまだ想像できないことも、ヒトは考えるのです。、
ロボット! 投稿者:七 投稿日:2012年 5月23日(水)23時05分32秒 編集済
ロボットが四体も参加していたとは(^^;)怪物くんならぬ「三物くん」はお初ですわ。twitter
だか週俳だかで露結氏が一時期「裏悪水」とか言うロボット句を作っていましたわね。ロボットとは言え、操作するのはヒトだから、その人の性格ちゅうか、癖みたいなものが案外出てしまっているようで恐いもんがあるなあ。と思いましたが。
チェスや囲碁、将棋のように、俳句も連句もロボット対ヒトとの対決ちゅうか、ご一緒に楽しむこともあるのかも。選句ロボットなんかもできていたりして(笑
鈴木シロウヤス氏もロボットで実験的な詩を作ってませんでした?
短歌でも、古からロボットみたいに作ってた人たちがいそうですね。源順(したがう)「碁盤歌五十首」なんてのもそうかな。
こうして、提出句全部を行掲出されると、自分がいかに俳句がわからず弁別能力がないかが、よっくわかってしまいます(^_^;)
「風喩のナミブ 夕の鳩 馬二騎で孵す 銀河」これをゲットするのを忘れたが、銀河さんの底知れない記憶力には今さらながら、頭が下がる。
しかし、楽しかったですぅ♪♪♪続けて参加したくなっちゃった・・・まずい(-_-;)
http://soup-stock7.blogspot.com/
ゆふぐれ 投稿者:ゆかり 投稿日:2012年 5月23日(水)21時30分22秒
まにょんさん、惜しい。「序の口」を出すなら「力士」を出さず、なんの序の口なんだかいかようにでもなる作り方をした方が、次の句しだいで自在に広がると思います。このあたり頭がクラクラする掲示板の内容と、じつに響き合っているのです。私ならこんな感じに「序の口」を使いますが、ここはまにょんさんの番なのでもう一句お願いします。
ゆふぐれの舌の薄さや著莪の花 令
生まれつつあるはつなつの闇 ゆかり
元栓は閉めたはずだが気になつて 銀河
鳩吹く人の仰ぐなかぞら まにょん
一陣の風に水面の月ゆれて らくだ
拍子木の音たかき地歌舞伎 令
ウ 酒癖の悪き郎党ばかりなり り
一目惚れしたその腕つぷし 河
序の口にまたがり羽化を始めたる
機械力句 & 人力句 投稿者:銀河 投稿日:2012年 5月23日(水)19時50分2秒
相手が有機物でできていようが、無機物でできていようがに関係なく他者として対応することが肝要かも知れません。」裕
この辺りかな?このことのうまい納得の仕方は?
人力でこなせる範囲で、ということもあるけど、国技相撲で外国人が活躍している事態こなりそうですね。
選句自動機械。なるほどねえ。難題。
選句は? 投稿者:野口裕 投稿日:2012年 5月23日(水)15時47分17秒
将棋の世界では、コンピュターソフト対人間の五人(?)対五人の対決が来年中に行われるとか。相手が有機物でできていようが、無機物でできていようがに関係なく他者として対応することが肝要かも知れません。
ところで、ロボット4氏の選句なしが、ちと残念。
句会メンバーと見なすにはまだ修行が足りない?
ゆふぐれ 投稿者:まにょん 投稿日:2012年 5月23日(水)15時24分33秒
掲示板読んでいると頭がクラクラして……。
序の口といへど力士に跨がりて ん
露骨……。
『古句を観る』読んじゃったから送りますよ。
しばしお待ちください。
読み替え もまた。 投稿者:銀河 投稿日:2012年 5月23日(水)14時37分41秒
今回は、加藤郁乎追悼の意味で試みましたのと、やはりゆかりさんのこのブログの姿勢を尊重しているので、あるい?、と思われるの人間社会への「違犯行為」も差別しないで、人間の言葉として扱いました。自分としては愚直に自分の普通脳内活動中から、「通常ではない言葉」を出したいと思っています。ただし、うすづくの漢字は「春」という字にとてもよく似ているので、誰かが季節感を間違ってくれないかなあ、等と、「違犯」しています。
郁乎ワールド単語そのままの転じはやはり無理でした。引き伸ばすとか、濁音をゆるすとか、一応の意味を通すということで、「違犯」がある。しかし、所詮原作の世界のどこかを受け継いでしまっているような気がして、完璧な「違犯」にはなりませんでした。
ロボットのやり方では、誰かの既刊句集の中の語彙が恣意的にであわされるので、かえって既視感が強くて失敗作が多いような気がしました。好みの作家の世界と似ていますが、原作者の言語体験人生体験のじわりと濾過されたものが味わえない。読むことが同時に言語創造になるこのやり方は勉強になりました。
これら、読み替えやシャッフル法から もとの句に還るのは、これはまた大変な作業となるでしょう。是非ゆかりりさん、や三物クンに試みてほしいもの。
既存の俳句の読み替えは、近くは外山一機さん(鬣。バックナンバー)、詩人で哲学者でもある篠原資明さんの『ほう賽句抄』(2009年七月堂)や氏のブログ「まぶさびの扉」、等を参照してください。氏の「方法詩」大いに刺激を受けました。
超絶短詩という提案があり、「嵐」は「アラ 詩!」、とか、 こういう発想はロボット俳句のメカニズムとおなじ。
しかし、知らされたらネタバレで興味半減だし、知らなければそれなりに新鮮でも大味です。
まあ、こういうところから、レトリックの自己運動のことでも話し合いましょう。
それから、超人工的なところにいると、お茶漬けが食べたくなったり。こしの洋裁店ほどには至らずとも、雑巾やスカートぐらいは手作りしたくなったりするもので・・、プロに見てくださったので、大感激。深謝。
いやー、びっくり 投稿者:令 投稿日:2012年 5月23日(水)11時22分21秒 編集済
こんなに沢山ロボットさんが参加していたとは!
3~5句ぐらいだったから、皆さん6句出されたりしてるのかな、と思ってましたよ。
銀河さんの、
蛭が男のみ選るビル透き掘るとガール
(ひるがおのみよるびるすきほるとが-る)
切りカーブ や!在る 苦吟難吟の寄る
(きりか-ぶやあるくぎんなんぎんのよる)
加藤郁乎もじりだったとは。気がつきませんでした。
それから、
風喩のナミブ 夕の鳩 馬二騎で孵す
これが
冬の波冬の波止場に来て返す
だったんですか。風喩が冬、だなんて、もう!
今回は【違犯の俳句】ということで、日常的文脈を外している果敢な句に注目しました。
普通の選句だったら取ってる、という句を今回は頂きませんでした。
蛭句二句、違う作者だったのですね。
面白い句をたくさん読ませて頂きました。
ありがとうございました。
あ 投稿者:苑を 投稿日:2012年 5月23日(水)08時33分29秒
ちょっと直してる間に重なりましたね。
ありそうと予想はしてたんですよ。もちろん。
でも、私、老婆心が育っているお年頃なんです。
いや、ぽりぽり 投稿者:ゆかり 投稿日:2012年 5月23日(水)08時22分55秒
ロボットの件は、5/11~14あたりのここの書き込みの令さんと私のやりとりの中でさりげなく予告はしていたので、別に皆さんを陥れるつもりはなかったのです。すみません_●_
なるほど 投稿者:苑を 投稿日:2012年 5月23日(水)08時03分37秒 編集済
でもね、これは私のルールに違反します。
人を了解なしに試すのはね。
せめて、発表時に、こういう意図で今回は参加させましたと、断りくらい書かなきゃいかんでしょ。
それで、納得するか、苦笑するか、しないかは、個々の判断。
もしかして、ときどきゆかりり達を参加させますと前に聞いてたのかな。
そうなら私の勇み足です。ゴメンなさい。
ゆふぐれ 投稿者:ゆかり 投稿日:2012年 5月23日(水)01時27分3秒
まにょんさん、いきなり後朝では省略しすぎです。もっと入念な恋がよいです。
で、そうそう、『古句を観る』、いま新品を買おうとするとワイド版しかないのですね。今日は岩波文庫ばかり買ってしまいました。
詩レ入句会(3)作者発表 投稿者:ゆかり 投稿日:2012年 5月23日(水)01時04分24秒
【俳句にとって日常的、慣習的な語法や文脈の世界の俳句】
抱卵の燕とみつめあう暫し らくだ 裕銀
抱卵の燕に尻を向けられる らくだ 裕
緑陰に勝つおつもりの人ばかり らくだ 裕ゆ
五月雨の流れの底のへったくれ らくだ
電線に白鷺が立つ薄曇 らくだ 銀
夏木立誰もが過ぎてゆきました 令
葉桜や勅使の来ない勅使門 令 裕ら苑
夏霧や山と湖面の遠くなる 令
残照に絵日傘の眸(まみ)よくまはる 令
うすづくやミシンの針の音はやし 銀河 裕ら苑ゆ
つくば峯の蝦蟇ののみどを見つめをる 銀河 令七
母の日のカーネーションやあなをかし 銀河
孟春を一条の紐まざまざと 銀河 苑
株価落ち違反駐車に黄砂ふる 銀河
青嵐正負同時に歩みけり 裕 ゆ
切れ切れに眠りて至る青葉かな 裕 ら
魔王眠り清浄躑躅なお存す 裕 令
遠雷やどこかで嗅いだ死のにほひ 七 ら
右耳のとうに壊れて麦の秋 七 らゆ
どうしても蟻一匹を越えられぬ 七 銀苑ゆ
唇のはぐれてひと日海月かな 七 銀令ゆ
ビシソワ―ズ緑の指を舐めてゐる 苑を 裕らゆ
夏草の残酷くちびるのやはさ 苑を 令ゆ
かもめ飛ぶ岬といふは死者のもの 苑を 銀ゆ
胸もとを烏と思ふ蝉の穴 三物くん 銀
ふるさとを昼寝と思ふ水あかり 三物くん 銀七
おほぞらが無くて鏡の捕虫網 三物くん 裕苑七
かなしみの夢の祭のありにけり ゆかりり
関節や側溝といふみどりの夜 ゆかりり ら
珍獣の肢体の走る青あらし ゆかりり
紫陽花の薄着の思う男かな キヨヒロー
入梅の世界をつかむ美人です キヨヒロー 七
密告の五月のようなキスの風 キヨヒロー
卯月野と夜の二階のありにけり ねここ 裕苑
黒板と金魚の水に思いけり ねここ
空豆の家族と魚へ眠るかな ねここ 銀苑七
搭乗を見合はせてゐる夕立かな ゆかり 裕
補助翼の裏に文字ある夕薄暑 ゆかり 裕ら苑
ほんたうに白山しろき薄暑かな ゆかり 銀
【違犯の俳句】
絶望の燕がさがす血と涙 らくだ 銀
薫風をずっと浮世の馬鹿でした らくだ 令七
東一局五十三本場か白鷺 らくだ 裕
缶ビール冷やすにセコムしてません らくだ 裕
でんでん虫の話に点を書くおんな らくだ 令ゆ
夏霧は通路係累こぼしつつ 令 ゆ
白百合の死角に夜を彫りだしぬ 令 銀ら苑七ゆ
言葉よりたけき青葉をただよへり 令
万緑に交互にふかく杭打込む 令 裕苑ゆ
五月闇スープに合せ鏡して 令 ら
すれ違う壁と目くばせ猫の恋 銀河
文体自体緊縛呪禁身は人魚 銀河 ら苑ゆ
風喩のナミブ 夕の鳩 馬二騎で孵す 銀河 令
蛭が男のみ選るビル透き掘るとガール 銀河 令七
切りカーブ や!在る 苦吟難吟の寄る 銀河 七
両耳イヤホンそういえば蚊がよろしくと 裕 ゆ
水たまり泥が若葉を映してる 裕 銀
眼をつむりゃモリアオガエルひょいと鳴く 裕
緑陰は妖精になりに行くところ 七 令
青山の女みな薄羽蜻蛉 七
昼顔や駐車違反の切符切られ 七 裕
木下闇鍵といふ鍵合ひません 七 銀ら
朝焼のみるみるみなと鳩サブレー 苑を 七
あの蛭ねむの死も燃ゆめのゐぬるる 苑を 令七
青の鬱から紫陽花を暮れて去る 苑を 令ら
晩節が無くて金魚の昭和かな 三物くん 苑七
ふるさとが無くて箪笥の金魚かな 三物くん ら七
どん底が無くて昭和の蜥蜴かな 三物くん 七
細胞のポルシェの蝉にゆるしけり ゆかりり
妹の蜥蜴の並ぶ目方かな ゆかりり
首すぢの刃の夏の並びけり ゆかりり 令
西行の私を夏へ濡らすかな キヨヒロー 令ら
唇の五月の母と歩くかな キヨヒロー 銀苑
再婚の薄暑と告げる川の風 キヨヒロー
六月の少女のにこにこ手足かな ねここ 銀苑
仁丹と祭にじゃぶじゃぶしっぽかな ねここ 令苑
六月と姉妹と影もつかみけり ねここ 令七
はつなつの胴体と飛ぶ翼かな ゆかり
機影いま画面に止まる蠅のごと ゆかり 裕
サイフォンの噴水高き青葉かな ゆかり
(以上)
三物くん http://yukari3434.web.fc2.com/sanbutukun.html
「階段が無くて海鼠の日暮かな 橋閒石」「路地裏を夜汽車と思ふ金魚かな 摂津幸彦」の句型だけで、八田木枯氏の語彙で詠むロボット。旧仮名。
ゆかりり http://yukari3434.web.fc2.com/yukariri.html
三島ゆかりの語彙で詠むロボット。旧仮名。
キヨヒロー http://yukari3434.web.fc2.com/kiyohiroh.html
峠谷清広氏の語彙で詠むロボット。新仮名。
ねここ http://yukari3434.web.fc2.com/nekoko.html
こしのゆみこ氏の語彙で詠むロボット。新仮名。破調容認。
銀河さんの哀悼加藤郁乎(徹底読み替え)原句
冬の波冬の波止場に来て返す 加藤郁乎
昼顔の見えるひるすぎぽるとがる
切り株やあるくぎんなんぎんのよる
しばしご歓談下さい。
ところで 投稿者:ゆかり 投稿日:2012年 5月23日(水)00時07分18秒
岩波文庫で『加藤楸邨句集』が出たの、ご存じですか。なんかこの頃、岩波文庫、まじめにやっています。昨秋出た『碧梧桐俳句集』も、大須賀乙字選みたいな偏った内容ではなく、自由律の後期作品をきちんと収録しています。
ブレインが代わったんじゃないのかなあ。すごく俳句に力を入れるようになった気がします。
選句です 投稿者:ゆかり 投稿日:2012年 5月23日(水)00時05分11秒
○うすづくやミシンの針の音はやし
「うすづく」という言葉を初めて知りました。無季ですが「針の音はやし」という措辞が適切だと思いました。
○かもめ飛ぶ岬といふは死者のもの
「死者」というだけで、とたんに戦後詩のような雰囲気をまといますね。
○でんでん虫の話に点を書くおんな
「点を書く」が絶妙に意味不明です。100点とか0点とかの点ではなく、句読点の「、」のような感じで、すると点を書かなければでんでん虫の足跡のようにぬめっと光を帯びて続く話のようなものが見えてきます。
○どうしても蟻一匹を越えられぬ
「アキレスと亀」のようなパラドックスを感じます。
○ビシソワ―ズ緑の指を舐めてゐる
「緑の指」が絶妙。人間離れして尻子玉を抜かれそう。
○右耳のとうに壊れて麦の秋
闘病俳句だったらこんなところへは投句しないだろうから、文学として受け止めます。右脳と左脳の役割のようなものが、片方の耳が壊れることによってせり上がってくるような気がします。万感の「麦の秋」がよいです。
○夏草の残酷くちびるのやはさ
血みどろの草笛対決でしょうか。具体的なことは何も言わない「夏草の残酷」がよいです。
○夏霧は通路係累こぼしつつ
「係累」が誰のかというと、夏霧の、という読みを可能にしているところがいいです。
○唇のはぐれてひと日海月かな
この軟体動物的解体、いいです。
○青嵐正負同時に歩みけり
具体的な意味を結ばない「正負同時に」がよいです。寅と午に分かれるような気がします。
○白百合の死角に夜を彫りだしぬ
「夜を彫りだしぬ」、絶妙です。
○文体自体緊縛呪禁身は人魚
「呪禁」は「じゅごん」なのですね。下五はオチのようになって、ちょっと不満。
○万緑に交互にふかく杭打込む
「交互に」が言葉足らずなのが、よいです。
○両耳イヤホンそういえば蚊がよろしくと
「そういえば」の底意地悪さが可笑しいです。
○緑陰に勝つおつもりの人ばかり
「おつもり」の「お」がなんとも言えず、可笑しいです。これも底意地悪そう。
詩的レトリック入門(3) 投稿者:七 投稿日:2012年 5月22日(火)23時41分53秒 編集済
「詩レ句句会」初!でございます。ムズカシイです。はい。シワの無いアタシの脳がつるりんと滑ってむき出しになっているような気分でございます。(汗・・
朝焼のみるみるみなと鳩サブレー
何かCMソングみたいなリズムで乗りがいい。乗りのイイ句って、広告のヘッドコピ-っぽい。夏の朝焼けって「みるみる」 ロ-ズレッドみたいな雲が広がって、とにかく変化が早い。「みるみなと」で「鳩サブレ-」がイイですね。「ひよこ」でもなく「鴎の玉子」でもないですね。
入梅の世界をつかむ美人です
駅通路の巨大広告みたい、化粧品の。うっとうしい入梅のはずなのに、たしかにこの独特の気候がしっとりお肌の日本美人をつくるんですが、節電必死、エアコンを少し止めて汗をかきましょう。口語表記が川柳っぽく、感じるのかしら。
白百合の死角に夜を彫りだしぬ
これって、加藤治郎の「百合の花瓶云々かんぬん」の歌がもとかと思ったりしてしまうが、 エロティックですよねえ、「白百合の死角」に「夜を彫る」ってんですから。中世の絵画か、はたまたシュ-ルな映画か。
おほぞらが無くて鏡の捕虫網
草間の弥生ちゃんの大個展のときに鏡の迷路を作ってたんですが、なんか、それを思い出しちゃいました。
ふるさとが無くて箪笥の金魚かな
ふるさとを昼寝と思ふ水あかり
この二句、誰かの句の「違犯」していると思えて、ええ感じで、ゲット。
空豆の家族と魚へ眠るかな
助詞の使い方で世界を変える!?天豆とも書くし、豆には死者の魂が入っているとも言われるようですし、・・・もしかしたら、水でまつわる事によっての、死の世界を描いているのでしょうか。いい句だなあ。
薫風をずっと浮世の馬鹿でした
晩節が無くて金魚の昭和かな
どん底が無くて昭和の蜥蜴かな
どれも平成以前の哀愁と、ユーモアのある句ですね。とりあえず、ゲット。
六月と姉妹と影もつかみけり
なにか不思議な句だなあ。宿命のことを言っているのだろうか・・・
あの蛭ねむの死も燃ゆめのゐぬるる
(あのひるねむのしもゆめのいぬるる)
蛭が男のみ選るビル透き掘るとガール
(ひるがおのみよるびるすきほるとが-る)
切りカーブ や!在る 苦吟難吟の寄る
(きりか-ぶやあるくぎんなんぎんのよる)
この三句、ひっかりますよねえ。「ひっかかれ」と確信犯みたいにほくそ笑んでいそう。とりあえず、ひっかかっておきます。ゲット。
つくば峯の蝦蟇ののみどを見つめをる
「つくば峯」ちゅうと、百人一首の「つくばねの~~」だが、蝦蟇に乗った自来也を思い出したりしてしまいました。すいません。ちょっと激しく思考停止状態で見ているようで何も見ていないのか、単にふらりと散歩したら面白そうなモンがあったんで、ただ見ていたのか、な。
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詩レ入句会(3) 選句 投稿者:苑を 投稿日:2012年 5月22日(火)18時57分33秒
作句も選句も混乱してきて、へとへとです。
意図的に意味を通さない句は単語やフレーズへの個人の嗜好が強く出るなと。
本句取り的な句の散見は、今回のテーマ故でしょうね。すでに試みられていることに挑戦の感がありました。
○おほぞらが無くて鏡の捕虫網
「閉じ込められる」「反射する光」などの鏡の喚起するものが補虫網に収束されていくのが心地よいです。
○うすづくやミシンの針の音はやし
闇が迫って来る夕暮の気分をよく言い止めた句。
○どうしても蟻一匹を越えられぬ
領域をいうなら川柳でしょうか。でも、いまでは俳句らしい俳句とも言えますよね。
○卯月野と夜の二階のありにけり
文体は違犯ではないけど、シュール。「夜の二階」の魅力。ぼんやり灯って二階だけが浮いている景を思いました。
○空豆の家族と魚へ眠るかな
どこで切っていいのか、切らないのかわからない。この曖昧さ不思議さが「~へ眠る」で静けさになる。
○唇の五月の母と歩くかな
唇・五月・母・歩く、すべてがある季感へと連れて行ってくれるの感じです。
○仁丹と祭にじゃぶじゃぶしっぽかな
「じゃぶじゃぶ」の魅力。仁丹で全体にレトロ感が漂います。
○白百合の死角に夜を彫りだしぬ
これは俳句ならではだと思いました。百合の強烈な匂いもします。
○文体自体緊縛呪禁身は人魚
なにやらおどろおどろしいのが「人魚」ではぐらかされたような、納得させられたような。今回のテーマへの挨拶でもありますね。
○晩節が無くて金魚の昭和かな
こちらも「~が無くて」句ですが、「金魚の昭和」の懐古趣味を刺激されます。
○補助翼の裏に文字ある夕薄暑
俳句で表現できることを素直に体感できて、ほっとします。
○万緑に交互にふかく杭打込む
交互にってなんだろうとと思いつつ杭を打ち込まれる万緑の深さが魅力です。
○孟春を一条の紐まざまざと
その紐がなにか分からないのだけれど、春が来たのだということなのですね。
○葉桜や勅使の来ない勅使門
葉桜がなんともいいです。
○六月の少女のにこにこ手足かな
「にこにこ手足」というのが元気がよくていい。少女にこにこではなくて、ないからこそ無表情そうで、でも体に喜びが溢れだしている感じです。
詩レ入句会(3) 選句 投稿者:らくだ 投稿日:2012年 5月22日(火)17時34分18秒
うすづくやミシンの針の音はやし
暗くなっていく日没の時間帯と、ミシンの音が早い、というのがなんともいい。
多分、素人ではないんでしょう(内職とか)、一心不乱という感じがする。
ビシソワ―ズ緑の指を舐めてゐる
ビシソワーズを作っている最中の味見と読んだが、なんで緑なんだろう?
とは思うものの、ビシソワーズ!という単語の力の勝ち^^;
ふるさとが無くて箪笥の金魚かな
箪笥の中に金魚が泳いでいるというシュールをイメージしてしまった。
ふるさとがあっても、多分どうにもならない気がする、金魚なら。
右耳のとうに壊れて麦の秋
心のどこかがチリっとする悲しさがある。目の前に広がる麦の海は、右耳の状態に無関係に金色。
音のことを言っていたのにさらっと視覚に移るところがかっこいい。
遠雷やどこかで嗅いだ死のにほひ
前の句と同じく、音からこちらは嗅覚。不穏な遠雷で回顧シーンというのは突飛でも何でもないが、嗅覚なのがいい。
「死のにほひ」はやりすぎかなと思わなくもないけど、「どこかで嗅いだ」というのがリアリティを感じる。
関節や側溝といふみどりの夜
指、腕、膝、いろんな関節を曲げるだけで生まれる陰、夜ともなれば誰も意識もしない側溝、そんなところもみどりの夜。
季節あるいは時間は何にも平等である。
五月闇スープに合せ鏡して
へんなことしますね~。スープと鏡で合わせ鏡をしているということなのかな。だとしたらコンソメですね。
(いや、映るかどうか定かではありません^^;)
五月闇ってそういう妖しいことをさせてしまう雰囲気がある。
西行の私を夏へ濡らすかな
「夏へ濡らすかな」ってすてき。諸国行脚なら、傘なんて似合わない。
まして夏なら濡れたってへっちゃら。
青の鬱から紫陽花を暮れて去る
頭からしっぽまで暗めの青。一色ではないグラデーションが見えてくる。
言葉としては、意味に手が届くようで微妙にはぐらかされているところが好き。
切れ切れに眠りて至る青葉かな
新緑の季節、鈍行列車で旅に出る。うとうとしながら時々駅名を確かめる。
目的地は青葉輝く……どこがいいかなぁ。
という好き句。
白百合の死角に夜を彫りだしぬ
すごいっ!「死角」に「夜を彫り出しぬ」、タダモノではない。
白百合の死角って、どこだろう? 死角=背後のイメージだけど、花が咲いていると結構四方八方向いている気がするが。
文体自体緊縛呪禁身は人魚
ひゃー、急急如律令~!!……じゃなくて^^;
緊縛の呪禁になる文体ってすごい。欲しい! で、結句の「身は人魚」っていうのが、すかしているのか種明かしなのか。
人魚の身を食べると不老不死になるという伝説もあることだし……やっぱり陰陽師か^^;
俳句に即して考えよう。好きな俳人の俳句の文体、というか言葉の紡ぎ方?それ自体がまるで呪禁のようだ、という感想かな。
おんきりきり ばさらうんはった…みたいな句があるのかも。
補助翼の裏に文字ある夕薄暑
こんなところも見逃さない、という俳句のお手本みたい。
いや、こんなところを俳句にする、というのが正しいのか。
木下闇鍵といふ鍵合ひません
闇っても、木下闇って昼間ですからねぇ。
いくつも鍵を持っているのに肝心なものが出てこなくてバタバタしている、そんな滑稽さと読みました。
葉桜や勅使の来ない勅使門
確かに!という膝ポンのお手本。葉桜もピタっと来て文句なし。
ゆふぐれ 投稿者:まにょん 投稿日:2012年 5月22日(火)12時36分21秒
ゆふぐれの舌の薄さや著莪の花 令
生まれつつあるはつなつの闇 ゆかり
元栓は閉めたはずだが気になつて 銀河
鳩吹く人の仰ぐなかぞら まにょん
一陣の風に水面の月ゆれて らくだ
拍子木の音たかき地歌舞伎 令
ウ 酒癖の悪き郎党ばかりなり り
一目惚れしたその腕つぷし 河
後朝は櫓太鼓に急かされて ん
ぼーっとしていました。お捌きください。
詩レ入句会(3)選句 投稿者:令 投稿日:2012年 5月22日(火)12時02分24秒
階段が無くて海鼠の日暮かな 橋閒石
路地裏を夜汽車と思ふ金魚かな 摂津幸彦
の形の句が何句もありましたね。
☆あの蛭ねむの死も燃ゆめのゐぬるる
☆蛭が男のみ選るビル透き掘るとガール
どう読むべきか、と考えさせられたので一票づつを投じます。
「あのひるねむのしももゆめのゐぬるる」
「ひるがおとこのみよ(orえ)るびるすきほるとガール」
と音として並べると、
あの 蛭 昼寝 合歓の
蛭が 昼顔 男 好み
というように、いくつもの言葉を重層して読めるのだが。
確とした像を結ばないことで安心できないところがある。
像を結ぶという事は何らかの意味を持つということで、
違犯の句であるのに読者として意味を求めていることの矛盾。
鑑賞する時はどこかで整合性を求めてしまっているという‥‥。
二句目は「る」の音が続いていているのは面白い。
☆つくば峯の蝦蟇ののみどを見つめをる
つくばねの~という古歌のたたずまいから、筑波山の蝦蟇の油売りという展開の面白さ。
☆でんでん虫の話に点を書くおんな
ねっとりとうねうねとした話だろう。
☆夏草の残酷くちびるのやはさ
青々と繁る夏草と唇。その柔らかさ。
夏草の生命感を残酷と捉えているのは、草笛でくちびるを傷つけたとか
だから残酷なのかとか思ってしまうが、そういう理屈を排除したい。
そうではなくて、草と並べている唇。では残酷とは?
生命感溢れることそのものが時に残酷であるという「残酷」だと読みたい。
☆薫風をずっと浮世の馬鹿でした
慣用的なら「薫風や」とすべきところ。「を」としたのが違犯であるか。
☆首すぢの刃の夏の並びけり
沢山の人前を歩いている場面など。「刃」は少し強過ぎる気もするが。
辰巳泰子のこの歌を思い出す。
まへをゆく日傘のをんな羨(とも)しかりあをき螢のくびすぢをして
☆唇のはぐれてひと日海月かな
はぐれるという疎外感。海月がいいなあ、と思うと「ひと日」が邪魔かも。
☆仁丹と祭にじゃぶじゃぶしっぽかな
なんだこれは、と。
「祭にじゃぶじゃぶしっぽかな」はなんとな~くお祭りっぽいのが解るが。
仁丹と、が不思議。
☆西行の私を夏へ濡らすかな
夏へ濡らす、という美しい表現。濡らすということに何処何処へという行き先があるのが面白い。
西行の、の「の」は主格の「の」と読んで、西行が私を夏へ濡らしている。
西行を読んだ時の感動は確かにこんな風である。
☆青の鬱から紫陽花を暮れて去る
主語の省略がよく効いている。
青の鬱から去る
紫陽花を去る
暮れて去る
すべての主語は私。
☆風喩のナミブ 夕の鳩 馬二騎で孵す
☆魔王眠り清浄躑躅なお存す
☆緑陰は妖精になりに行くところ
全てが喩であり、虚の世界が出来上がる。
☆六月と姉妹と影もつかみけり
姉妹という二人、影という実像との対のひとつ、
一年は六月で二つに分けられるという、そういうアナロジーがある。
つかみけり、は何で掴むのかなあと不思議さを残してくれる。
ゆふぐれ 投稿者:ゆかり 投稿日:2012年 5月21日(月)20時04分26秒
令さん、脚韻の件、どうも。
銀河さん、二句目はなんだか生なので一句目を頂きます。その腕っぷしの対象が男性なのか女性なのか定かでないところが妙味です。ちょっと、平仮名と片仮名のバランスを整えて頂きます。
ゆふぐれの舌の薄さや著莪の花 令
生まれつつあるはつなつの闇 ゆかり
元栓は閉めたはずだが気になつて 銀河
鳩吹く人の仰ぐなかぞら まにょん
一陣の風に水面の月ゆれて らくだ
拍子木の音たかき地歌舞伎 令
ウ 酒癖の悪き郎党ばかりなり り
一目惚れしたその腕つぷし 河
まにょんさん、恋でお願いします。
読みにくいので、もう一度書きます。最初のは削除してください。。 投稿者:銀河 投稿日:2012年 5月21日(月)19時01分0秒
どんな言い方にも既視感が伴う。人間の想像力やレトリック術すごいのか。あるいは、この程度なのか?
飛ぶかもめ岬といふは死者のもの
岬が死者のもの、という断定がさりげない風景と重ねられる。
ふるさとを昼寝と思ふ水あかり
ふるさとにいるという安息の時間をしみじみ実感しているのだが、もしやこれは昼寝の中の冷めやすい夢なのでは、と一方で思っている。「水明かり」がとても綺麗
ほんたうに白山しろき薄暑かな
少し汗ばむ季節になった。残雪のまだ白い山の姿を見て、季節の風景を実感的に。単なる季感の強調のみや、客観写生のみではないところがミソ。
どうしても蟻一匹を越えられぬ
存在感やの大小は見かけの大小の問題ではない。
胸もとを烏と思ふ蝉の穴
「せみの穴」の配合は、唐突だが。上句の問うとるさと釣り合って絶妙の詩的効果あを上げている。
空豆の家族と魚へ眠るかな
こういう變な文法も短詩系ならでは
唇のはぐれてひと日海月かな
唇はじつはクラゲが人体に寄生した姿?
唇の五月の母と歩くかな
母がツヤぽく感じられる
水たまり泥が若葉を映してる
こういうちょっとした発見もいい。浅い水たまりの泥はつややかで,若葉のつややかさもかえって強調されてくる。
電線に白鷺が立つ薄曇
白鷺の止まっている場所が不思議、薄曇の空に際立つ白が鮮やか。
白百合の死角に夜を彫りだしぬ
これはものの輪郭の表現がうまい。白百合が世界の中心に置かれている。しかも、背後の気づかぬ夜も白い百合の輪郭の外に浮き彫りにされる、視覚が活かされている。
絶望の燕がさがす血と涙
思い出したのは、オスカーワイルドの「幸福の王子」。最後に差し出されるのは結局命。これが一番よく思われてきた。
抱卵の燕とみつめあう暫し
高速道路の修理工夫が柱に登って見つけた、どちらも、ギョッとし、工夫は見てはいかないものをみてしまったやましさにかられ。また母鳥の警戒が伝わってくる緊張ある一場面である。
木下闇鍵といふ鍵合ひません
合う鍵が見つかるまで探す。 それが運命。
六月の少女のにこにこ手足かな
あ、こういうのたのしい。梅雨の晴れ間、あおぞらがみえると。手も足ももうじっとしていられない。
ゆふぐれ 投稿者:銀河 投稿日:2012年 5月21日(月)17時38分41秒
すみません、私の番でした。令さんの句、i音で脚韻を踏んでみたいのですが、どうでしょう。
ゆふぐれの舌の薄さや著莪の花 令
生まれつつあるはつなつの闇 ゆかり
元栓は閉めたはずだが気になつて 銀河
鳩吹く人の仰ぐなかぞら まにょん
一陣の風に水面の月ゆれて らくだ
拍子木の音たかき地歌舞伎 令
ウ 酒癖の悪き郎党ばかりなり り
一目ぼれしたその腕っ節 銀河
人来ぬ部屋に誘い込まれて 銀河
しばらく続く日本映画専門チャンネル・・よろしくおねがいします。
朝っぱらから 投稿者:銀河 投稿日:2012年 5月21日(月)09時07分40秒
乱れるのですか?
しばらくお待ちを・・
なるほど 投稿者:令 投稿日:2012年 5月21日(月)01時07分8秒
i音、いい!
ゆふぐれ7 投稿者:ゆかり 投稿日:2012年 5月21日(月)00時59分52秒
すみません、私の番でした。令さんの句、i音で脚韻を踏んでみたいのですが、どうでしょう。
ゆふぐれの舌の薄さや著莪の花 令
生まれつつあるはつなつの闇 ゆかり
元栓は閉めたはずだが気になつて 銀河
鳩吹く人の仰ぐなかぞら まにょん
一陣の風に水面の月ゆれて らくだ
拍子木の音たかき地歌舞伎 令
ウ 酒癖の悪き郎党ばかりなり り
銀河さん、お願いします。恋に落ちて心みだれるのもよろし。
おお、 投稿者:ゆかり 投稿日:2012年 5月21日(月)00時18分57秒
裕さん、いらっしゃいませ。
ここは、かなりめまぐるしいかも知れませんが、よろしくお付き合い下さいませ。
詩レ入句会(3)選句 投稿者:野口裕 投稿日:2012年 5月20日(日)21時44分55秒
ここには初めての書き込みになります。よろしくお願いします。
今回の題、作句の際には無意識過剰も意識過剰も似たようなものに思えてそれほどの差を付けきれなかったのですが、選句の際に差が出るのでは、とも思いました。当方、慣用的な言い回しが好きな方なので。
加藤郁乎句のもじりが散見されましたが、知らないうちに取っていれば面白い。さて、どうなるか。
○うすづくやミシンの針の音はやし
家庭でも成り立つ景ですが、裁縫工場のようなところを思い浮かべました。納品を間に合わせるための残業中でしょうか。急かされているようなミシンの音と、ゆっくりと暮れてゆく日の光の対照が印象的です。
○おほぞらが無くて鏡の捕虫網
天網のかわりに鏡が捕虫網になっている。採り放題逃がし放題。
○ビシソワ―ズ緑の指を舐めてゐる
緑の指が登場して、ビシソワーズが魔女のスープに変身。スープが空いたら全身緑の植物人間になっているでしょう。
○卯月野と夜の二階のありにけり
卯月野が最初に出てくるので、野にいる視点から二階を見上げているように思えましたが、二階にいる視点から野を見下ろしているのでもよいのでしょう。草が茂り始めた野と、人家を交互に見比べている視線の運動を鑑賞する句でしょうか。
○缶ビール冷やすにセコムしてません
そらそうや。
○機影いま画面に止まる蠅のごと
着陸機とは考えにくい。おそらく、離陸機を蠅になるまで見つめていたのだろう。ご苦労さん。
○昼顔や駐車違反の切符切られ
いかにもありそうな事件。アスファルトの照り返しが見えてきそう。
○搭乗を見合はせてゐる夕立かな
搭乗手続きの締め切り時刻まで余裕ある時間帯でしょうか。ガラス張りの建物から、轟然と降る雨を眺める放心状態が想像できます。
○東一局五十三本場か白鷺
阿佐田哲也の小説の題が、「東一局五十二本場」。一本増えて、まだ、カタストロフには至らないのですね。じりじりするような状況と無関係に、悠然としている白鷺がまぶしい。
○補助翼の裏に文字ある夕薄暑
離陸前の機体チェックか何かで、普段見えないところが見えたのでしょうか。そんなところに文字を見かければ、連続していた時間も急に切断されるでしょう。切断面を表すのが、「夕薄暑」。何が書かれてあるかまではわからないようです。
○抱卵の燕とみつめあう暫し
○抱卵の燕に尻を向けられる
どちらも面白いと思いました。
○万緑に交互にふかく杭打込む
「に…に…」の繰り返しが、杭を打ち込む繰り返し動作に対応して、打ち込みの音までをもイメージさせる効果を上げています。下六音も効果的。
○葉桜や勅使の来ない勅使門
「選者を恨む歌の主」のような、王朝絵巻想望俳句とも読めますが、素直に現代の景と取っておきましょう。長い歴史を経て静まりかえっている勅使門。葉漏れの日の斑のみが揺れています。
○緑陰に勝つおつもりの人ばかり
勝てば良いというもんでもないだろう、しかしそれを言っても誰もわかってくれないし。そんなジレンマを感じさせる。緑陰がそうした気分を引き出すのでしょう。

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